レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/08/20
- 登録日時
- 2013/12/26 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:36
- 管理番号
- M13101717266079
- 質問
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古代中国の打楽器で“磬”について詳しく知りたいので、資料を紹介して欲しい。
- 回答
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まず、①『日本国語大辞典』で“磬”を確認すると、「古代中国の打楽器。枠の中に石板をつり下げて、角製の槌で打ち鳴らすもの。(中略)日本では奈良時代以後、仏具として用いられ、仏前の礼盤の右側に置き、導師が勤行の時などに打ち鳴らした。」といった解説とともに図版がある。
中国の楽器、打楽器としての磬については、検索した結果次の資料を確認した。
②『<図解>世界楽器大事典』では中国の編磬、タイの磬、日本の磬などの説明文と図版がある。
③『打楽器事典』では②と同様の説明がある。
④『中国音楽再発見 楽器篇』では、Ⅱ中国の楽器と南北音楽の特色のなかで「雅楽器として宮中の祭典や孔子の廟で用いられる。」という説明もある。
⑤『中国古代の音の遺産』でも「磬」、「玉磬」、「わが国の磬」に分けて説明と図版が掲載されている。
⑥『世界の楽器百科図鑑』には、朝鮮半島で儒教の儀式音楽を演奏する際に使われる編磬(石のチャイム)として写真と説明文がある。
また、日本の磬についての詳しい資料としては次のものがある。
⑦『日本銅磬の研究』は、奈良・平安時代から江戸時代までの日本の磬の詳細な研究である。図版は111枚。
雑誌記事索引のデータベースで“磬”をキーワードに検索する。
当館所蔵の『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』に、日本の磬についての以下の論文が確認できた。
⑧立田三朗「磬について」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』27,1953.6,p.23-26.
香取忠彦「磬と鰐口」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』323,1978.2,p.4-11.
中野政樹「正倉院の鉄磬について」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』232,1978.2,p.12-17.
岡崎譲治「興福寺の国宝華原磬」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』232,1978.2,p.18-22.
前田泰次「平安朝の蝶形銅磬について」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』232,1978.2,p.23-29.
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『広辞苑』第6版岩波書店刊、2008年、『世界百科事典9』平凡社刊、1972年は調査済み。
- NDC
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- 楽器.器楽 (763 9版)
- 参考資料
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①小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 4巻』第2版 小学館,2001,1453p. 参照はp.1204.
②黒沢隆朝『<図解>世界楽器大事典』 雄山閣,2005,21,443,45p. 参照はp.57-58.p.74-77.
③網代景介『打楽器事典』 音楽之友社,1994,426p. 参照はp.79-80.
④滝遼一『中国音楽再発見 楽器篇』 第一書房,1991,245p. 参照はp.51-52.
⑤岡本文雄『中国古代の音の遺産』高知 [岡本文雄],1988,373p. 参照はp.211-225.
⑥マックス・ウェイド=マシューズ『世界の楽器百科図鑑』 東洋書林,2002,256p. 参照はp.25.
⑦広瀬都巽『日本銅磬の研究』京都 清閑舎,1943,193p.
⑧立田三朗「磬について」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』27,1953年6月,p.23-26.
香取忠彦「磬と鰐口」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』323,1978.2,p.4-11.
中野政樹「正倉院の鉄磬について」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』232,1978.2,p.12-17.
岡崎譲治「興福寺の国宝華原磬」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』232,1978.2,p.18-22.
前田泰次「平安朝の蝶形銅磬について」『MUSEUM:東京国立博物館美術誌』232,1978.2,p.23-29.
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①小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 4巻』第2版 小学館,2001,1453p. 参照はp.1204.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2013101717221866079
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000142394