レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/11/01
- 登録日時
- 2012/01/13 02:00
- 更新日時
- 2012/01/13 02:00
- 管理番号
- 1000000404
- 質問
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解決
「長濱系図」についての資料はあるか。
- 回答
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下記の資料を紹介する。
『沖縄の祖先崇拝と自己アイデンティティ』(安達 義弘、九州大学出版会、2001年)
p162-165 「第1節 長浜系図の成立」に、長濱系図(図3-1)と解説がある。
長濱系図について、「…その内容から『按司系図』などとも呼ばれているもので、内容的には古琉球時代の按司や歴史的英雄たちの系譜関係を解きあかしているとされる系図である。」と述べている。
作者については、「…益姓長浜□[腆]という。…1830年頃首里崎山に生まれ、…近世末に活躍し、…漢学に通じており、崎山では「文者長浜」と呼ばれていた。…益姓長浜の系図は現存しないので彼の系譜に関する詳細は現在のところ不明である。」とある。
内容の特徴については、「外来の系譜を排除し、沖縄の全ての系図を一つの文化的核、すなわち琉球開闢神話の根源的世界へ収斂させ、しかもその系譜が沖縄の内部で完結するような物語として構成され…少なくとも明治末年には各地で活躍していた系図作成専門家の間に共有されていたのである。…依頼者の求めに応じて系図を作成する際にこの「長浜系図」を参照していたのである。」と述べている。
『古琉球三山由来記集』(東江長太郎、那覇出版社、1989年)
p22-55「第一編 琉球三山萬案録(長濱系図)-琉球各城主系図-」に、「長濱系図」と解説がある。筆者が沖縄各地で類似の系図を見たことに関して、「…これらの系図はほとんど写本ですが、初めに『琉球三山萬案録』と書いてありますから、系図本の名は、やはり『琉球三山萬案録』であったかもしれません。また系図の終わりには、『右は古波津大租之伝家宝長濱蔵書に見る』と書いてあったりします。」とある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 1 沖縄の祖先崇拝と自己アイデンティティ 安達 義弘∥著 九州大学出版会 2001.2 K16/A16/ 162-165
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2 古琉球三山由来記集 東江 長太郎∥著 金城 善 那覇出版社 1989.3 K201/A19/ 22-55
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000099619