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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000233216
提供館
(Library)
北海道立図書館 (2110028)管理番号
(Control number)
北方 17-0088
事例作成日
(Creation date)
2017/12/23登録日時
(Registration date)
2018年03月26日 00時30分更新日時
(Last update)
2018年03月26日 00時30分
質問
(Question)
旧海軍の社交倶楽部である水交社について、北海道内では室蘭に水交社があったようだが、
その概要や建物の写真・図面などが掲載されている資料があれば知りたい。

●その質問の出典や情報源、調査済み事項など
水交社の後身組織である公益財団法人水交会出版の季刊誌『水交』551号より、
明治29年時点で東京本社のほかに横須賀・呉・佐世保・舞鶴・室蘭に支社があったとの記述を確認した。

各海軍区の軍港に水交支社が設置されたようだが、原剛『明治期国土防衛史』(H14、錦成社)によると、他の4都市には海軍官庁である鎮守府が設置されているのに対し、
室蘭では鎮守府設置の計画はあったものの実際に置かれることはなかったようである。
そのため、当時室蘭が軍港として扱われていたのかどうかも不明。
回答
(Answer)
(1次回答)
旧海軍の社交倶楽部で室蘭にあったとされる「水交社」に直接関わる資料は見つからず。

『新室蘭市史』等、室蘭市の歴史に関する資料によると、鎮守府設置と軍港の指定については、おおよそ次のような記述が見られる。

明治23年2月3日、室蘭港は横須賀・呉・佐世保・舞鶴に次いで第5海軍鎮守府に定められる(勅令第7号)。
明治26年5月19日、室蘭港は第5海軍区の軍港に指定される(勅令第38号)。

しかし、住民による鉄道延長と室蘭港の商港化促進、軍港化反対の運動がおこり、鎮守府を建築することもなく、
また軍港廃止も発令されない状態にあったが、明治36年1月25日、軍港指定を廃止した(勅令第5号)。



(最終回答)

1 北海道史関係
『新北海道史』索引、『北海道大百科事典』に水交(支)社の手掛かりなし。


2 室蘭港関係資料
鎮守府の位置決定と軍港の指定、解除に関する流れについて触れるものはあるが、それ以上詳しい情報は得られない。


3 海軍関係資料
・「公益財団法人水交会」
   https://suikoukai-jp.com/suikoukai/ (最終確認:2017/12/05)
インターネットの「公益財団法人水交会」のサイトで、『水交』の過去の記事名が検索できる。
当館でも雑誌『水交』の一部を所蔵しており、現物を確認した。

・『水交』 通巻282号
当館で所蔵している通巻282号の「“水交”100年概史(2)」では、明治29(1896)年の項に、「この年、水交社は本社、横須賀・呉・佐世保・舞鶴・室蘭の5支社、江田島・竹敷・長浦の3集会所となっている。」とある。

しかし、この資料以外には、室蘭と水交支社にかかわる資料を見つけられなかった。
軍港が室蘭ではなく、大湊に変更になったことから、大湊に関する資料には、一部、水交支社の情報がある。

・ 『地域のなかの軍隊 1 北の軍隊と軍都』
「大湊要港」119-120ページに、室蘭から軍港予定地が大湊に変更になった旨の記述あり。
「戦争関連施設・遺跡」5ページに旧海軍大湊要港部水交支社(海上自衛隊大湊地方総監部北洋館)

・ 『太平洋戦争下の大湊警備府 下巻』
24ページに、写真があり、「大正初期に建設した石作り構造の大湊水(ママ:調査者注)の全景。
海軍士官のクラブとして使用された。(米軍撮影)」の説明が付されている。


4 室蘭港の地図
室蘭港地域の地図何点かにあったが、海軍省用地の表示がある図も見られるものの、それ以上の手がかりはない。


5 新聞記事
・「日経テレコン」(有料データベース)で、『北海道新聞』と、『室蘭民報』、また、全国紙3紙(朝日・読売・毎日)の記事を検索。
室蘭の水交支社の存在に関する記事など手がかりはつかめず。
キーワード:「室蘭 鎮守府」 「室蘭 水交社」 「室蘭 水交支社」

■インターネット情報(最終確認:2017/12/05)
「公益財団法人水交会」
https://suikoukai-jp.com/suikoukai/
 >「水交書庫」  「水交誌過去記事」
「国立公文書館デジタルアーカイブ」
https://www.digital.archives.go.jp/
当館「北方資料デジタル・ライブラリー」
http://www3.library.pref.hokkaido.jp/digitallibrary/
回答プロセス
(Answering process)
以下の資料も参考とした。
1 『茂呂瀾 室蘭地方史研究 通巻30号』
(室蘭地方史研究会 室蘭地方史研究会 1995.10 請求記号:MU 資料ID:1200593745)
2 『室蘭港湾資料 第3集 明治後期の室蘭港』
(室蘭図書館∥編 室蘭図書館 1967 請求記号:683.9/MU/3 資料ID:1103440275)
3 『日本海軍編制事典 』
(坂本/正器?編著 福川/秀樹?編著 芙蓉書房出版 2003.7 請求記号:397.1/NI 
資料ID:1106856113)
4 『帝国陸海軍事典』
(大浜/徹也?編 小沢/郁郎?編 同成社 1984.8 請求記号:392.1/TE 資料ID:1111836852)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210 7版)
参考資料
(Reference materials)
1 室蘭市史 室蘭市役所∥編さん 室蘭市役所 1963 216.61/MU p.712「室蘭港軍港となる」

