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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000203407
提供館
(Library)
愛知淑徳大学図書館 (3310015)管理番号
(Control number)
ASN2016-25
事例作成日
(Creation date)
2016年11月14日登録日時
(Registration date)
2016年12月16日 14時40分更新日時
(Last update)
2016年12月26日 13時31分
質問
(Question)
尾崎士郎が通州事件について書いた作品(『悲風千里』に収録)について知りたい。
①単行本発売前に、雑誌か新聞に作品が掲載されているはずである。初出情報(掲載誌や作品名など)を知りたい。
②『日本評論』『婦人公論』に掲載されている可能性がある。目次があれば確認してほしい。
 確認期間:昭和12年8月号~11月号くらい

【作品に関する利用者からの補足情報】
 ・作品名に「通州の」という言葉が入っていたはずだ。
 ・掲載時期は昭和12年頃。尾崎士郎が特派員で中国へいった時に書いたもので、「悲風千里」を
  書いた際にあわせて通州事件についての作品を2~3ページ書いている。
 ・文章は中央公論の『悲風千里』(単行本)に収録されている。
 ・同書に収録されている他の作品の初出情報も今後調べる可能性がある(一部作品の初出は確認済)。

【関連質問】
 ASN2016-26 尾崎士郎『悲風千里』(単行本)収録の次の作品(5作品)の初出が知りたい。
回答
(Answer)
該当の作品名は「通州の幻影」です。
『日本評論』『婦人公論』も含め確認しましたが、雑誌・新聞への掲載情報は見つけられませんでした。
確認した雑誌名や『悲風千里』に収録されている他作品の掲載情報は、回答プロセスを参照してください。
この他に調査希望の雑誌がありましたらお申し出ください。
所蔵図書館へ掲載の有無の調査を依頼することができます。
回答プロセス
(Answering process)
1.『悲風千里』から情報を探す
 1-1.作品名を確認
  【★1】『国立国会図書館デジタルコレクション』
    『悲風千里』(尾崎士郎 中央公論 1937.11) ※インターネット公開資料
      p.95-102「通州の幻影」 →同書には初出情報の掲載なし

      その他の収録作品は次の通り
       「悲風千里」「舊都の秋」「支那の子供」「拉夫と奸漢」「敗殘兵の母」「北平を去る日」
       「長城の半夜」「北支歸行」「酒徒」「北支小感」「見えない戰爭」「戰塵日記」「南口の兵士」

 1-2.尾崎士郎が通州へ行った時期を確認
  p.199「戰塵日記」
    8/31東京駅を出発し、9/3大連に到着。帰国は9/23(門司に到着)。

2.レファレンス資料で調べる
 2-1.基本事項を確認
  『JapanKnowledge』【契約データベース】
    <キーワード:通州事件 支那事変 日中戦争 など> ※見出し検索
    「通州事件」(『世界大百科事典』収録)、「日中戦争」(『日本大百科全書』収録)より
      通州事件の発生日は1937年7月29日。日中戦争は同年7月7日の盧溝橋事件から始まり、1945年8月
      日本の降伏で終わった。当初「北支事変」と称したが、9月2日に「支那(しな)事変」と呼称を改めた。

 2-2.作品の掲載情報を探す (歴史(分類:2*)、文学(分類:9*))
  次の資料を確認したが、「通州の幻影」の初出情報は見つけられなかった。
  同書に収録されている他の作品の初出情報は次の通り。
   【★2】『昭和文学年表 第2巻』
     <確認期間:1937(昭和12).7~1937.11>
       評論・随筆 10/1「悲風千里」(尾崎士郎 p.429-436 中央公論 52年10号)
       新聞     10/7~10/10「北支帰行」(尾崎士郎 都新聞 4回)
       評論・随筆 10/10「長城の半夜」(尾崎士郎 p.458-471 中央公論 52年11号)
       小説     11/1「古都<現地小説>」(尾崎士郎 p.419-430 日本評論 12巻12号)
       評論・随筆 11/1「北平を去る日」(尾崎士郎 p.178-180 新潮 34年11号)
       評論・随筆 11/1「戦塵日記」(尾崎士郎 p.119-123 文芸 5巻11号)
       単行本   11/3「悲風千里」(尾崎士郎 中央公論社)

