レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年04月20日
- 登録日時
- 2017/12/09 11:13
- 更新日時
- 2018/04/01 15:34
- 管理番号
- 神戸図-1359
- 質問
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日露戦争が浄土真宗本願寺(西)の財政に与えた影響について書かれた資料を知りたい。具体的に、負債の額や内訳、できれば解説が分かる資料、あるいは調べ方、探すべき資料を指示して欲しい。
- 回答
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『二楽荘と大谷探検隊:モダニズム再考』芦屋市立美術博物館編・発行 平成11年 p.109 に以下の記述がある。
- 日露戦争などにおける本山の負債が以前から問題となり~(略)この負債問題については、随時『教海一瀾』に事実関係や処理方法が報告された。ー
この記述から本願寺の機関誌『教海一瀾』が参考になると思われるが、『教海一瀾』は、神戸市立図書館に所蔵がなく、確認ができない。
他には以下の資料に関連する記述があるが、内容は詳細ではない。
『本願寺史』第3巻 本願寺史料研究所編 浄土真宗本願寺派宗務所 昭和44年
第五章 四 日露戦争と本願寺 p.475~
第六章 二 本末共保財団の設立 p.549~
第五章では、軍事公債の購入など日露戦争時に本願寺が行った活動を、第六章では、明治38から39年あたりの本願寺の負債の状況が書かれている。
『近代日本の戦争と宗教』小川原正道 講談社 2010
第五章 日露戦争 p.164~p.170 日露戦争時の本願寺の動きがわかる。
『二楽荘と大谷探検隊:シルクロード研究の原点と隊員たちの思い』龍谷大学龍谷ミュージアム 2014
二楽荘の閉鎖についての記載があり。『二楽荘史談』p.218~p.219の内容とほぼ同じ。
『本派本願寺社會事業便覧』本派本願寺社會課 大正11年 p.1~p.10 第一 統制機関
明治終わり頃から大正期の本願寺の社会事業の概況がわかる。文章中に事業費の数字も出ている。
『大正ニュース事典』1 大正1年-大正3年 毎日コミュニケーションズ 1986 p.598~p.605
「西本願寺疑獄事件」の項目の下、11の新聞記事が集められている。
インターネットで公開されている新聞記事を見る。
神戸大学附属図書館 新聞記事文庫 http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/
例えば、「西本願寺」で検索すると、「西本願寺整理会議」(大正2年)が記事の一つとして挙がっており、記事内容を見ることも可能。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『二楽荘史談』和田秀寿著 図書刊行会 の中で、戦争が本願寺教団の財政に影響を与え、疑獄に発展し、法主光瑞の引退、所有財産処分へつながっていったことが書かれている。
- NDC
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- 各宗 (188 8版)
- 参考資料
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芦屋市立美術博物館 , 芦屋市立美術博物館. モダニズム再考 二楽荘と大谷探検隊. 芦屋市立美術博物館, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004082655-00 -
本願寺史料研究所 編. 本願寺史 第3巻. 浄土真宗本願寺派宗務所, 1969.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001283813-00 -
小川原正道 著 , 小川原, 正道, 1976-. 近代日本の戦争と宗教. 講談社, 2010. (講談社選書メチエ ; 474)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010891157-00 , ISBN 9784062584746 -
本願寺 (本願寺派) (京都市) , 本派本願寺社会課 編. 本派本願寺社会事業便覧. 本派本願寺社会課, 1922.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001844311-00
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芦屋市立美術博物館 , 芦屋市立美術博物館. モダニズム再考 二楽荘と大谷探検隊. 芦屋市立美術博物館, 1999.
- キーワード
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- 西本願寺
- 本願寺
- 日露戦争
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000226098