1.「朝日新聞戦前紙面DB」(収録範囲:1926.12-1945.12)を使う。
「全検索」フィールドに「氷川烈」、「掲載年月日」を「1933.01.01~1933.12.31」として検索。
79件ヒット。
2. 検索漏れを防ぐために『朝日新聞人名総索引』(収録範囲1912~1992)も併せて使うことにする。
索引から調べると、昭和8年に掲載された「氷川烈」という名前は
73件ということがわかった(DBの収録数の方が6件多い)。
この頁(第一巻, p142)をコピーし、DBの検索結果と日付をつきあわせながら画面上で各記事をチェックしていく。
3.『朝日新聞人名総索引』に載っていた日付の記事は1件(1933年5月29日分)を除いて
全て上記DBにて閲覧可能であったが、目的の内容の記事はなかった。
4. DB上で閲覧できなかった1933年5月29日分の記事を
当館所蔵の『東京朝日新聞』縮刷版にて確認したが、該当記事の掲載なし。
5. データベースで残り6件の記事もチェックしたが、これも該当記事ではなかった。
6. キーワードを変えてもう一度DBで検索してみる。
「全検索」フィールドに「中谷」、さらにもう一つ「全検索」フィールドを作り「春」と入れる。
「掲載年月日」を「1933.01.01~1933.12.31」として検索。
→ 1件ヒット。しかし、全く関係のない記事。
7. 再度キーワードを変える。
「全検索」フィールドに「中谷孝雄」、「1933.01.01~1933.12.31」として検索。
→ 0件ヒット。
8. 再度キーワードを変える。
「全検索」フィールドに「麒麟」、「掲載年月日」を「1933.01.01~1933.12.31」として検索。
→ 3件ヒット。内1件は「麒麟峰」についての記事で無関係。
9. 他2件の記事をチェック。
1件目 … 1933年4月12日朝刊9面。関連記事なし。
2件目 … 1933年5月15日朝刊9面。
「アンダーライン:五月の雑誌評」というコラムの中で高峰二郎氏が『麒麟』掲載の「春」を評していることが分かる。
引用(高峰二郎執筆「アンダーライン:五月の雑誌評」1933年5月15日より):
「麒麟」の中谷孝雄は嘉村礒多などと同じやうな傾向で注目されるべき人だ。
今月號の「春」は磯多よりも智的であるが表現力はまだ及ばないところがある。
落第生が家から逃走する途中で幼い妹に出會ふ場面など、
妹の姿があり~と描き出されなければならない。
しかし一體に、暗い宿命の世界はよくつかまれてゐる。