レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年07月02日
- 登録日時
- 2018/12/20 09:21
- 更新日時
- 2018/12/20 09:37
- 管理番号
- 京歴-432
- 質問
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解決
徳川家康が二条城を建立した当初、北側に天守閣があったことを示す資料はないか。
- 回答
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『二条城展 江戸東京博物館開館20周年記念』(①)p.168に、富山勝興寺所蔵の『洛中洛外図屏風』等を見ると、慶長期に家康が建築した天守の位置は御殿の北西方向で、寛永期の修築によって、新たに天守が本丸南西隅に建てられたことが書かれている。家康建築の天守の具体的な場所は明確には解っていない、との記述もある。
勝興寺の『洛中洛外図屏風』は、pp.34-35に掲載されている。
『史跡旧二条離宮(二条城) 京都市埋蔵文化財研究所発掘調査報告:2009-15』(②)のp.6にも①と同様の記述がある。徳川家康が慶長8(1608)年に建てた二条城は、『洛中洛外図屏風』などに描かれた様子から、城内の北西部に天守があったことがわかる。その後、徳川秀忠・家光により、後水尾天皇の行幸に備えて寛永元(1624)年~3(1626)年に増改築されたこと、新しい天守には伏見城の天守が移設され、慶長期の天守は淀城に移されたことが書かれている。
『京都 洛中洛外図と障壁画の美』(③)には、勝興寺所蔵『洛中洛外図屏風』のほか、舟木本『洛中洛外図屏風』、池田本『洛中洛外図屏風』など、家康が建てた二条城の様子がわかる屏風が掲載されている。
- 回答プロセス
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当館の蔵書検索システムで二条城に関する資料を検索した。
勝興寺所蔵『洛中洛外図屏風』が掲載されている資料を探し、③を確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本の建築 (521)
- 参考資料
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- ① 東京都江戸東京博物館,元離宮二条城事務所,読売新聞社編,博報堂DYメディアパートナーズ編.二条城展 江戸東京博物館開館20周年記念.[東京都江戸東京博物館],2012. (当館請求記号:K13||521.823||N73||)
- ② 史跡旧二条離宮(二条城) 京都市埋蔵文化財研究所発掘調査報告 2009-15.京都市埋蔵文化財研究所,2010. (当館請求記号:K1||210.025||Ky6||09-15)
- ③ 東京国立博物館,日本テレビ放送網編集.京都 洛中洛外図と障壁画の美.日本テレビ放送網,2013. (当館請求記号:K1||721.4||To46||)
- キーワード
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- 二条城
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000248813