レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20150207
- 登録日時
- 2018/02/28 17:44
- 更新日時
- 2018/03/27 14:47
- 管理番号
- 新県図-01365
- 質問
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解決
「渡辺」姓の家で節分の豆まきをしない風習について
- 回答
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当館所蔵資料を調査したところ、下記(1)~(5)の資料に記述がありました。
(1)『新潟県民俗地図』緊急民俗文化財分布調査報告書(新潟県教育委員会/編 新潟県教育委員会 1979)
p46「42.節分」の地図の解説に「表では少ない数しか出なかったが、各地はほぼ共通して渡辺姓の家では豆をまかず、また他の姓又はマキにより豆まきをしないとする村が多い。以下略」
(2)『しただの民俗』堀江長栄/著 堀江長栄 1980)
p89~91「節分」p90「前略 渡辺の姓の家では、昔渡辺綱の鬼退治の古事に則り節分をやらない、又佐々木姓でも豆を撒かない。」(下田(現三条))
(3)『新潟県史』資料編 第23巻(新潟県/編新潟県 1984)
p561~563「節分」内p563「前略 沢崎の浄土真宗の家では、炒った豆を神棚に供えるだけで豆をまかないというし、「佐々木の豆まかず」(小泊)、「斎藤苗字の豆まかず」(泉)、「渡辺姓の豆まかず」(五十里・河原田)、「加藤姓の豆まかず」(波多野町河内)などと渡辺綱の鬼退治や加藤清正の豪放振りなどの話を理由に豆まきをしない家もある。」
(4)『都道府県別日本の民俗分布地図集成』1(天野武/監修 東洋書林 2000)
「北海道」p90「70.節分」の地図の解説に「「昔、鬼退治に行ったのは渡辺姓のものであったから」といって、渡辺姓は豆まきをしない(十勝・音更町(オトフケチョウ)下士幌(シモシホロ))
(5)「大豆から落花生へ--節分豆の変化をめぐる一考察」(池田貴夫/著 『北海道開拓記念館研究紀要』29号 北海道開拓記念館 2001 p109~133)
新潟大学の学生を対象としたアンケートで、p125新潟県新潟市出身「名字が「渡辺」なので豆をまかない。昔、渡辺綱が鬼を退治したので、渡辺という家には鬼がはりつかないという。」p126新潟県中之口村出身「「渡辺」姓のため、昔渡辺という武士が鬼を退治した伝説から、豆をまかないで落花生を食べるだけ。」という記述があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 節分
- 新潟県
- 風習
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000231585