   【★3】『文芸年鑑 昭和13年版・昭和14年版』復刻版
     p.188「新聞雑誌掲載目録」 d文化評論[昭和12年度]
         10月『報知』見えない戦争(尾崎士郎)

   【★4】『近代戦争文学事典 第1輯』
     雑誌掲載時と単行本収録時の本文の相違についても記述あり。
      p.56「70 悲風千里」
          昭和12年10月1日「中央公論」10月特大号に掲載。『悲風千里』に同じ題で収録。
      p.56「72 長城の半夜」
          昭和12.10月10日「中央公論大衆版」600号記念臨時増刊に掲載。
          翌月中央公論社刊行の『悲風千里』に同じ題で収録、写真も口絵に使用する。
      p.60「78 古都」
          昭和12年11月1日「日本評論」11月号に掲載。『悲風千里』に「旧都の秋」と題して収録。
      p.61「79 北平を去る日」
          昭和12年11月1日新潮社発行「新潮」11月号(第34巻第11号)に掲載。
          「北支・上海現地報告」の一。『悲風千里』に収録。
      p.61「80 悲風千里」
          昭和12年11月3日、中央公論社刊。内容は「悲風千里」以下14篇から成る。
          「旧都の秋」は「古都」の改題。

   【★5】『戦時下の言論(上)』
     p.188「尾崎士郎」昭和12年から昭和19年までの著作の一部を掲載。「通州の幻影」の記載なし。

3.データベースで作品の掲載情報を探す
 次のデータベースで検索したが、「通州の幻影」は見つけられなかった。
 同書に収録されている他の作品や同時期に発表された作品は次の通り。
<キーワード:通州の幻影 尾崎士郎 通州>
   【★6】『マガジンプラス』【契約データベース】
     尾崎士郎"南口の兵士"(『経済マガジン』1(11月特輯號)(6) p.210-215 1937.11)
     尾崎士郎"北支秋風陣"(『経済マガジン』1(11月特輯號)(6) p.78-79 1937.11)
  
   <使用済データベース:有力情報なし>
    『CiNii Articles』< http://ci.nii.ac.jp/ >、『NDL-OPAC』< https://ndlopac.ndl.go.jp/ >、
    『国立国会図書館デジタルコレクション』< http://dl.ndl.go.jp/
    『ざっさくプラス』、『大宅壮一文庫雑誌記事索引Web版』、『朝日新聞 聞蔵Ⅱ』、『ヨミダス歴史館(読売新聞)』
    【いずれも契約データベース】

4.雑誌の目次から掲載情報を探す
 「通州の幻影」の初出情報は見つけられなかった。
 確認した資料と雑誌の目次は次の通り。 <確認期間:1937(昭和12).9~1937.11>
  『現代日本文芸総覧 上・中・下・補巻』(小田切進編 明治文献 1968.1-1973.8 9103/O17/*)
    確認済の雑誌:『文芸』、『新潮』、『人民文庫』など
  『東京大学法学部附属明治新聞雑誌文庫所蔵雑誌目次総覧 経済篇 17巻』(大空社 1993.9 027/TO462/17)
    確認済の雑誌:『日本評論』
  『大衆文学大系 別巻』(尾崎秀樹ほか 講談社 1980.4 91368/O74/ヘ)
    確認済の雑誌:『講談倶楽部』、『新青年』、『キング』、『冨士』、『オール讀物』、『日の出』など
  『戦前期『週刊朝日』総目次 中巻』(山川恭子編集 ゆまに書房 2013.4 0516/Y27-1/2)
  『戦前期『サンデー毎日』総目次 中巻』(山川恭子編集 ゆまに書房 2007.3 0516/Y27-2)

