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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000044632
提供館
(Library)
国立国会図書館(National Diet Library) (1110001)管理番号
(Control number)
D2008M0400
事例作成日
(Creation date)
登録日時
(Registration date)
2008年06月07日 02時10分更新日時
(Last update)
2008年06月21日 02時10分
質問
(Question)
宮澤賢治著「風の又三郎」9月12日に「タスカロラ海溝」が出てくるが、賢治はどのような資料を見た可能性があるか?地元新聞の岩手日報などでも「タスカロラ海溝」の記事がないか、また、当時の雑誌論文などにないか調査をお願いします。
典拠:宮澤賢治著「風の又三郎」9月12日に「タスカロラ海溝」が出てくるが、賢治はどのような資料を見た可能性があるかという質問がありました。そのため執筆時期と思われる昭和7年以前の読売新聞CDーROMにより大正11年タスカロラ地震帯や大正15年タスカロラ深海という近い言葉が見つかりました。
回答
(Answer)
お尋ねの件につき調査したところ、資料1.により「タスカロラ」という言葉が、「風の又三郎」の原型のひとつである作品「風野又三郎」で、既に「タスカロラ海床」という形で使われていることが判明しました。

また、資料2によると、「タスカロラ海淵」が発見されたのは1874年であることから、この年から「風野又三郎」が書かれた大正13(1924)年の間の、「タスカロラ」に関連する文献を調査したところ、資料3~6で、明治29(1896)年の三陸地震津波の震源として言及されていました。
資料により、「トスカロラ、トスカローラ、タスカローラ」等の異なる表記がみられ、深海、海床など後ろに付く言葉も一定ではありません。また、現代よりも広い範囲を、「タスカロラ」と称していたようです。
しかし、実際に賢治がこれらの資料を読んだかどうかは判明しませんでした。

この他、朝日新聞岩手版の連載をまとめた資料7に、「タスカロラ海床」に関する文章が収録されており、岩手の人にとっては「タスカロラ」が、明治29(1896)年の三陸地震津波と関連して印象深い言葉であるとされています。
また、徳冨蘆花の『不如帰』にタスカロラの記述があり、賢治がそれを読んだのではないかとの推察がありますが、実際に読んだかどうかについて言及した資料は見当たらず、確認することはできませんでした。
(【 】内は当館請求記号)

1.『新宮澤賢治語彙辞典』第2版 原子朗  東京書籍  2000.8 【KG567-H37】
  pp.448-449「タスカロラ海床」
2.『世界地名大事典. 2』渡辺光〔等〕編集 朝倉書店  1973  【G64-1】
  p.729 「タスカロラ Tuscarora 海淵」
3.『三陸地方地震津波ニ付キ地質学上ノ考説』巨智部忠承 
  東京地学協会  明29.7 【YDM56502】(マイクロフィッシュ)
  口絵「トスカロラ海床略図」
  p.7-8「海床ノ噴火作用隆起に帰シタル源因考説」ほか
4.『宮城県海嘯誌』宮城県  明36.6  【YDM56487】(マイクロフィッシュ)
  pp.25-28 「地辷地震即チ断層地震ヲ以テ原因トスル説」
5.『朝日新聞. 明治編』復刻版 日本図書センター 1994.3 【Z99-216】
  3470号(明治29年6月18日) p.1
6.『岩手公報』 国立国会図書館(原紙の出版者 岩手公報社) 1983
【YB-22】(マイクロフィルム)
  1865号 (明治29年6月21日) p.3
7. 『賢治小景』板谷栄城 熊谷印刷出版部 2005.11 【KG567-H62】
  pp.24-25 「タスカロラ海床―昔、大津波ありき」
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
当館所蔵の宮澤賢治関係図書、貴館の雑誌記事索引などを「タスカロラ海溝」をキーに調査しました。
岩手日報昭和7年9月5日夕刊記事に「タスカロラ海溝」があるとインターネット情報あり。 http://www5a.biglobe.ne.jp/~accent/kazeno/butai2.htm
NDC
小説.物語  (913 9版)
参考資料
(Reference materials)
・『宮沢賢治大事典 』渡部芳紀編  勉誠出版 2007.8  【KG567-H86】
・『宮沢賢治「風の又三郎」精読』大室幹雄  岩波書店  2006.1【KG567-H69】
・『賢治地理』(宮沢賢治研究叢書. 2)小沢俊郎編 学芸書林 1975 【KG567-25】
・『三陸沿岸地震・津波年表』大船渡市立博物館 1990.3 【ME75-E17】 pp.121-131 「付.三陸地方地震・津波関係図書及び資料」
・『國文學 : 解釈と教材の研究』 34(14) [1989.12] 【Z13-334】
  特集「宮沢賢治を読むための研究事典」
・国文学論文目録データベース  http://base1.nijl.ac.jp/~ronbun/
・皓星社雑誌記事索引集成  http://www.annex-net.jp/ks1/
・津波デジタルライブラリー  http://tsunami.dbms.cs.gunma-u.ac.jp/
キーワード
(Keywords)
宮沢賢治
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
図書館
登録番号
(Registration number)
1000044632解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決
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