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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000211381
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2016-133
事例作成日
(Creation date)
2016年04月07日登録日時
(Registration date)
2017年03月09日 17時27分更新日時
(Last update)
2017年06月07日 13時29分
質問
(Question)
アメリカの選挙制度は初期の頃、土地所有と密接に結びついていたと『文明』という本で読んだ。このようなことがいつ頃から始まったかと、詳しい内容を知りたい。
回答
(Answer)
関連する記述のあった下記の資料を紹介した。

『ロック政治論集』(ジョン・ロック〔著〕 マーク・ゴルディ編 法政大学出版局 2007)
 カロライナ憲法草案は、1669年の日付がある。その後何回かの修正を経ている。
 p20「(55)[61]」に裁判所長官と判事なれる者の土地保有について記述あり。
 p21「(57)[63]」に執事と判事に選ばれるものの土地保有について記述あり。
 p22「(62)[68]」に陪審になれる者の土地保有について記述あり。
 p23「(66)[72]」議員の選挙権と被選挙権を持つ者の土地保有について記述あり。

『アメリカ革命の価値体系の研究』(武則忠見著 亜紀書房 1972)
 p185 参政権の制限について記述あり。
 p193「財産規程が最も詳細に定められていることで、この規程を有権者判定の最も具体的基準としようとする意図が十分うかがえる。」
 p194「ペンシルヴェニア有権者規程にみられるように、自由土地保有者を第一級市民と考えていた事である。被選挙資格においては一層この条件は重視される。」
 各州の憲法作成年代については、p30-31の間に付表があり、それぞれの成立年代が書いてある。

『憲法学の展望 小林直樹先生古稀祝賀』(樋口陽一〔ほか〕編集 有斐閣 1991)
 p157「植民地時代のアメリカでは、選挙権者たるために、一定の財産を所有していることが必要であったことはよく知られている。この財産要件の具体的な内容は、植民地ごとにかなりの差があるが、基本的には、自由土地保有権者(freeholder)であって、賃貸した場合に一定以上の地代(例えば、マサチューセッツの場合には年間四〇シリング)を生むか、一定以上の面積(例えば、ヴァージニアでは五〇エーカー)を有することが必要であった。」
 p159「財産要件は、植民地創設の当初から存在していたものではない。」「[プリマス植民地について]しかし一六六九年には、タウン・ミーティングでの投票権が、自由民か、二〇ポンドの課税対象財産の保有者に限られ、さらに一六七二年には、右の財産要件が、新たに自由民になることを希望する者にも適用されることとなったのである。」
 p159-160 マサチューセッツ植民地における選挙権の要件について記述あり。
 p160 ヴァージニアでの選挙権の要件について記述あり。

『アメリカ合衆国州憲法の研究』(小倉庫次著 有斐閣 1961)
 p41 「いくつかの州憲法は、州人民の選挙権または公職につく要件として、財産上の資格を必要としてはならないことを規定している。」とあり。
 p79 「1869年2月に提議され、1870年3月制定された合衆国憲法修正第15条は、(中略)従来行われていた人種的差別や奴隷であったという事実にもとづく選挙権の拒否や制限を廃止し、広く黒人に選挙権を与えることを主眼とする立法であった。」
 p80-81 選挙権の要件について「人頭税の納付を選挙人名簿登録の要件としている州憲法もある。」とあり。
回答プロセス
(Answering process)
1 質問の典拠となった資料を確認する
『文明 西洋が覇権をとれた6つの真因』(ニーアル・ファーガソン著 仙名紀訳 勁草書房 2012)
 p196 カロライナに到着したイギリス人が、制度のひな形を持ち込んだ。その中核は土地についての考え方。「ロックが掲げた重要な理念の一つは残した。それは、政治的代表制と所有権には関連があるべきだという点だ。」
 p197 『カロライナ憲法草案』の第71条と72条に次のように述べられている。「自由保有土地500エーカーを当該管区内に持たない者は、その区内で議員に選ばれない。また当該管区内で持つ自由保有土地が50エーカーに満たない者は、当該議員を選ぶ権利を持たない。」
 p199 「ロックは『カロライナ憲法草案』で、政治力を有するのは土地の所有者のみと明記しているからだ。」
 p200 「独立革命直前の時点で、将来の13州の内7州において、選挙権を得るには土地を所有するか、財産税の支払いが条件だった。この原則は、場所によっては、1850年代まで有効だった。」
 (注)「カロライナ憲法草案」は1669年3月に記されたものである。

2所蔵資料の調査
自館目録を〈カロライナ憲法〉で検索する。
『ロック政治論集』(回答資料)
自館目録を〈ジョンロック & アメリカ〉〈アメリカ & 選挙〉〈(件名)米国 & (件名)選挙〉〈植民地時代 & アメリカ〉で検索するが、該当する資料なし。
NDC分類〈314.8〉〈315〉、アメリカに関する資料を調査するが、該当する記述のある資料は確認できず。

3 インターネット情報の調査
《国会図書館サーチ》( http://iss.ndl.go.jp/  国会図書館)を〈カロライナ憲法〉で検索するが、既出の資料のみ該当する。
《Google ブックス》( https://books.google.co.jp/  Google)を〈自由土地保有 & アメリカ & 選挙〉で検索する。
『アメリカ革命の価値体系の研究』(回答資料)
『憲法学の展望 小林直樹先生古稀祝賀』(回答資料)

ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2016年4月2日。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
憲法  (323 9版)
政治史.事情  (312 9版)
参考資料
(Reference materials)
『文明 西洋が覇権をとれた6つの真因』(ニーアル・ファーガソン著 仙名紀訳 勁草書房 2012), ISBN 978-4-326-24840-7
『ロック政治論集』(ジョン・ロック〔著〕 マーク・ゴルディ編 法政大学出版局 2007), ISBN 978-4-588-00844-3
『アメリカ革命の価値体系の研究』(武則忠見著 亜紀書房 1972)
『憲法学の展望 小林直樹先生古稀祝賀』(樋口陽一〔ほか〕編集 有斐閣 1991), ISBN 4-641-03151-7
『アメリカ合衆国州憲法の研究』(小倉庫次著 有斐閣 1961)
キーワード
(Keywords)
アメリカ
選挙制度
法制史
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
法制史
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000211381解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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