レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年05月15日
- 登録日時
- 2015/05/15 16:46
- 更新日時
- 2018/03/31 12:41
- 管理番号
- 17524
- 質問
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「賀良佐」、「今波仁安」、「是羅留」の読みは? これらの言葉は「クアトロ・ラガッツィ 上(若桑みどり/著)」p505~506の「大友不龍獅子虎書状」に含まれている。
- 回答
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(1)九州のキリシタン大名 吉永正春/著 海鳥社 2004.12
※p.152-153に「大友不龍獅子虎書状」およびその読み下しがあり、
次の2つの読みが確認できた。「賀良佐」には読みがなかった。
・「今波仁安」:コンパニアン
・「是羅留」: ゼラル
(2)キリシタン 太田淑子/編,H.チースリク/監修 東京堂出版 1999.9 日本史小百科
※p.403-398「四、キリシタン用語集」あり。
「賀良佐」のもとになった言葉と断定はできないが、
p.402に「がらさ graça (ポ) 恩寵、聖寵。」あり。
なお、この資料には、p.328-353に「一、キリシタン人物小伝」あり。
- 回答プロセス
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(1)キリスト教関連の人名事典ということで、次の関連資料を確認したが、「賀良佐」、「今波仁安」、「是羅留」は見当たらなかった。
・キリスト教人名辞典 日本基督教団出版局 1986.2
(2)外国人名等の宛字を調べられる次の資料を確認したが、
「賀良佐」、「今波仁安」、「是羅留」の読み方を調べることはできなかった。
・宛字外来語辞典 宛字外来語辞典編集委員会/編 柏書房 1991.2
・宛字書きかた辞典 〈シリーズ〉日本人の手習い 有澤玲/編 柏書房 2000.2
・当て字・当て読み漢字表現辞典 笹原宏之/編 三省堂 2010.11
・あて字用例辞典 杉本つとむ/編 雄山閣出版 1994.1
※pp.467~470に「外国名=地名あて字一覧」、「外国人名あて字一覧」
・漢字百科大事典 佐藤喜代治/〔ほか〕編集 明治書院 1996.1
※[資料編] III 漢字の借音 六 外来語の漢字表記一覧
「人名編」(pp.1205~1210)
※リサーチナビの次の情報を参考にした。
・外国人名・地名の漢字表記
http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-101092.php
(3)「天正遣欧少年使節」 http://chushingura.biz/p_nihonsi/siryo/0551_0600/0571.htm に掲載されていた
次の4点は、当館に所蔵しておらず、内容は確認できなかった。
・『詳説日本史史料集』(山川出版社)
・『精選日本史史料集』(第一学習社)
・『日本史重要史料集』(浜島書店)
・『詳解日本史史料集』(東京書籍)
- 事前調査事項
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ネットに次の情報あり。読み下しあり。
・「天正遣欧少年使節」 http://chushingura.biz/p_nihonsi/siryo/0551_0600/0571.htm (最終確認:2015/5/16)
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「天正遣欧少年使節」
『イエズス会文書』
「賀良佐を以て啓上せしめ候。仍て世主子の今波仁安の伴天連備慈多道留この遠国に至り差渡され、弥々実教の道理等仰聞かされ、其外種々善き事等、御調べの儀成され候。有難く存じ奉り候。
殊更、諸貴理使旦愚老に至るも世界の満足これに過ぎず候。然らば吾等いとこ日向の伊藤せらふにも、此度備慈多道留御供仕るべく候処、当時遠国の居住の間、其儀なく候。併し彼のいとこまんしょ渡海申候間、万端貴意に添えらるべき事□かるべく候。猶、備慈多道留并にまんしょ御口上を用い禿筆を閲し候。恐惶敬白。
天正十年正月十一日 豊州御中 不竜獅子寅(花押)
謹上 世主子今波仁安是羅留尊老 御中
伴天連」
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- NDC
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- キリスト教 (190)
- 各教派.教会史 (198)
- 参考資料
- キーワード
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- キリシタン
- 大名
- キリスト教-辞典
- 人名辞典
- 人名
- 当て字
- 宛字 宛て字
- 音訳
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000174567