レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年05月02日
- 登録日時
- 2015/10/28 16:24
- 更新日時
- 2015/12/13 14:22
- 管理番号
- tr381
- 質問
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解決
栃木県下都賀郡水代(大平町)出身の明治時代の政治家・俳人である田村 順之助
(たむらじゅんのすけ)という人物の経歴や交友関係(生い立ち、政治家としての活動、原敬との交友関係、俳人としての活動など)が知りたい。
- 回答
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■当館所蔵資料
・『ふだん着の原敬』(原奎一郎/著 毎日新聞社 1971)
p.169-174「風流の道」に、原敬の俳句について、次の記述が確認できます。
「田村順之助の指導を受けた。田村は(略)止水と号する旧派の俳人。私は、あれが俳句のお師匠さんといわれて、玄関に立っているその人を見たら、半白のあごひげを生やした老人だったので、父よりはよほど年長と思ったが、事実は父より二歳若かった。父は(略)作った句を田村宗匠にしめし、添削をうけたものを清書したのが現存の句帖で、(略)」(p.174)
・『栃木の輝』(佐原勇吉/編 在京栃木県学生協会 1928)
訪問編 p.180-187「前衆議院議員 田村順之助氏」に経歴、政治に対する考え等が掲載されています。
また、訪問編 p.185-187に「氏が嗜む句吟近詠を次に紹介しよう。」に続き、26句挙げられています。
・『加波山事件関係資料集』(稲葉誠太郎/編 三一書房 1970)
p.88-89に「警察調書(田村順之助)」が掲載されています。
内容は、明治17年11月18日に栃木警察署で行われた訊問の記録です。
・『栃木県人物・人材情報リスト 2015』(日外アソシエーツ/編、発行
2014)
p.13に「田村順之助」の項があります。
・『星亨とその時代 1』(野澤雞一/編著,川崎勝/〔ほか〕校注 平凡社 1984)
この資料は、「星家より国立国会図書館憲政資料室に寄託されている「星亨関係文書」中の野澤雞一編著「星亨伝記資料」のうち、星の生誕から自由民権運動家時代にいたる部分を収録したもの」です(「凡例」より)。
p.234-235に「田村順之助君談話の一」が収録されています。
・『星亨とその時代 2』(野澤雞一/編著,川崎勝/〔ほか〕校注 平凡社 1984)
田村順之助が関するものとして、以下の談話が掲載されています。
p.40-44 「田村順之助君談話のニ」
p.256-258「田村順之助君談話の三」
p.272-274「田村順之助君談話の四」
p.329-331「田村順之助君談話の五」
・『原敬全集 下』(原敬全集刊行会/編 原書房 1969)
p.1047-1048「俳句修業」およびp.1050-1051「俳人振り」田村順之助が原敬の俳句の師匠だった旨の記述があります。
・『栃木縣史 第5巻(政治編)』(田代善吉/著 臨川書店 1972)
下野史談会発行の複製資料です。
p.259-272「第二十五章 衆議院議員」に「田村順之助」の名が掲載されていますが、人物像等の情報は確認できませんでした。
■国立国会図書館デジタルコレクション資料
国立国会図書館デジタルコレクション( http://dl.ndl.go.jp/ )で「田村順之助」を検索すると、7点該当しました。
(1)インターネット公開資料
・『官報. 1916年04月14日』
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2953218
13コマ目 「帝國議會 / 衆議院 / - / 議員當選田村[順]之助」
・『衆議院議員列伝』(山崎謙/編 衆議院議員列伝発行所 1901)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/778032
168コマ目 「栃木県 田村順之助君」
(2)図書館送信限定資料 (参加館のみ閲覧可能です)
・『斎藤珪次翁伝』(斎藤珪次翁頌徳記念会/編、発行 1938)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1107235
151-152コマ目 前衆議院議員 田村順之助/著「氣魄を備へた政治家」
斎藤珪次氏に関する田村氏の記述です。
・『娼妓存廃内外大家論集』(本田典太郎/編 建国新報社 1900)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/798928
69コマ目 「代議士田村順之助氏を訪ふ」
公娼制度に関する意見が述べられています。なお、目次には「代議士田村順之助君」とあります。
・『大正公論. 3(6)』(大正公論社 1913)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1545540
25コマ目 田村順之助/著「俳話附り端歌都々逸」
・『栃木人物評論』(柴田博陽/著、発行 1901)※ご指定の資料です。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/778464
23-25コマ目 「自由の健児 田村順之助君」
「帝国議会より綽号を受けた」人物として紹介され、明治16年頃からの活動が記述されています。
・『日本農業雑誌. 17(11)』(日本農業社, 1921)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1551675
14-16コマ目 衆議院議員 田村順之助/著「爾に四個の權利を與ふ」
■帝国議会会議録検索システム http://teikokugikai-i.ndl.go.jp/
国立国会図書館が公開しているデータベースです。
「発言者検索」から田村順之助の帝国議会での発言を確認できます。
■CiNii Articles http://ci.nii.ac.jp/
論文を検索できるデータベースです。
「全文検索」で「田村順之助」を検索すると、4本の論文がヒットしました。
すべてオープンアクセスの資料です。内容は精読しておりませんのでご了承ください。
以下の資料は、お調べしましたがお尋ねの情報は確認できなかった資料です。
・『野州名鑑 昭和6年版』(遠藤健三郎/編 下野新聞社 1931)
・『橡木縣名士肖像録』(遠藤永吉/編 有終社 1905)
・『野州紳士録』(金澤源太郎/編 野州新聞社 1915)
・『明治ニュース事典 総索引』(明治ニュース事典編纂委員会/編 毎日コミュニケーションズ出版部 1986)
・『大正ニュース事典 第8巻 総索引』(大正ニュース事典編纂委員会/編 毎日コミュニケーションズ 1989)
・『俳句人名辞典』(常石英明/編著 金園社 1997)
・『原敬全集 上』(原敬全集刊行会/編 原書房 1969)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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自由民権運動家で県会議員・衆議院議員であり、星亨を栃木県に輸入候補とすることに尽力した人物である。
また、俳人として一面もあったようで、原敬の俳句の添削をしていた。田村の俳名は止水(シスイ)であった。
以下の資料は確認済み。
・『大平町誌』(大平町教育委員会/編 大平町 1982)p.841
・『栃木県歴史人物事典』(栃木県歴史人物事典編纂委員会/編集 下野新聞社 1995)p.395
・『栃木県の歴史』(大町雅美/〔ほか〕著 山川出版社 1980)p.290
・『栃木県の百年』(大町雅美/著 山川出版社 1986)p.66-67
・『栃木県史 通史編6(近現代1)』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1982)p.357, 362, 366, 380-385, 406, 434-437, 614-616, 620, 632, 635
・『原敬 外交と政治の理想 下』(伊藤之雄/著 講談社 2014)p.244
- NDC
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- 日本 (281)
- 参考資料
- キーワード
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- 田村順之助
- たむらじゅんのすけ
- 栃木県
- 政治家
- 俳人
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000183011