1 「ウナギ」「サンショウウオ」を題材とした伝承、民話はあるか。
「さぬきのおもしろ伝説 1~5」(北条令子/著 松林社 1991~1993年発行)を調べたところ、ウナギについては、
「さぬきのおもしろ伝説 1(水の巻)」に、「うなぎ淵のおなぎさん(観音寺市粟井町)」(39~40頁)、「うなぎ淵のお使い姫
(三豊郡高瀬町)」(59~61頁)の二つの話が掲載されているが、サンショウウオについては見つけることができなかった。
また、「日本の伝説 5(讃岐の伝説)」(角川書店 1976年発行)に、高瀬町のうなぎ淵の話が、「大水上神社のうなぎ淵」
(179~184頁)と題して掲載されてる。この資料にもサンショウウオにまつわる話しはなかった。
2 「上鯰越池(カミナマズゴシイケ)」(高松市西植田町)、「鯰越池(ナマズコシイケ)」(高松市三谷町)の
二つの池の名前の由来を記した資料はあるか。
上鯰越池や鯰越池について下記の資料を調べたところ、池の所在地や規模、沿革などの記述はあるが
名前の由来は明らかにしていない。
・「讃岐のため池」(四国新聞社編集局/編 美巧社 1975年発行)
・「香川県大百科事典」(四国新聞社出版委員会/編 四国新聞社 1984年発行)
・「三谷郷土史」(三谷郷土史編集委員会/編 三谷郷土史編集委員会 1988年発行)
・「日本歴史地名大系 38(香川県の地名)」(平凡社 1989年発行)
・「讃岐のため池誌」(讃岐のため池誌編さん委員会/編 香川県農林水産部土地改良課 2000年発行)
鯰越という地名に関して、「日本伝説叢書讃岐の巻」(藤沢衛彦/編著 日本伝説叢書刊行会 大正8年(1919年)発行
の複製)の宗教的縁起伝説の「吉国寺よしくにじ(木田郡林村大字上林)」(325~326頁)に、次のような伝説が紹介
されてる。
「堂宇草創のとき、毒蟲(どくむし)がをつて、人を害する事甚だしいので、大士、桑の白杖をもつて是を鞭つたところ、
果たせるかな大鯰出でて、天をさして飛び去るということである。今、神内鯰越といふ地があって、其由緒の地と
いはれる。」
しかし、「由緒の地」の「神内鯰越」の詳細について記述がないため、「上鯰越池」や「鯰越池」との関係については
不明。