レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月2日
- 登録日時
- 2017/08/13 11:25
- 更新日時
- 2017/11/14 15:40
- 管理番号
- 2017-16
- 質問
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解決
(1)「加藤嘉明公譜」(2)「宇和旧記」(3)「水里㴑洄録」(4)「海難漂萍秘録」について、原本の編纂時期、作者名、作者がどういう人物なのか、書物の性質を知りたい。
- 回答
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(1)「加藤嘉明公譜」について
【資料1】の、当館が所蔵する「加藤嘉明公譜」は写本。2冊からなる合本で、1冊目の標題紙には「加藤明友著 加藤嘉明公譜 正本ニ依リテ写ス(原書折本)とあり、2冊目の標題紙には「加藤明友著 嘉明公譜 草稿ニ依リテ写ス」とある。おそらく、天正11年頃から延宝2年頃までの書簡のようである。
(2)「宇和旧記」について
国立国会図書館のホームページで、全文を読むことができる。
上巻 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1191892
下巻 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1191893
【資料2】の抜粋→「「宇和郡旧記」ともいう。4冊。天和元年(1681)の成立。宇和島藩士井関又衛門盛英編。記述は中世紀末期の在地領主の所領ごとに11章に分けられ、その歴史・古文書・棟札・社寺・旧跡・古城跡・伝承などを網羅している。書中に往々編者の私見を加えているが、客観的な態度を堅持している点、伊予国最古の地誌であるとともに内容の整備した点で傑出したものである」
(3)「水里㴑洄録」について
【資料3】に収録されている。巻末の解題には、「本書の成立過程については詳細は不明であるが、河野氏の分流正岡氏の由緒、ならびに同氏が勤務した風早郡の三島明神社の職歴が主題となっている。同書の奥書に筆者塙忠韻とあり、その記述の内容からすれば享保年間に書きあげられたと推察される」とある。
(4)「海難漂萍秘録」について
【資料4】に、「海南標萍秘録」と同書の「附鈔所載文」が収録されている。「難」を「南」に変えれば蔵書検索にヒットする。
文保3年頃から始まり、近世初期頃までの歴史の記述のようである。
巻末に「元和6年豫洲松山城主加藤典厩藤原朝臣大夫河口兵衛門尉越智朝臣玄良撰」とある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289)
- 系譜.家史.皇室 (288)
- 四国地方 (218)
- 参考資料
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- 【資料1】『加藤嘉明公譜』(加藤 明友/著 西園寺 源/透写 1931年)<当館請求記号:K289-カヨ-1931>
- 【資料2】『愛媛県百科大事典 上』(愛媛新聞社 1985年)<当館請求記号:RK290-63-1>
- 【資料3】『予章記 水里玄義・河野分限録 改訂3版』(伊予史談会 2008年)<当館請求記号:K288.3-コウ-2008>
- 【資料4】『海南漂萍秘録』(西園寺源/透写 書写年不明 109丁)<当館請求記号:K204-1>
- キーワード
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- 加藤嘉明公譜(かとうよしあきこうふ)
- 宇和旧記(うわきゅうき)
- 水里㴑洄録(すいりそかいろく)
- 海南漂萍秘録
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 「水里㴑洄録」の「㴑」は「溯」の異体字。
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000220316