レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/12/16
- 登録日時
- 2008/04/04 02:11
- 更新日時
- 2008/04/13 08:17
- 管理番号
- 埼熊-2007-106
- 質問
-
解決
平安神宮の神苑の桜はいつ頃植えられ、いつ名所と呼ばれるようになったか。
- 回答
-
名所と呼ばれ始めた時期については確認できなかった。桜は平安神宮の創建された明治28年に植えられたが現在では代替わりしている。
『京都花の道をあるく』に「平安神宮が創建された(明治28年)さい、紅八重しだれは(白河法皇の御願寺である法勝寺ゆかりの)伊達桜から挿し木がもたらされた」「終戦の頃から衰弱がはじまり、・・昭和27年に植栽された2代目桜・・」 「白川は平安京きっての桜の名所」などの記述や、平安時代から一帯は桜の名所で、小説「細雪」に戦前の名所であるとの引用があり。
- 回答プロセス
-
京都関係ガイドブックを確認。名所と呼ばれ始めた時期については確認できなかった。
『京都名勝誌』(1928年)神苑の桜については言及なし。『京都府史蹟名勝天然記念仏調査報告書総目録及索引』(1929)記述なし。
『古都庭の旅 1 京都洛東・洛北 コース別みどころガイド』の南神苑「紅枝垂桜」「平安神宮の竣工は明治28年。庭園は西と中神苑がそのころつくられたが東神苑の作庭が終了したのは大正5年である」などの記述があり。
『京都大事典』(淡交社)は西神苑の紅枝垂桜が有名との記述のみ。
追記:『名勝平安神宮神苑記念物尚美館(貴賓館)泰平閣(橋殿)保存修理工事報告書』(平安神宮)は工事の記録と調査資料に加え、平安神宮の歴史と建物の概要をまとめてある。神苑は昭和50年国の名勝に指定。また、「創建時には「田中の森」と称し樹木が植えられ「八重紅枝垂桜」の名所として親しまれていた」との記述から、創建時から名所だったことが推測される。「八重紅枝垂桜」の人気に関して谷崎の小説の「細雪」の影響を挙げてある。
『平安の苑』に「八重紅枝垂桜」(平安桜)の寄贈の由来あり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 神社.神職 (175 9版)
- 花卉園芸[草花] (627 9版)
- 造園 (629 9版)
- 参考資料
-
- 『京都花の道をあるく』(松本章男 集英社 1999)
- 『古都庭の旅 1 京都洛東・洛北 コース別みどころガイド』(読売新聞社 1994)
- 『名勝平安神宮神苑記念物尚美館(貴賓館)泰平閣(橋殿)保存修理工事報告書』(建築研究協会 平安神宮 2004)
- 『平安の苑』(広江美之助 平安神宮 1981)
- キーワード
-
- 平安神宮-京都市
- 庭園
- さくら-桜
- 神社-神社誌
- 明治時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000043384