5.新聞掲載広告から探す
 【★7】『ヨミダス歴史館(読売新聞)』【契約データベース】
   <キーワード:婦人公論 広告/期間:1937.9~1937.11>
    『婦人公論』と他雑誌の広告を確認したが、「通州の幻影」は見つけられなかった。
    同書に収録されている他の作品の初出情報は次の通り。
     "敗殘兵の母" 『婦人公論』11月号 1937.10.17 朝刊 3頁 掲載広告
 『朝日新聞聞蔵Ⅱ』【契約データベース】
   →「通州の幻影」を見つけることはできなかった。

6.図書から手がかりを探す
 本学OPACで検索
  <キーワード:尾崎士郎 従軍 作家 など>
   尾崎士郎年譜や研究書などを確認したが、有力情報は見つけられなかった。
    『日本現代文学全集72 尾崎士郎集; 坪田讓治集』(講談社 1967.8 9186/N771/72)
    『日本文学全集45尾崎士郎集』(高橋義孝編 新潮社 1963.3 9186/N773/45)
    『尾崎士郎全集12』(尾崎士郎 講談社 1966.11 91868/O961/12)
    『昭和の戦争と文学者』(都築久義著 2007.8 910263/TS99)
    『実説人生劇場 : 尾崎士郎の生涯』(都築久義著 白馬出版 1972.5 910268/O96-2)

以 上
<Web最終確認日:2016/11/22>


(2016/12/22追記)
利用者より「見えない戦争」の初出情報について詳細を知りたいと質問があったため、所蔵館へ参考調査を行い、
回答を得ることができた。
 
 資料名      :報知新聞
 調査対象期間  :1937.10.01-1937.10.31
 参考調査依頼先:NDL

記事見出し・掲載日・掲載箇所は次の通り。
 "見えない戦争[上]" 1937(昭和12)年10月17日 夕刊 4面
 "見えない戦争[中]" 1937(昭和12)年10月20日 夕刊 4面
 "見えない戦争[下]" 1937(昭和12)年10月21日 夕刊 4面
事前調査事項
(Preliminary research)
次の雑誌の目次を確認した。
『中央公論』『文藝春秋』『改造』
NDC
日本文学  (91)
参考資料
(Reference materials)
【★1】『国立国会図書館デジタルコレクション』< http://dl.ndl.go.jp/ >(国立国会図書館で収集・保存しているデジタル資料を検索・閲覧できるサービス)
【★2】浦西和彦, 青山毅 編 , 浦西, 和彦, 1941- , 青山, 毅, 1940-1994. 昭和文学年表 第2巻. 明治書院, 1995.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002414997-00 , ISBN 4625531179 (当館請求記号:91026/U84-6/2A)
【★3】文藝家協會 編纂 , 文芸家協会. 文藝年鑑 昭和13年版・昭和14年版 復刻. 文泉堂出版, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011213000-00  (当館請求記号:9105/B89/'38-'39)
【★4】矢野貫一 編 , 矢野, 貫一, 1930-. 近代戦争文学事典 第1輯. 和泉書院, 1992. (和泉事典シリーズ ; 3)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002223460-00 , ISBN 4870885603 (当館請求記号:9103/Y58/1)
【★5】福島鋳郎, 大久保久雄 共編 , 福島, 鋳郎, 1936- , 大久保, 久雄, 1931-. 戦時下の言論. 日外アソシエーツ, 1982. (シリーズ大東亜戦争下の記録 ; 2)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001567414-00 , ISBN 4816901213 (当館請求記号:2107/F84/2-1)
【★6】契約DB『Magazine Plus』(一般誌から専門誌、大学紀要、海外誌紙まで収録した雑誌記事(書誌)データベース)
【★7】契約DB『ヨミダス歴史館』(読売新聞記事検索)
キーワード
(Keywords)
尾崎士郎
悲風千里
通州の幻影
初出
通州事件
北支事変
支那事変
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
書誌的事項調査
内容種別
(Type of subject)
作品
質問者区分
(Category of questioner)
教員
登録番号
(Registration number)
1000203407解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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