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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000189123
提供館
(Library)
愛知淑徳大学図書館 (3310015)管理番号
(Control number)
ASN2015-11
事例作成日
(Creation date)
2015年12月07日登録日時
(Registration date)
2016年03月10日 14時31分更新日時
(Last update)
2016年03月11日 10時57分
質問
(Question)
昭和2年頃の道路工夫(どうろこうふ)の服装と持ち物がわかる絵または写真がほしい。

【質問の背景】
中野重治『交番前』(p.129)の文章中にでてくる道路工夫の描写を読んで。
 ※学生の持参資料(私物):『近代小説<都市>を読む』(東郷克美, 吉田司雄編 双文社出版 2013)
 ※文章中(p.129)の道路工夫の描写
"組の名まえのはいった半纏を着て、半ズボンと黒靴下と刺子の足袋をはいていた。足もとに鶴はしが二挺、
柄のところを結わえて投げ出されていた。"
回答
(Answer)
描写通りの「道路工夫」の絵や写真を見つける事はできなかった。
「半纏」「鶴はし」などを個別に調べることにより、当時の道路工夫の姿を推測することを代替案として提案。
詳細は回答プロセスを参照。
回答プロセス
(Answering process)
1.基本事項を調べる
 【★1】『JapanKnowledge』【契約データベース】
  <キーワード:半天、袢纏、印袢纏 つるはし 足袋 など> ※全文検索
   ・「看板」(『国史大辞典』収録)
      "江戸時代に、武家に仕える中間や小者、駕籠舁(六尺)のうわぎや、職人の用いた印袢纏(しるしばん
       てん)のことで、背面に主家または己れの属する組などの紋や文字を大きく染め抜いたり縫ったりし
       たもの。"
   ・「印半纏・印半天」(『日本国語大辞典』収録) 
      "襟(えり)、背、腰まわりなどに、屋号、家紋、姓名などのしるしを染めぬいた半纏。おもに職人が
       用い、また、雇主が、盆、暮れに使用人や出入りの者に支給して着用させるもの。法被(はっぴ)。"
         ⇒時代は不明だが絵を掲載(道路工夫の絵ではない)。
   ・「刺子」(『日本大百科全書(ニッポニカ)』収録)
      "布地に重ね合わせて、細かく刺し縫いにした衣服、または刺子織(刺子のように外観を似せ、浮織と
       したもの)でつくった衣服。(中略)一般的な刺し方は、布地と同色か、あるいは反対色の刺し糸で、
       織物組織に沿って刺すか、斜め方角、襷(たすき)方向に刺すことが多い。"
   ・「足袋」(『日本国語大辞典』収録)
      "防寒・礼装などのために、主として和服の時、足にはく袋形のもの。古くは革で作り、近世以来、木綿、
       絹、キャラコ、別珍(べっちん)などで作る。足先は親指と他の四指との二又に分け、踝の後ろで金具
       で止める。"
   ・「つるはし」(『日本国語大辞典』収録)
      "堅い地面などを掘り起こす道具。鉄製で両先端が鶴のくちばしのように細くとがり、中央部に柄の
       ついたもの。つるのはし。つるっぱし。つる。"
   ・「つるはし」(『日本大百科全書(ニッポニカ)』収録)
      "人力で岩石や石炭を掘る道具。柄(え)の長さは約150センチメートル、鉄部は約30センチメートルで、
       とがったほうが掘るためのもので、平らなほうは打撃用に用いる。この形のものを片づるという。"
   ・「つるの嘴(はし)」(『日本国語大辞典』収録)
      "(1)堅い地面などを掘り起こす道具。鉄製で両先端が細くとがり、中央部に柄のついたもの。つるはし。"
        ⇒片側がとがり、反対側が平らな形のつるはしの図あり。

2.本学所蔵資料から探す
 2-1.レファレンス資料で探す (民俗学(分類:38*)、技術(分類:5*)、産業(分類:6*)、日本文学(分類:91*))
  ・【★2】『日本民俗資料事典』
     p.19「職人の服装」 →印袢纏などの服装についての記述と写真を掲載。(半ズボン姿の写真は掲載なし。)
  ・【★3】『日本風俗史事典』
     →「半纏」(p.534)、「仕事着」(p.270)、「法被」(p.524)、「刺子」(p.256)などの記述はあるが、
      道路工夫の絵や写真は見つけられなかった。巻末にも掲載なし。刺子の洋服の写真の掲載あり。
  ・【★4】『日本民具辞典』
     p.368「つるはし」 ⇒絵や写真の掲載なし。
     p.464「はんてん」、p.271「しるしはんてん」⇒写真の掲載あり。
  ・【★5】『日本民俗大辞典』
     p.407「はんてん」
      "印半纏は、襟や背に紋所や屋号などを染め抜いたしるしの意匠に特徴がある。雇主が使用人や出入り
       の職人に仕着せとして与えたものである。昭和初期まで会社名を染め抜いたものなどつくられたが、
       今日では祭半纏にわずかにその伝統が見られる。"
  ・『服飾関連図書目録 : 明治元年~昭和23年』
    (高橋晴子, 大丸弘共編 日外アソシエーツ, 紀伊國屋書店(発売), 1995.1 3803/TA33/1868-1948)
      →事項名索引p.447「労働衣」⇒p.200「20284 定本 柳田国男集 第14巻」p37-41(労働衣:1936)など

