レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2013/04/14 18:16
- 更新日時
- 2013/04/26 16:19
- 管理番号
- 岩手-138
- 質問
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解決
大盤振舞と垸飯振舞について
普段使われている「大盤振舞」と古典などで使われている「垸飯振舞(おうばんぶるまい)」は同じ意味なのか、または違うのか。
- 回答
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大きな違いはない。
参考資料1『日本国語大辞典2』
p873 「おうばん」の項 一部抜粋
“王朝時代、公卿たちが殿上に集まったときの供膳、鎌倉・室町時代には将軍家に大名が祝膳を奉る儀式となり、年頭の恒例として、また、慶賀の時などに行った。応仁の乱以後はあまり行われなくなり、江戸時代には民家で正月に親類などを招いて宴を催すことをいった。”→椀飯振舞
参考資料2『平安時代史事典』
p329「垸飯」の項 一部抜粋
“人を饗応する膳部の一種。また饗応することをも意味する。垸飯、椀飯とも書く。椀に高く盛った姫飯のほかに、副食物や杯酒を添えた饗饌である。平安朝の饗宴では、飯を勧めることが饗応の中心であった。垸飯は宮廷の恒例・臨時の諸行事に、朝廷たちにふるまわれた。”
参考資料3『日本大百科全書3』
p834「椀飯振舞」の項 一部抜粋
“親類縁者などを集めて供応すること。大盤振舞などとあてることが多いが、用字上椀飯振舞が正しい。”
参考資料4『日本古代食事典』
p46「埦飯」の項 一部抜粋
“「椀飯」、「垸飯」とも書く。「わんはん」からの転で、椀に盛った飯。蒸した飯で、現在のおこわに当たる。改まった儀式や行事などに使われた。”
参考資料5「Japan Knowlege」(当館契約データベース)によると、江戸後半に「椀飯振舞」の語が広まって、「大盤・大判」が当てられ、気前よく御馳走や祝儀などをすること。盛大なもてなし。という意味になったとある。
- 回答プロセス
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百科事典や、国語辞典で「おうばんぶるまい」の意味を確認。
これをもとに、食文化関連の資料も確認。
- 事前調査事項
- NDC
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- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 衣食住の習俗 (383 9版)
- 参考資料
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- 1『日本国語大辞典2』小学館国語辞典編集部∥編集 小学館 2006年
- 2『平安時代史事典 本編上』古代学協会∥編 角川書店 1994年
- 3『日本大百科全書3』小学館 1985年
- 4『日本古代食事典』永山 久夫∥著 東洋書林 1998年
- 5当館契約データベース「Japan Knowlege」
- キーワード
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- 大盤振舞
- 垸飯振舞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000130290