レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/01/20
- 登録日時
- 2012/10/05 02:01
- 更新日時
- 2012/10/05 02:01
- 管理番号
- 横浜市中央1936
- 質問
-
未解決
廃用症候群について調べています。
一般的には1日安静にしていると体力を回復するのに1週間かかり、1週間安静にしていると回復するのに1ヶ月かかるといわれています。1ヶ月寝たきりや1年寝たきりの場合は、体力が回復するのにどのぐらい時間がかかるのでしょうか。
- 回答
-
結論から申し上げますと、1ヶ月寝たきりや1年寝たきりの場合の回復期間が記載された資料は
見つかりませんでした。回復期間の目安として参考になる情報が書かれた資料がいくつか見つか
りましたので、参考にご紹介いたします。
なお、廃用症候群については、筋力の低下、関節拘縮、起立性低血圧、心配機能低下、自発
性低下など様々な症状がありますが、ご質問の文章にありました「1日安静にしていると回復に1
週間かかり、1週間安静にしていると1ヶ月かかる」というのが筋力の低下を示すことから、今回の
回答にあたっては、筋力の低下について調査を実施しました。
1 図書
・『リハビリテーション実践ハンドブック』 S.J.ギャリソン/著
石田暉ほか/監訳 シュプリンガー・フェアラーク東京 2005
「不動」という章のP.11に、「低下した筋力の回復には、一般的に少なくとも廃用状態に陥
ったのと同じだけの時間がかかる。多くの場合、以前の状態まで回復するには2倍ないしそ
れ以上の期間を要する。」と書かれています。
・『老人のリハビリテーション』 前田真治/著 医学書院 2003
P.284の表にリハビリテーションで問題になる廃用症候群として、「筋力低下(1日2%、月50%
)」と記載されています。
・『標準リハビリテーション医学』 津山直一/監修 医学書院 2006
P.78に「絶対安静の状態では1週間で10~15%の筋力低下がみられるといわれる」と書かれ
ています。
・『リハビリテーション 新しい生き方を創る医学』 上田敏/著 講談社 1996
P.68に「1日当たり1~5%の筋力が等比級数的に失われるといわれている。」と記載されてい
ます。
2 雑誌・論文
次の論文については、図書館で所蔵していない資料のため内容の確認ができていませんが、
タイトルに関連性があるためご紹介いたします。
・「【廃用症候群リハビリテーション実践マニュアル】廃用性筋力低下・筋萎縮の病態生理と
予防」猪飼哲夫/著
MEDICAL REHABILITATION(1346-0773)10号 Page7-13(2001.10)
3 Webサイト
・廃用症候群(長野県厚生農業協同組合連合会)
http://nagano-kouseiren.jp/communication/2011/02/post-79.php
「特に安静による筋力低下は、1週間で20%、2週間で40%、3週間で60%にも及びます。
この筋力低下を回復させるためには意外に長くかかり、1日間の安静によって生じた体力低下
を回復させるためには1週間かかり、1週間の安静により生じた体力低下を回復するには1カ
月かかるといわれます。」と記載があります。
・廃用症候群
(有限会社 在宅支援チームフォーレスト サテライトケアセンター 仙台東)
http://www.team-forest.net/g1/images/14.pdf
「廃用症候群の回復には、廃用に陥っていた期間の数倍の期間が必要になるといわれ
ています。」と記載されています。
なお、調査にあたっては、次のサイトを参照しました。
・国立国会図書館サーチ http://iss.ndl.go.jp/
・CiNii(国立情報学研究所) http://ci.nii.ac.jp/
・医中誌Web http://search.jamas.or.jp/
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 外科学 (494 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000112154