レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年05月30日
- 登録日時
- 2023/03/27 16:15
- 更新日時
- 2023/03/27 16:18
- 管理番号
- 千県西-2022-0008
- 質問
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解決
徳川吉宗が小金原(松戸市)で行った鹿狩りの様子を描いた絵巻物に描かれている「石川庄九郎」の生没年や略歴が知りたい。旗本だと思われる。
- 回答
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「石川庄九郎」は「石河政朝」(いしこ・まさとも)という人物だとわかりました。生年は1686年、没年は1765年でした。
【資料1】から【資料4】に略歴の掲載がありますが、【資料1】【資料2】には、編年体で役名や御用について記されています。【資料1】には、叙任・褒章や、小金原で行った鹿狩りでの活躍の様子についても記されています。【資料2】には、参考文献として【資料1】、『柳営補任』、『徳川実記』があげられています。
【資料1】『寛政重修諸家譜 新訂 第5』(続群書類従完成会 1980年)p427
【資料2】『徳川幕臣人名辞典』(東京堂出版 2010年)p56
【資料3】『講談社日本人名大辞典』(講談社 2001年)p146
【資料4】『日本史諸家系図人名辞典』(講談社 2003年)p116
- 回答プロセス
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1 データベース「JapanKnowledge Lib」を「石川 庄九郎」で検索する。『甲子夜話 第6巻』(東洋文庫342)に小金原鹿狩りについて記述があり、同p132に「石川庄九郎御徒」とあった。
2 『国史大辞典 別巻索引』、『人物レファレンス事典 新訂増補 古代・中世・近世あ~す』、『寛政譜以降旗本家百科事典 第6巻』、『江戸幕府旗本人名事典 別巻』、『江戸幕臣人名事典 改訂新版』を調査するが、「石川庄九郎」「石河庄九郎」という名前では見つけられなかった。
3 『寛政重修諸家譜 新訂 索引三』(続群書類従完成会 1981年)を称呼「庄九郎」で検索し、「石河政武」と「石河政朝」という人物が【資料1】427ページに掲載されていることがわかった。索引の「庄九郎」の項目に「石川」はなかった。
4 掲載ページでそれぞれの事績を確認し、「石河政朝」の事績に「有徳院殿小金原に猟したまうのときしたがいたてまつり」とある。「有徳院殿」は吉宗の諡号(『国史大事典』)なので、当該人物であることがわかった。
5 改めてデータベース「JapanKnowledge Lib」を「石河政朝」で検索すると、【資料3】『講談社日本人名大辞典』に項目があり、「いしこ・まさとも」と読むことがわかり、プロセス2の資料を読み「いしこ・まさとも」で再確認する。
6 『人物レファレンス事典 新訂増補 古代・中世・近世Ⅰ<1996-2006>あ~す』(p181)
に前掲の【資料3】、『人物レファレンス事典 新訂増補 古代・中世・近世Ⅱ<1996-2006>あ~す』(p195)に【資料3】と【資料4】『日本史諸家系図人名辞典』に掲載があることがわかった。『人物レファレンス事典 新訂増補 古代・中世・近世Ⅲ<2007-2016>あ~す』(p164)に項目があり、【資料2】に掲載があることがわかった。
7 【資料2】を他館から取り寄せる。通称・官名・国名をもとにした索引があった。「庄九郎」で検索し、「石河政朝」の項目があり、参考文献として【資料1】、『柳営補任』『徳川実記』があげられている(p56)。
8 『国史大辞典 別巻索引』から大目付、町奉行の項目に掲載されている表中と、「水野忠伸」の項目に記述があることがわかったが、独立した項目はなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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【資料1】『寛政重修諸家譜 第5』(続群書類従完成会 1980年)
「寛政重修諸家譜 第2輯」(403コマ)(「国立国会図書館デジタルコレクション」図書館個人送信資料https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1082719) - 【資料2】『徳川幕臣人名辞典』(東京堂出版 2010年)
- 【資料3】『講談社日本人名大辞典』(講談社 2001年)p146
- 【資料4】『日本史諸家系図人名辞典』(講談社 2003年)p116
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【資料1】『寛政重修諸家譜 第5』(続群書類従完成会 1980年)
- キーワード
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- 石河政朝
- 旗本
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000331062