レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年01月09日
- 登録日時
- 2014/12/27 19:05
- 更新日時
- 2014/12/27 19:05
- 管理番号
- 横浜市中央2401
- 質問
-
解決
長期に渡る誘拐監禁事件の詳細、犯罪心理、被害者の心理(ストックホルム症候群
も含め)について書かれた資料を探しています。
- 回答
-
関係資料の一例をご紹介いたします。
1 図書
横浜市立図書館蔵書検索ページの「詳細検索」で「監禁」「被害者」「犯罪心理学」
等のキーワードを用いて検索しました。
(1) 監禁事件に関する資料
ア 『密室 女高生監禁殺害・コンクリ詰め事件・幼女連続殺害事件』
森毅/〔ほか〕著 春秋社 1990年
資料の前半部分で「女子高生監禁殺害・コンクリート詰め事件」について鼎談
形式で触れられています。
鼎談しているのは当事者ではなく学者・評論家等の方々ですが、被害者の心理
状況について推察するような記述があります。また、冒頭に事件の概要がまとめて
あります。
イ 『「少女監禁」と「バスジャック」 マスコミ報道と精神医療』
月崎時央/著 宝島社 2001年
第一章で「柏崎少女監禁事件(新潟少女監禁事件)」について、マスコミ報道
の面から取り上げています。
ウ 『少女監禁 「支配と服従」の密室で、いったい何が起きたのか』
佐木隆三/著 青春出版社 2003年
第一章と第三章で「小倉少女監禁事件(北九州一家監禁殺人事件)」に
ついて、第二章で「新潟少女監禁事件」について取り上げています。
エ 『新潟少女監禁事件 密室の3364日』 松田美智子/著
朝日新聞出版 2009年
「新潟少女監禁事件」について、事件の概要と著者が取材した各公判について
の記録、判決等が記述されています。
オ 『消された一家 北九州・連続監禁殺人事件』 豊田正義/著
新潮社 2005年
「小倉少女監禁事件(北九州一家監禁殺人事件)」についての資料です。
被告の証言や供述調書等の内容、著者の関係者への取材などを元に
書かれています。
また、監禁事件に限ったものではありませんが、 過去に起きた事件や犯罪について
調べられる資料をご紹介します。
カ 『事件・犯罪大事典 明治・大正・昭和・平成』 事件・犯罪研究会/編
東京法経学院出版 2002年
明治時代以降に起きた様々な事件についてジャンルや人名等から検索する
ことのできる事典です。
ジャンル索引の2(誘拐・拉致および同殺人事件)や12(乗っ取り・占拠・
人質・監禁・拿捕・篭城等事件)からご質問内容に関係する事件を調べる
ことができます。
(2) 被害者心理(ストックホルム症候群)に関する資料
ア 『朝倉 心理学講座 18』 海保博之/監修 朝倉書店 2005年
犯罪心理学についてのテキストです。p.157から「被害者心理学」についての解説
があります。
イ 『司法精神医学 3 犯罪と犯罪者の精神医学』 松下正明/総編集
中山書店 2006年
p.101から犯罪行動の類型的考察として「人質立てこもり事件」について述べられ
ており、その中で「ストックホルム症候群」についても記述があります。
ウ 『戦後医療事件史』鈴木厚/著 じほう 2011年
p.253~254にかけて「ストックホルム症候群」として、命名の由来となった事件
の紹介がされています。
また、精神医学の辞典類にも「ストックホルム症候群」について解説がありますので
参考までにご紹介します。
エ 『こころの辞典』 山内昭雄/〔ほか〕著 丸善 1997年
オ 『メンタルケア用語事典』 メンタルケア協会/編 慶應義塾大学出版会 2007年
2 雑誌
「Cinii Articles日本の論文をさがす」(http://ci.nii.ac.jp/)で、雑誌論文を検索
することができます。
「監禁事件」「被害者心理」「ストックホルム症候群」等のキーワードを用いて検索
した結果の一部をご紹介します。
(1) 監禁事件に関する資料
ア~エに「新潟少女監禁事件」、 オに「小倉少女監禁事件(北九州一家監禁
殺人事件)」、カに「大阪OL監禁事件」についての記事が掲載されています。
ア 「新潟少女監禁事件「幽閉の部屋ベッドの上の佐藤宣行被告」新写真
(「男と女の事件簿」スクープ・ワイド)」
(「週刊現代」42巻22号(2000年6月10日号) 講談社 2000年) p.36~38
イ 「新潟・少女監禁事件 異様な文字で綴られた「謝罪」と身勝手な「お願い」
佐藤宣行服役囚 獄中からの11通の手紙」
(「週刊朝日」111巻59号(2006年11月24日号) 朝日新聞社 2006年)
p.138~143
ウ 「スクープ! 新潟少女監禁事件 犯人からの「獄中書簡」」
(「SAPIO」20巻23号(2008年11月12日号) 小学館) p.99~102
エ 「被害者家族の立場で考えることが原点--柏崎・女性監禁事件報道での
人権・プライバシー保護 (特集 時代の病理・犯罪・報道)」
(「新聞研究」586号(2000年5月号) 日本新聞協会) p.22~25
オ 「緒方被告は加害者であると同時に被害者でもある 小倉監禁殺人事件被告
・緒方純子さんと会って」 (「創」35巻11号(2005年12月号) 創出版)
p.72~79
カ 「大阪OL監禁事件 2年前の同居女性「凍死」も捜査へ "ご主人様"村本
卓也容疑者の異常性癖」
(「週刊朝日」111巻40号(2006年8月18・25日合併増大号)
朝日新聞社 2006年) p.29~31
(2) 被害者心理(ストックホルム症候群)についての資料
ア 「暴力被害女性のサバイバル物語として読む「原阿佐緒」」
(「フェミニストカウンセリング研究」vol.2 日本フェミニストカウンセリング学会
2003年) p.26~43
「原阿佐緒」という人物について、ストックホルム症候群に関係した論文が掲載
されています。
イ 「人質事件から見るトラウマの諸問題」
(「久留米大学文学部紀要 社会福祉学科編」第4号 久留米大学 2004年)
「Cinii Articles日本の論文をさがす」(http://ci.nii.ac.jp/ 論文のアドレスは
下記のとおり)から本文をご覧頂くことが可能です。
http://ci.nii.ac.jp/lognavi?name=nels&lang=jp&type=pdf&id=ART0009132973
西鉄バスジャック事件の被害者を例に監禁被害者の心理についての考察が書かれ
ています。ストックホルム症候群についても言及があります。
その他、各事件の詳細であれば、当時の新聞記事に掲載されている場合もございます。
また、ご紹介した資料以外でも、各事件や犯罪、犯罪心理学、精神医学に関する資料はございます。
回答中でご紹介したキーワードで蔵書検索又は関連分野の書架からお探しください。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 刑法.刑事法 (326 8版)
- 社会病理 (368 8版)
- 内科学 (493 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000165510