レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20121110
- 登録日時
- 2013/03/25 00:30
- 更新日時
- 2020/04/21 10:19
- 管理番号
- 中央-2012-17
- 質問
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解決
国産の冷蔵庫について(1)最初に発売されたのは1908(明治41)年でアイスボックスという名称だったか、(2)電気冷蔵庫が一般家庭に普及した時期は昭和35年頃か確認したい。
- 回答
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(1)冷蔵庫が最初に発売された時期については、資料により1907(明治40)年と1908(明治41)年の2説がある。名称は原資料で確認できたのは『東京日日新聞』の記事で「廿世紀冷蔵器」とある。「氷冷蔵庫」は「電気冷蔵庫」に対する一般名称とも考えられるが、「アイスボックス」と書かれた資料は見つからなかった。「アイスボックス」の語は『アルス新語辞典』(1930)に出ており「(英 ice-box) 冷蔵函」との説明だけであるが、当時新語として認識されていたと考えられる。
資料1 p.326「1903(明治36)年には氷冷蔵庫が出現し(中略)家庭用の氷冷蔵庫は1907(明治40)年頃に発売された。」
資料2 p.150 「1903(明治36)年第5回内国勧業博覧会においてわが国初の人造氷を使った家庭用冷蔵庫が展示されました。(中略)1907(明治40)年ごろに売り出されました。」
資料3 p.208 「(明治)41年6月19日の『東京日日新聞』には次のような冷蔵庫の売り出し記事が掲載されている。『今回京橋区銀座通り岩谷商会にて発売したる廿世紀冷蔵器は』(後略)」
この記事をマイクロフィルムで確認したが「アイスボックス」という名称はない。
資料4 p.120 「1908(明治41)年東京・京橋の岩谷商会が「二十世紀冷蔵庫」と銘打って、改良型汎用冷蔵庫をアメリカから輸入し販売を始めている。」
資料7 p.46-79 「氷冷蔵庫」の変遷について詳しく書かれている。この中に「帝国冷蔵では『冷蔵函』、岩谷商会では『冷蔵器』と呼ばれた。」という記述がある。(p.56)
(2)一般家庭への普及率を記載した資料を紹介する。
資料2 p.152 電気冷蔵庫の普及率 (昭和33、38、46年)
資料4 p.120 電気冷蔵庫の普及率 (昭和28、40年)
資料5 p.44 「昭和35年(1960)ころから普及期に入った電気冷蔵庫は(後略)」
資料6 p.1 年表形式で電気冷蔵庫の変遷がわかる。昭和36、40、50年の普及率が掲載されている。
資料7 p.192-199 電気冷蔵庫の普及の様子が書かれている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 電灯.照明.電熱 (545 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】日本大百科全書 24 りさ-ん / 小学館 , 1988.11 <DR/0310/38/24>
- 【資料2】生活家電入門 / 大西 正幸 /著 / 技報堂出版 , 2010.5 <545.8/5040/2010>
- 【資料3】図説明治事物起源事典 / 湯本 豪一 /著 / 柏書房 , 1996.11 <R0314/3009/96>
- 【資料4】日本初めて話題事典 / 富田 仁 /編著 / ぎょうせい , 1998.6 <R/0314/3012/98>
- 【資料5】日本の家電製品 / 佐竹 博 /著 / 産業図書 2009.9 <545.8/5036/2009>
- 【資料6】家庭電気機器変遷史 / 家庭電気機器変遷史編集委員会 /編 / 1979.9 <5459/9/79>
- 【資料7】冷たいおいしさの誕生 日本冷蔵庫100年 / 村瀬 敬子 /著 / 論創社 , 2005.10 <545.8/5018/2005>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000129653