レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/06/01
- 登録日時
- 2013/06/07 00:30
- 更新日時
- 2013/07/05 09:56
- 管理番号
- 6000011602
- 質問
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解決
お茶席で銘々皿でお菓子をいただく時、懐紙を敷いてお菓子が載せてある時と敷いていない時があるがどういう理由か。また、懐紙の折り方が載っている本はあるか。
- 回答
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『はじめての茶道』『必携茶の湯はじめて便利帳』『煎茶の世界』などの資料から、銘々皿で菓子をふるまう時予め懐紙が敷いてあるのは、菓子により器を汚したり箸や楊枝で器を傷つけたりすることを防ぐためや、茶席や懐紙扱いに慣れていない人が手こずることのないようにという気遣いからではないかと推測される。
また懐紙の折り方、扱い方については『はじめての茶道』『必携茶の湯はじめて便利帳』『実用・茶懐石の頂き方と作法』に記述がある。
- 回答プロセス
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『お茶会のマナー手帖』(ハースト婦人画報社)p34に漆器の銘々皿でお菓子をいただく作法について写真つきで記述があるが、こちらの写真には器に懐紙は敷かれておらず、客が自分の懐紙を取り出していただく、との説明。
『はじめての茶道』(中央公論新社)p62、『必携茶の湯はじめて便利帳』(主婦の友社)p30に、銘々皿が漆器の場合は傷つけないよう器の上で菓子を切ることはせず懐紙に移していただく、器が汚れていたら懐紙でぬぐうが器が漆器の場合は傷つけないよう押さえる程度にする、等の記述があるため、漆器の銘々皿は傷や汚れへの心配があることがわかる。
また、『煎茶の世界』(雄山閣出版)p170に「最近の若い人の中には上手に箸を扱えない人がいて、懐紙に移すのに苦労しているのを見かける。」との記述がある。
これらの資料から、銘々皿で菓子をふるまう時予め懐紙が敷いてあるのは、菓子により器を汚したり箸や黒文字で器を傷つけることを防ぐためや、茶席や懐紙の扱いに慣れていない人が手こずることのないようにという気遣いからではないかと推測される。
また、懐紙の折り方については『はじめての茶道』(中央公論新社)p58、食べにくい菓子の時の懐紙の扱い方については『必携茶の湯はじめて便利帳』p40~、『実用・茶懐石の頂き方と作法』(淡交社)p86~、に記述がある。
- 事前調査事項
- NDC
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- 茶道 (791 9版)
- 参考資料
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- 『はじめての茶道』田中 仙融/著(中央公論新社)
- 『お茶会のマナー手帖』戸川 宗彬/監修(ハースト婦人画報社)
- 『煎茶の世界』煎茶文化研究会(雄山閣内)/編(雄山閣出版)
- 『茶席の菓子』(世界文化社)
- 『必携茶の湯はじめて便利帳』主婦の友社/編(主婦の友社)
- 『実用・茶懐石の頂き方と作法』淡交社編集局/編(淡交社)
- 『日本の折形』山根 一城/著(誠文堂新光社)
- キーワード
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- 懐紙
- 茶道
- 茶席
- 茶の湯
- 和菓子
- 作法
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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『茶席の菓子』(世界文化社)p150には、「菓子器の色彩と形は、そこへ盛る菓子との調和に充分気をつけて選ぶことである」との記述があることから、菓子と器の調和を意識して敷いている、とも考えられる。
また懐紙の折り方の参考として『日本の折形』(誠文堂新光社)を紹介した。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000132152