レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年09月13日
- 登録日時
- 2019/03/22 11:34
- 更新日時
- 2019/03/22 11:34
- 管理番号
- 相-180010
- 質問
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解決
「花いちもんめ」の歌詞、遊戯の態、来歴等を説明している資料を紹介してほしい。来歴は古代の歌垣と聞いているが、「花いちもんめ」とは、どういう意味だったのかといった事を知りたい。
- 回答
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次の資料を紹介しました。
・『遊びの大事典』増田靖弘編 東京書籍 1989
p.136~143「子ども遊びの移入と変遷」に「身体競戯としての子どもの〚奪いあう〛遊びは、明治後期になって多様、多種」になり「「人奪い」系、「陣とり」系、および「場所奪い」系の3種」に大別できるとあります。「人奪い遊び」の中でも伝承遊びの性格の濃い「子取り遊び」として「花いちもんめ」が紹介されています。
また、p.631「向ひのばばさん」の項には、「「向ひのばばさん」は、1853(嘉永6)年の『守貞漫稿』にみられる鬼ごと遊びで、(中略)この「むかいのおばさん…」という一連のやりとり唄は、いまでは「花いちもんめ」の遊び唄に組み込まれている」とあります。
・『日本のわらべうた 戸外遊戯歌編』尾原昭夫編著 文元社 2009
「子もらい遊びうた」としてp.93~96に「花いちもんめ」が紹介されています。花いちもんめの歌詞の構成からおおよそ五種類に分けられ、それぞれの分布や累歌に関する記載があります。
・『日本童謡事典』上笙一郎編 東京堂出版 2005
p.316~318に「花いちもんめ」の項があり、解説、歌詞、遊び方について記載があります。p.317に「江戸や明治期の文献に同じ遊びが見られないことから、比較的最近になって形が整えられた遊びといえる。」とあります。
・『わらべうた研究ノート』本城屋勝著 無明舎出版 1982
p.304~308に「花いちもんめ(子取り)」の遊び方、歌詞等に関する記述があります。p.307~308では「花いちもんめ」と「お雛さまごっこ」の関係について述べられており、「「花」は「雛」の転じたもの」「「勝ってうれしい」は「買ってうれしい」、「負けてくやしい」は「負けて(値引きして)くやしい」から転じたものという見方も可能ではあるまいか。」とあります。
・『日本人の葬儀』新谷尚紀著 紀伊國屋書店 1992
p.338~349に「3 鬼ごっこ・花いちもんめ」があります。p.343には「鬼ごっこの「子を取ろ子取ろ」の遊びが徐々に変形して花いちもんめへと変化していった」という記述があります。
・本田和子「「花一匁」考 子どもたちの「歌垣」」『現代思想』11(2) 1983.2
p.148~155 花一匁の歴史や、歌垣と花一匁の同型性について述べられています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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なし
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 声楽 (767 9版)
- 諸芸.娯楽 (790 9版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000253525