レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年11月05日
- 登録日時
- 2016/12/18 13:12
- 更新日時
- 2018/08/16 14:16
- 管理番号
- 相大-H28-039
- 質問
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解決
除夜の鐘で108回鐘を突くが、108の根拠が知りたい。
- 回答
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108は人間すべての煩悩(ぼんのう)を数え上げた数で「百八煩悩」という。108の数え方(根拠)については諸説あり、下記の資料から4種類の説を提供した。
『岩波仏教辞典 第二版』
『新版 仏教哲学大辞典』
『総合佛教大辞典 下す~わ』
『名数数詞辞典』
- 回答プロセス
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①『岩波仏教辞典 第二版』 岩波書店 2002 【s28742054 R180.3】
p559「除夜の鐘」の項あり。
「百八煩悩を除去し清浄な新春を迎えるため」に突くとあり。「ただし煩悩の数え方は多様である。」ともあり。
p848「百八煩悩」の項あり。
「人間のすべての煩悩を数え上げたもの。(中略)〈百八〉の具体的内容については諸説あるが、一般には見道(けんどう)および修道にて断つべき98の煩悩に随煩悩の中の十纏(じゅってん)を加えたものをさす。」「中国では中国思想の節気と結び付けた説明もなされた。」との記述あり。
「百八の鐘(除夜の鐘)をつき、百八の数珠を用いるのはこの百八煩悩を断ずるため」との記述あり。
②『新版 仏教哲学大辞典』 聖教新聞社 1986 【s08036444 R181】
p1464「百八煩悩」の項あり。
種々の説ありとし、3種類の説が記述されている。(1説は①に同じ)
③『総合佛教大辞典 下す~わ』 総合佛教大辞典編集委員会/編 法蔵館 1987 【s06761092 R181.3】
p1193「百八煩悩」の項あり。
数え方には異説がありとし、3種類の説が記述されている。(1説は①に同じ)
④『名数数詞辞典』 森睦彦/著 東京堂出版 1980 【s06760029 R049】
p491「百八の鐘」の項あり。
「百八の煩悩を洗い清め新年を迎えるというが、異説では十二カ月・二十四節気・七十二候に応ずる」との記述あり。
p491「百八煩悩」の項あり。
数え方は諸説ありとし、3種の数え方の記述あり。(1説は①に同じ)
*上記の3種類の説はほぼ同じ内容である。
以上から、「108」の数え方(根拠)として諸説あるが、主なものに3種類の説と中国思想の節気と結びつけた説のあわせて4種類あることがわかった。
注:【 】は自館の資料コードと請求記号
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教 (180 9版)
- 仏教教理.仏教哲学 (181 9版)
- 参考資料
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- 『岩波仏教辞典 第二版』 岩波書店 2002
- 『新版 仏教哲学大辞典』 聖教新聞社 1986
- 『総合佛教大辞典 下す~わ』 総合佛教大辞典編集委員会/編 法蔵館 1987
- 『名数数詞辞典』 森睦彦/著 東京堂出版 1980
- キーワード
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- 除夜の鐘
- 108
- 百八煩悩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000203524