レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年11月28日
- 登録日時
- 2015/12/27 09:34
- 更新日時
- 2019/11/27 10:18
- 管理番号
- 京資-334
- 質問
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解決
明治初期に、京都府内の諸寺院から泉涌寺の霊明殿に天皇の位牌が移されたと本に書いてあった。その天皇の名前を知りたい。
- 回答
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明治9(1876)年に、泉涌寺は宮内省から京都府下の各寺院に奉安されている「尊牌・尊像」を合併するようにとの通達を受けている。『泉涌寺史』には、奉納された尊牌の天皇名が以下のように記載されている。
天智・元明・光仁・桓武・嵯峨、淳和(合牌)・文徳・光孝・宇多・醍醐・朱雀・白河・鳥羽・後白河・土御門・後鳥羽・亀山・後宇多・後伏見・花園・後醍醐・後村上・光厳・光明・崇光・後花園天皇。
行政文書では「泉涌寺一件」に同様の記載があり、天皇、門院、皇子、皇女の位牌が御影堂内に110基、安置されていると記載されている。
- 回答プロセス
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1.『泉涌寺史』の年表(p689)を調べると、明治9年に宮内省からの通達について記載されている箇所があった。また、p512~513には歴代天皇の尊牌とそれを奉納した寺院名が記載されていた。
2.行政文書に該当するものがあるかどうかを確認するため、当館の検索システム「京の記憶アーカイブ」で、「泉涌寺」をキーワードに件名目録を検索したところ、「泉涌寺一件」の簿冊に「御尊牌の儀に付御伺」の件名があった。この文書の中に、中壇には天皇、南壇・北壇には門院、皇子、皇女の位牌が安置されていると記載されており、さらにそれぞれを奉納した寺院名も記載されていた。
- 事前調査事項
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質問者から参考文献として『「陵墓」からみた日本史』(青木書店 1995年)のp238を提示された。
- NDC
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- 各宗 (188 9版)
- 参考資料
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- 『泉涌寺史;本文編』 赤松俊秀編集代表 法蔵館 1984年 図書請求記号:K141||188.55||SE71||1
- 「泉涌寺一件」 行政文書簿冊番号:明10-0035-001
- キーワード
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- 泉涌寺
- 位牌
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000186521