 2-2.本学OPACで探す
  2-2-1.[2-1.]資料『日本民俗大辞典』の参考文献より
   【★6】『日本の労働着 : アチック・ミューゼアム・コレクション』
      →「半ズボン」の記述は見つけられなかったが、昭和初期の頃の着丈の短いモンペの写真を掲載。
        p.365「資料六四 モンペ(雪バカマ H一七四〇二)」
        p.368「資料六五 モンペ(ハカマ H一七八六三)」
        p.371「資料六六 モンペ(マタギバカマ H二一四七一)」
  2-2-2.[2-1.]資料『服飾関連図書目録』より
   『定本 柳田国男集』第14巻(柳田国男著 筑摩書房, 1972 3808/Y53/14)
     →文章のみ。絵や写真は掲載なし。袢纏などの記述のみで特に道路工夫の特定はしていない。
  2-2-3.キーワードで検索
   <キーワード:昭和 民俗 仕事 道具 工具 歴史 中野重治 交番前 労働>
    『運動成立の時代 : 「文芸戦線」創刊から「ナップ」成立まで』
     (野間宏, 小田切秀雄 [ほか] 編 三一書房, 1954.9 日本プロレタリア文学大系 ; 2. 9186/N94/2)
       →中野重治『交番前』を収録。注記や図などの掲載なし。
    ≪掲載なし≫
     『昭和の仕事』(澤宮優著 弦書房, 2010.6 3843/S95)

 2-3.棚をブラウジング
   (日本史(分類:21*)、社会(36*)、民俗学(38*)、土木工学(51*)、建築(52*)、家政学(59*)、交通(68*))
  昭和の写真集を中心に探したが、見つけられなかった。
  ≪掲載なし≫
   ・『昭和の記憶 : 写真家が捉えた東京』(クレヴィス, 2012.9 21361/SH97)
   ・『近代庶民生活誌 5 服飾・美容・儀礼』(南博[ほか]編 三一書房, 1986.6 382/Mi37-1/5)
   ・『図説日本民俗学』(福田アジオ [ほか] 編 吉川弘文館, 2009.11 3821/F84)
   ・『昭和を生きた道具たち』(岩井宏實文 ; 中林啓治イラスト 河出書房新社, 2005.4 383/I93-1)
   ・『図説日本庶民生活史 8 大正-昭和』(上田正昭[ほか]執筆 河出書房新社, 1962 3808/Z8/8)
   ・『大工道具の日本史』(渡邉晶著 吉川弘文館, 2004.11 521/W46)
   ・『大工道具の文明史:日本・中国・ヨーロッパの建築技術』(渡邉晶著 吉川弘文館, 2014.4 5838/W46)

3.土木・建築関係の会社や学会から写真を探す
 3-1.本学OPACで社史を探す
  <キーワード:社史 請求記号:5*>
   昭和2年以前に創業の会社の社史を確認したが、該当の写真は見つけられなかった。
   ≪掲載なし≫
    ・『大林組百年史 : 1892-1991』(大林組社史編集委員会編集 大林組, 1993.6 510/O12/*)
    ・『間組百年史:1945-1989』(間組百年史編纂委員会編 間組, 1990 510/H49)
 3-2.棚をブラウジングして社史を探す (建設工学・土木工学(分類:51*))
  ≪掲載なし≫
   ・『清水建設株式会社名古屋支店100年の歩み』
     (清水建設株式会社名古屋支店100周年記念誌編纂委員会 清水建設名古屋支店, 1991.12 510/SH49)
   ・『清水建設百七十年』(清水建設株式会社編 清水建設, 1973.4 510/SH49-1)
 3-3.Webサイトで探す
  【★7】『公益社団法人 土木学会』
    TOP>土木図書館>デジタルアーカイブス>土木建築工事画報>第3巻 昭和2年(1927年)1号
     >「阪神国道工事」PDF>p.33に作業員の写真(後ろ姿、長ズボン)あり。 

以上
<Web最終確認日:2015/12/07>
事前調査事項
(Preliminary research)
【学生の調査済資料】
OPACでの検索キーワード:昭和 職業 戦前 道路工夫 建設業 プロレタリア 労働 など
直接ブラウジングした棚 :技術(分類:5*)、産業(分類:6*)、文学(分類:9*) など

【学生に最初に案内した内容】
次の分類に資料がある可能性あり。学生自身でも確認をするよう案内。
2分類の日本の歴史(戦前) (※当時の様子がわかる写真集を含む)
3分類の民俗、労働者
5分類の服飾、土木工学
6分類の交通(道路工事に関する資料)
9分類の文学(中野重治の作品解説や小説の注記、巻末の付録など)
NDC
日本文学  (910 9版)
風俗習慣.民俗学.民族学  (38 9版)
技術  (5 9版)
参考資料
(Reference materials)
【★1】契約DB『JapanKnowledge(ジャパンナレッジ)』(百科事典・辞書・ニュース・学術サイトURL集などを検索可能)
【★2】『日本民俗資料事典』(祝宮静/〔等〕編 第一法規, 1972 3803/N771)
【★3】日本風俗史学会 編 , 日本風俗史学会. 日本風俗史事典. 弘文堂, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001405215-00  (当館請求記号:382/N77)
【★4】日本民具学会 編 , 日本民具学会. 日本民具辞典. ぎょうせい, 1997.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002609859-00 , ISBN 4324039127 (当館請求記号:383/N773)
【★5】『日本民俗大辞典』(福田アジオ[ほか]編 吉川弘文館, 1999.10-2000.4 3803/F84/*)
【★6】中村たかを 編 , 中村, たかを, 1931-. 日本の労働着 : アチック・ミューゼアム・コレクション. 源流社, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001935407-00  (当館請求記号:3831/N37)
【★7】『公益社団法人 土木学会』< http://www.jsce.or.jp/ >(土木工学の学会のサイト。土木図書館デジタルアーカイブを公開。)
キーワード
(Keywords)
道路工夫
中野重治
交番前
土木
昭和
仕事着
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
風俗
質問者区分
(Category of questioner)
学生
登録番号
(Registration number)
1000189123解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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