レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年04月14日
- 登録日時
- 2021/03/28 11:09
- 更新日時
- 2021/03/31 15:58
- 管理番号
- 千県中参考-2020-25
- 質問
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解決
「(通常の笑いではなく)大笑い、馬鹿笑い」を研究している人を探している。できれば存命で話を聞ける環境にある人がよい。
- 回答
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大笑いに関する研究をしている研究者の調査方法を、例をあげながらご紹介します。ただし通常の「笑い」に関する研究も含みます。
1 研究者の研究成果や論文等を検索できる、情報科学技術振興機構「researchmap」(https://researchmap.jp/)の研究者検索で、研究キーワード「笑い」を入れて検索すると、笑いをテーマにしている研究者がヒットします。
・松阪崇久(大阪成蹊大学教育学部准教授)
【資料1】「笑いの起源と進化」(『心理学評論』51巻3号 2008)p431-446(https://doi.org/10.24602/sjpr.51.3_431)
チンパンジーの笑い方について解説しながらヒトの笑いの起源について考察しています。
2 科学技術振興機構「J-GLOBAL」(https://jglobal.jst.go.jp/)でキーワード「笑い」で検索すると、笑いについて研究している研究者や文献等がヒットします。「研究者」項目を選択すると、2021年1月15日現在、861件ヒットします。研究者名をクリックすると、「論文」、「講演・口頭発表等」の記載があり、最近どのような内容の講演を行っているかなどがわかります。
・森田亜矢子(関西大学人間健康学部人間健康学科准教授)J-GLOBAL ID:201001060458547620
「創造性とユーモア」(2019)、「うれしい時はどんな顔?~笑みの社会性を考える」(2016)等の講演・口頭発表を行ったことがわかります。
3 科学研究費助成事業データベース「KAKEN」に「研究者をさがす」項目があります。研究代表者名、研究概要、研究成果等を知ることができます。
先ほどの「森田亜矢子」を検索すると2件ヒットします。その中の「横隔膜筋電位による笑いの定量化システムの構築とそれを用いた応用健康科学的研究」では研究代表者名がわかります。
・森下伸也(関西大学人間健康学部教授)
3 図書の本文検索ができるGoogleブックスで「大笑い」&「研究」で検索しました。
ヒットした【資料2】『笑いは心と脳の処方せん 二見レインボー文庫』(昇幹夫著 二見書房 2015当館未所蔵)の中で紹介されていた研究者は以下の通りです。
・吉野槇一(日本医科大学リウマチ科名誉教授)
リウマチ患者に落語を聞かせる実験を行う。落語を聞いて一時間大笑いした後は全身麻酔をするのと同じような効果があった、との記述があります。
・松本治朗(松本医院院長)
妊婦に落語を聞いてもらい、赤ちゃんの様子を見る実験を行う。妊婦さんが大笑いしたときはお腹が頻繁に張った、との記述があります。
4 Googleを「馬鹿笑い」&「研究」で検索し、ヒットした【資料3】齋藤好佑、片上大輔「Skype Laughter Chainを用いた擬人化エージェントによる笑いの誘発」(HAIシンポジウム2014 http://hai-conference.net/proceedings/HAI2014/html/paper/paper-G-9.html)p173「表1.笑いの身体的効果」、「表2.笑いの精神的効果」で笑いに関する効果を研究している研究者のリストを見ることができます。
5 当館で契約している医学中央雑誌刊行会「医中誌Web」をキーワード「大笑い」で検索すると9件ヒットします。ヒットした抄録から関連性の高そうな研究を1件紹介します。
【資料4】畑野相子「笑いが脳の活性化に及ぼす影響」(『人間看護学研究』通号7号 2009.3)p37-42(http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/104)
(インターネット最終アクセス:2021年1月15日)
- 回答プロセス
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1 自館蔵書検索システムを件名「笑い」で検索。大笑い、馬鹿笑いの研究に関する資料は見つからず。
2 researchmapを「笑い」で検索。ヒットした研究者名で国立国会図書館サーチを検索。【資料1】がヒット。
3 J-GLOBALを「笑い」で検索。
4 科学研究費助成事業データベース「KAKEN」を「森田亜矢子」で検索。
4 Googleブックス「大笑い」&「研究」で検索。【資料2】がヒット。
5 Googleを「馬鹿笑い」&「研究」で検索。【資料3】がヒット。
6 医中誌Webを「笑い」で検索。【資料4】がヒット。
- 事前調査事項
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日本笑い学会には問い合わせ済み。
- NDC
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- 普通心理学.心理各論 (141 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】松阪崇久「笑いの起源と進化」『心理学評論』(51巻3号 2008)p431-446(https://doi.org/10.24602/sjpr.51.3_431)
- 【資料2】『笑いは心と脳の処方せん 二見レインボー文庫』(昇幹夫著 二見書房 2015)
- 【資料3】齋藤好佑、片上大輔「Skype Laughter Chainを用いた擬人化エージェントによる笑いの誘発」(http://hai-conference.net/proceedings/HAI2014/html/paper/paper-G-9.html)
- 【資料4】畑野相子「笑いが脳の活性化に及ぼす影響」『人間看護学研究』(通号7号 2009.3)p37-42(http://usprepo.office.ac.jp/dspace/handle/11355/104)
- キーワード
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- 大笑い(オオワライ)
- 馬鹿笑い(バカワライ)
- 科学者(カガクシャ)
- 研究者(ケンキュウシャ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000295886