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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000187447
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2015-119
事例作成日
(Creation date)
2015/05/20登録日時
(Registration date)
2016年01月22日 10時03分更新日時
(Last update)
2016年03月29日 09時52分
質問
(Question)
「三王外記」に関連して出てくる訊洋子とは何者か知りたい。
回答
(Answer)
「三王外記」は江戸時代の史書で、訊洋子はその著者である。
《日本古典籍総合目録データベース》( http://base1.nijl.ac.jp/~tkoten/about.html  国文学研究資料館 2015/05/20最終確認)では「ジン,ヨウシ」と読みがふってある。訊洋子が何者かということについては、「三王外記」の著者であるということ以外わからなかった。ただし、「三王外記」の著者を太宰春台としている資料とそれに異を唱えている資料があった。以上の記述と太宰春台について記述のある資料を紹介した。

1 「三王外記」の著者を太宰春台としている資料
『日本史文献解題辞典』(加藤友康編 由井正臣編 吉川弘文館 2000)
 p438「三王外記」に「著者は東武野史訊洋子と署名しているだけで不明であるが、太宰春台の著とする説が有力である。」
「著述年代も不明であるが、春台はほぼ同時代の人であり、(中略)、これらはいずれも春台の主張ないし用例と一致している。」
「三王外記」の内容については、「江戸幕府の五代将軍徳川綱吉(憲王)と、六代家宣(文王)、七代家継(章王)の三代について、その治世の主要な事実や、将軍の逸話などを、漢文体で記述した史書。」とあり。
『叢書・日本の思想家 17 太宰春台』(田尻祐一郎著 明徳出版社 1995)
 p131「『三王外記』は、「東武 野史訊洋子著」とあって、それだけでは筆者不明の著であるが、古くから春台の著とみなされてきた。」
 p146「主要著述所在目録」に「三王外記」あり。
『日本思想大系 37 徂徠学派』(家永三郎〔ほか〕編集 岩波書店 1972)
 p499「本書(注『三王外記』のこと)は、五代将軍綱吉、六代家宣、七代家継の三代の歴史を漢文で記述したもので、訊洋子の署名があるだけである。文章がすぐれ、記事もかなり正確であるが、(中略)君臣の名分を乱した史書として早くから非難があり、従って春台を擁護する立場からは、その著述であることが否定されたりしている。しかし、将軍を王と呼称すべきであるというのが春台の持論であったことは、『経済禄』凡例にも見え、山城天皇という表現も、同じ凡例や、「赤穂四十六士論」(『紫芝園後稿』巻八)などで用いられているから、やはり従来伝えられている通り春台の著とみなすのが妥当であろう。(後略)」とあり。
2 「三王外記」の著者を太宰春台ではないとしている資料
『太宰春台転換期の経済思想』(武部善人著 御茶の水書房 1991)
 p65「なお『前沢著書』では、前沢先生は先輩の羽生東洋氏に、前著を正したところ、同氏は、いろいろの論証の結果、「・・貴説の如く、三王外記を台翁の筆とするは、?【原文ママ】と致すが妥当と存ぜられ候」とあり」とあり、「さらに前沢先生は三宅雪嶺博士に教えを乞うたところ、「やはり春台の著とするは疑問です。(中略)」とあり、さらに「京都大学の新村博士も疑問としておられた」(中略)としている。」とあり。
 ※この部分の出典『前沢著書』とは、p8により『太宰春台』(前沢渕月著)とわかる。
 《国会図デジタルコレクション》「太宰春台」(前沢淵月著 嵩山房 1920)( http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1914072  国会図 2015/05/19最終確認)国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
 p238-240に該当の記述あり。
3 太宰春台についての事典の記述
『国書人名辞典 3 せ-の』(市古貞次[ほか]編 岩波書店 1996)
 p198〈太宰春台〉の項 「漢学者 (生没)延宝8年(1680)9月14日生、延享4年(1747)5月30日没。68歳。墓、江戸谷中天眼寺。(中略)(経歴)飯田の生れ。父が浪人したため江戸に出、元禄7年(1694)田島出石藩に仕え小姓頭となったが、同13年、藩主の許しなく退仕したため、10年間他家への出仕禁止の処分を受ける。京阪放浪の後、正徳元年(1711)中野撝謙の同門安藤東野の勧めで荻生徂徠の門に入り、徂徠学を修めた。同年、下総生実藩出仕、同5年、致仕。以後教授を専らとし、諸侯の扶持を受ける。(後略)」とあり。
4 「三王外記」の閲覧について
《国会図デジタルコレクション》で全文閲覧可能。
「三王外記 上」(東武野史著 甫喜山景雄 1880)( http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/772809  2015/05/19最終確認)
「三王外記 下」(東武野史著 甫喜山景雄 1880)( http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/772810  2015/05/19最終確認)
回答プロセス
(Answering process)
1 《WHOPLUS》(日外アソシエーツ 2015/05/20最終確認)を〈訊洋子〉や〈三王外記〉で検索するが該当なし。
2 《国会図サーチ》( http://iss.ndl.go.jp/  国会図 2015/05/20最終確認)を〈訊洋子〉で検索する。
『三王外記』(東武野史訊洋子著、太宰春台著)和古書、写本で著者は併記されている。
3 《日本古典籍総合目録データベース》( http://base1.nijl.ac.jp/~tkoten/about.html  国文学研究資料館 2015/05/20最終確認)を〈訊洋子〉で検索したところ「ジン,ヨウシ」とヨミあり。
4 『国書人名辞典 2 き-す』(市古貞次[ほか]編 岩波書店 1995)記述なし。
5 『国書総目録 3』(岩波書店 1965)
 〈三王外記〉の項に「著:東武野史訊洋子(伝太宰春台)」とあり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
個人伝記  (289)
日本史  (210)
参考資料
(Reference materials)
『日本史文献解題辞典』(加藤友康編 由井正臣編 吉川弘文館 2000), ISBN 4-642-01335-0
『叢書・日本の思想家 17 太宰春台』(田尻祐一郎著 明徳出版社 1995), ISBN 4-89619-617-1
『日本思想大系 37 徂徠学派』(家永三郎〔ほか〕編集 岩波書店 1972)
『太宰春台転換期の経済思想』(武部善人著 御茶の水書房 1991), ISBN 4-275-01416-2
「太宰春台」(前沢淵月著 嵩山房 1920)
『国書人名辞典 3 せ-の』(市古貞次[ほか]編 岩波書店 1996), ISBN 4-00-080083-3
「三王外記 上」(東武野史著 甫喜山景雄 1880)
「三王外記 下」(東武野史著 甫喜山景雄 1880)
キーワード
(Keywords)
訊 洋子(ジン ヨウシ)
太宰 春台(ダザイ シュンダイ)
山王外記
日本-歴史-江戸時代
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
人物
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000187447解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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