レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2003年12月9日
- 登録日時
- 2014/03/13 15:28
- 更新日時
- 2021/01/10 00:30
- 管理番号
- PML20031209-01
- 質問
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解決
横書きの左側が文頭に来るようになったのはいつ頃?
- 回答
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[資料1]~[資料3]で、参照した資料によって、例示資料が異なるが、概ね初登場は明治初期(4~5年)だが、普及し始めたのは明治半ば頃。
以後も長く縦書きを中心に、第2次大戦後初期まで、右横書きも含めた混在期が続く。
[資料1]の図表は江戸から現在に至るまでの利用された時期を把握しやすい。
[資料4]に、内閣官房長官から公用文を左横書きに徹底する旨の通達が出たのは昭和27年4月とある。
[資料1]『横書き登場 : 日本語表記の近代』
p.44- 「第六章 左横書き前夜」、p.55- 「第七章 左横書き登場」
p.196-「第二二章 近代日本語の書字方向の流れ」にある図表で左右横書きの時期が一覧できる。
[資料2]『 日本語大博物館 : 悪魔の文字と闘った人々』
p.177- 「第九章 縦のものを横にする 横に書いた日本語の歴史」
[資料3] 『日本語開化物語』 p.165「縦書き、横書き再説」より
「訳語を横書きにしたのは、明治四年、内田晋斎『浅解英和辞林』が最初である。(中略)これは巻頭の序文も左横書きにしており、画期的であった。」「現在のような左開き全文横書きは、明治二〇年、攻玉社の数学教科書群が最初である。」
[資料4]『事典日本の文字』
p.87 「2.文字列の方向」
「公用文は、昭和27年4月4日付けで、内閣官房長官から各省庁事務次官あてに出された「公用文改善の趣旨徹底について(依命通知)」の公用文作成の要領で左横書きとするとされた。」
- 回答プロセス
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- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (810 9版)
- 参考資料
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[資料1]屋名池誠 著. 横書き登場 : 日本語表記の近代. 岩波書店, 2003. (岩波新書)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000004304342-00 , ISBN 4004308631 (S011.2-Y54) -
[資料2]紀田順一郎 著. 日本語大博物館 : 悪魔の文字と闘った人々. ジャストシステム, 1994.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002306309-00 , ISBN 4883090469 (S123.6-Ki12) - [資料3]惣郷正明 著. 日本語開化物語. 朝日新聞社, 1988. (朝日選書
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360)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001937940-00 , ISBN 4022594608 (S011.2-So28) -
樺島忠夫 [ほか]編. 事典日本の文字. 大修館書店, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001745917-00 , ISBN 4469012092 (S123.6-J)
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[資料1]屋名池誠 著. 横書き登場 : 日本語表記の近代. 岩波書店, 2003. (岩波新書)
- キーワード
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- 日本語 横書き
- 書字方向
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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神戸市外国語大学学術情報センターの方よりご教示頂きました。
「公用文改善の趣旨徹底について(依命通知)」は文化庁のサイトで公開。
http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/sanko/koyobun/ 【2016.06.02最終確認】
当事例の該当部分は
第3 書き方について を参照
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 来館者 社会人
- 登録番号
- 1000150576