レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/01/08
- 登録日時
- 2014/02/06 00:30
- 更新日時
- 2014/02/07 17:56
- 管理番号
- 6000014261
- 質問
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解決
古代日本で使われていたという説のある「神代文字(じんだいもじ)」とはどのようなものかについてわかる本はあるか。
- 回答
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『日本語百科大事典』『国史大辞典 7』などに神代文字についての記載があり。
- 回答プロセス
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810(日本語)の書架を探す。
『日本語百科大事典』(大修館書店)p325-326に「神代文字」の項目があり。鎌倉時代中期の神官卜部兼方(うらべかねかた)や江戸時代中期の国学者平田篤胤らの唱えた、漢字をとりいれる以前に使われていたとされる日本固有の文字のこと。ただし文字の表のみで文や語のかたちで残っていないこと、音韻体系が平安時代中期以降のものであることなどから、これらは後になって作られたものであるといわれているとの記載があり。
『事典 日本の文字』(大修館書店)p31-32「日本における漢字略史」にも平田篤胤の考察について、真の神代文字とした日文(ひふみ)47字は平安中期以後の発音を反映との記載があり。
『日本語史概説』(朝倉書店)p30の欄外に、神代文字を漢字伝来以前の固有の文字として江戸時代に平田篤胤らが宣伝していたが、科学的根拠はないとの記載があり。
『国史大辞典 7』(吉川弘文館)p880「じんだいもじ」には、文字を日本社会において認めるには、日本語のいろいろの言語単位をあらわして表現・伝達の機能に対応する書記作品が存在しなければならず、またこの書記作品は最も古い文献上の日本語の性質と比べたときに同じ言語の古い姿をあらわすものでなくてはならないが、その点で適格のものは知られていないとの記載などがあり。
『日本国語大辞典 7』(小学館)p662「じんだいもじ」には、神代文字の種類として、「日文(ひふみ)」「天名地鎮(あないち)」「阿比留(あひる)」文字などを挙げ、これらは古代の確実な遺例がなくかついろはがなの体系を出ないもので、現今ではすべて後代の仮託のものとするとの記載があり。
こうした神代文字がどの音をどのように表すかについては、『神代文字の謎』(桃源社)『解読 日本古代文字』(新人物往来社)『超古代神字・太占総覧』(新人物往来社)などに記載があり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (810 9版)
- 参考資料
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- 『日本語百科大事典』 金田一 春彦/[ほか]編 集責任大修館書店
- 『事典日本の文字』 樺島 忠夫/[ほか]編 大修館書店
- 『国史大辞典7』 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館
- 『日本国語大辞典第7巻』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館
- 『日本語史概説』 沖森 卓也/編著 朝倉書店
- キーワード
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- 神代文字(ジンダイモジ)
- 国学(コクガク)
- 平田篤胤(ヒラタアツタネ)
- 日本語(ニホンゴ)
- 言語学(ゲンゴガク)
- いろはがな(イロハガナ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000148917