2 新室蘭市史 第5巻 付 室蘭市年表 室蘭市史編さん委員会∥編集 室蘭市役所 1989 216.61/MU/5

3 新室蘭市史 第2巻 室蘭市 1983.3 216.61/MU/2-イ 第三章第一節「軍港指定と反対運動」

4 むろらん百年 室蘭市∥編 室蘭市 1972 216.61/HO/イ p.48-49「海軍鎮守府」

5 室蘭のうつりかわり 室蘭市史編集室∥編集 室蘭市 1977 216.61/MU p.270-272「室蘭に第五海軍鎮守府」

6 大湊警備府沿革史 飛内 進∥著 三恵プリント(印刷) 2000.7 397/O p.33-「海軍区の沿革」明治23年3月4日勅令第7号で第5海軍区の鎮守府の位置は室蘭に決定したが、最終的には協議の結果、第1海軍区によって管轄するものとして、明治36年1月25日勅令第5号で、室蘭軍港設置の計画は正式に廃止。

7 室蘭港建設史 寒地港湾技術研究センター∥編 室蘭港建設史編纂委員会∥監修 北海道開発局室蘭開発建設部 1999.3 518.2/MU/イ 室蘭港建設年表明治23年、26年、36年に、月日入りで鎮守府と軍港に関するできごとあり。

8 室蘭市史 上巻 室蘭市史編纂委員会∥編 室蘭市 1941 216.61/MU p.487「室蘭港と海軍関係」明治23年勅令第7号、明治26年勅令第38号について/ 室蘭の海軍用地、鎮守府の位置指定、軍港指定について触れるのみ。

9 水交 通巻281号 水交会 Z401 “水交”100年概史

10 水交 通巻282号 水交会 Z401 「“水交”100年概史(2)」明治29(1896)年の項、「この年、水交社は本社、横須賀・呉・佐世保・舞鶴・室蘭の5支社、江田島・竹敷・長浦の3集会所となっている。」とあり。

11 室蘭港明細図 [地図資料] 室蘭測量舎∥[編] 室蘭タイムス出版部 1909 チ/661/47 (デジタル・ライブラリーで公開)室蘭港に海軍省用地の表示が何箇所かにあるが詳細不明。

12 明治の光陰35年 葛西 一夫∥著 袖珍書林 1990 216.61/KA 明治時代の新聞記事見出し明治23年以降の鎮守府に関する記事、軍港廃止等に関する記事見出しあり。鎮守府の建設、存在に関するものではないよう。

13 旧軍史跡を歩く 飯田/則夫?著 新人物往来社 2012.5 391.38/KY 横須賀、舞鶴、呉、佐世保鎮守府あり。舞鶴水交支社の写真あり。関連情報なし。

14 海軍 第14巻 海軍軍制 教育 技術 会計経理 人事 「海軍」編集委員会?編纂 誠文図書 1981 397.21/KA/14 第二章海軍地方機関 鎮守府の項あり。室蘭については、明治22年2月に第五海軍区の鎮守府所在地が予定されたが、明治36年に五海軍区を四海軍区に

改めたために室蘭港の軍港、鎮守府設置は削除されて実施されたなかった、とあり(p.46)。

15 地域のなかの軍隊 1 北の軍隊と軍都 吉川弘文館 2015.3 392.1/C/1 「大湊要港」p.119-120に、室蘭から軍港予定地が大湊に変更になった旨記述あり。「戦争関連施設・遺跡」p.5旧海軍大湊要港部水交支社(海上自衛隊大湊地方総監部北洋館)

16 太平洋戦争下の大湊警備府 下巻 飛内 進∥[著] [飛内進] 1995.7 397.21/TA/2 p.24「大正初期に建設した石作り構造の大湊水(ママ:調査者注)の全景。海軍士官のクラブとして使用された。(米軍撮影)」の説明あり。

17 明治期国土防衛史 原/剛?著 錦正社 2002.2 392.1/ME p.227-233「呉・佐世保鎮守府の設置」 第5海軍区に設置予定の室蘭には、ついに鎮守府は設置されなかった(p.230)、明治36年1月勅令第5号により、4海軍区制になったため、室蘭鎮守府の設置予定は自動的に消滅した旨記述(p.232)あり。

18 室蘭市概要 全 会沢 常蔵∥著 室蘭弘道館 1935.8 291.661/MU 「室蘭港概況」p.3明治23年の発令に関わる鎮守府設置は、27年取り消しになったことに触れるのみ

19 室蘭市教育資料 室蘭市教育研究会∥編 室蘭市教育研究会 1952 291.661/MU 第2章港湾第1節室蘭港の沿革大要:明治23年第5海軍区鎮守府位置に指定、明治25年軍港指定、明治27年軍港指定解除

1 茂呂瀾 室蘭地方史研究 通巻30号 室蘭地方史研究会 室蘭地方史研究会 1986 MU

2 室蘭港湾資料 第3集 明治後期の室蘭港 室蘭図書館∥編 室蘭図書館 1967 683.9/MU/3

3 日本海軍編制事典 坂本/正器?編著 福川/秀樹?編著 芙蓉書房出版 2003.7 397.1/NI

4 帝国陸海軍事典 大浜/徹也?編 小沢/郁郎?編 同成社 1984.8 392.1/TE
キーワード
(Keywords)
海軍
水交社
室蘭
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事項調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000233216解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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