レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年09月20日
- 登録日時
- 2012/11/14 14:29
- 更新日時
- 2013/01/11 14:56
- 管理番号
- 埼熊-2012-172
- 質問
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解決
1869(明治2)年に維新政府が全国の士族を対象に行ったとされる「士族授産」についての資料、特に山形県の例が記載されているものを探している。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
山形の士族授産について記述があった資料
『山形県史 4 近現代編』(山形県 1984)
p265-270「勧業と勧農政策」中に「山形県における勧農政策」(p268-270)に「明治5年(1872)8月から進められた士族授産のための庄内松ケ岡開墾事業が著名である。」として4行ほどの記述あり。
『山形県史 本篇 5 商工業編』(山形県編 山形県 1975)
p34-357「富国強兵と殖産興業」中に〈士族授産〉について、以下のように断片的な記述あり。
p45館山製糸場
p47旧庄内藩の鶴織、旧新庄藩の亀綾織、旧米沢藩の米織
p101蚕糸業奨励
p115佐々木製糸場、米沢製糸所
p132米沢製糸場が起こされた。
『山形県史 本篇 6 漁業編 畜産業編 蚕糸業編 林業編』(山形県編 山形県 1975)
p645-648「庄内松ガ岡開墾と蚕種製造」に前述の士族授産のための庄内松ガ岡開墾についてまとまった記述あり。
『山形県大百科事典』(山形放送、山形県大百科事典事務局/編 山形放送 1983)
〈士族授産〉の項なし。p869〈松ヶ岡開墾〉の項に12行の解説あり。
『国史大辞典 6』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1985)
p824-826〈士族授産〉の項あり。p825-826の表「士族授産場一覧」に山形県の授産場(秋成社)あり。
『士族授産の研究』(吉川秀造著 有斐閣 1935)巻末索引あり。山形関連については、以下のとおり。
四章の「内地開墾の奨励」中に以下の記述あり。
p120-121 士族授産の為に払い下げ及び貸付を行われた山林原野の県別分類集計の表中に山形あり。項目は「払い下げ段別」「払い下げ代価」「払い下げ人員、」「貸下段別」「1ヶ月貸し地料」「貸下人員」、明治17年までに払い下げ及び貸し下されたものとあり。
p125 士族の団体又は結社に依る開墾事業例に、「明治5年着手の旧鶴岡藩士族による山縣県松ヶ岡開墾社」(中略)「明治13年旧上ノ山藩士族による山縣県見ル目牧野両原野の開墾」とあり。
p373-374 付録1「士族授産金貸付表」中に山形6件の記載あり。掲載項目は借受者、結社名称、産業種別、貸付金額、貸し付け許可年月日、返納方式、利子、抵当。山形の借受者(結社名称)は「旧上ノ山藩士族454名、同上、旧大泉藩士族400余名(松ヶ岡開墾社、同上(同上)、旧大泉藩士族(鶴岡製藍社)、旧米沢藩士42名(製織米澤織)」
『明治国家と士族』(落合弘樹著 吉川弘文館 2001)
p193-307「士族授産の政治史的考察」に士族授産についてまとまった記述あり。
p202とp306に「松ケ岡開墾」について短い記述あり。
山形県の記述はないが士族授産一般について記述があった資料
『体系日本史叢書 12 産業史』(山川出版社 1974)p190-198「勧業費の貸与と士族授産事業」の項あり。
『日本近代思想大系 8 経済構想』(加藤周一〔ほか〕編集 岩波書店 1988)p170-208「秩禄処分と華士族授産」士族授産に関する史料が複数掲載されている。
『秩禄処分 明治維新と武士のリストラ』(落合弘樹著 中央公論新社 1999)p186-194「士族授産への着手」
落合 弘樹「内務省期の士族授産政策」(『日本歴史 通号 492』p61-77 吉川弘文館 1989.5)授産について記述あり。
『地域社会の歴史と構造』(丹野清秋編著 東京 御茶の水書房 1998) 内容:「士族授産事業論序章」桐原邦夫著 p41-82 士族授産全般について。紹介事例は茨城及び福島周辺。
『華士族秩禄処分の研究』(深谷博治著 吉川弘文館 1973)p25士族授産についての記述あり。
『下級武士と幕末明治 川越・前橋藩の武術流派と士族授産』(布施賢治著 岩田書院 2006)
p245-345「下層士族と士族授産」前橋士族の士族授産について詳しい記述あり。
- 回答プロセス
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歴史事典の調査
『国史大辞典 6』(回答参照)
《Googleブックス》を〈士族授産 & 山形〉で検索した結果から
『体系日本史叢書 12 産業史』』(回答参照)
『山形県史』の確認する(回答参照)
山形県の百科事典の調査(回答参照)
NDC分類〈210.6〉の書架から次の資料を調査
『明治国家と士族』(回答参照)
NDC分類〈212.5〉の書架から次の資料を調査
『ザ・エピソード みちのく山形ものがたり』(山形県企画調整部地域計画課 1996)
『山形県の歴史』(横山昭男〔ほか〕著 山川出版社 1998)
『庄内藩 日本歴史叢書』(斎藤正一著 吉川弘文館 1995)
自館目録を〈松ケ岡〉で全項目検索した結果から
(未所蔵)「気節凌霜道はるかなり 庄内武士の歩んだ糸の道」(岡田幸夫著 郁朋社 2007)
書誌情報の内容紹介に「(前略)維新の世に新産業を興すまでの苦難の道程を、膨大な資料を基に綿密に再現。松ケ岡開墾と羽前羽二重の誕生物語。 」とあり。県内公共図書館に所蔵あり。
雑誌記事検索(《NDL-OPAC(雑索)》を〈士族授産〉で検索した結果から
落合 弘樹「内務省期の士族授産政策」(『日本歴史 通号 492』p61-77 吉川弘文館 1989.5)(回答参照)
(未所蔵)岩本 由輝「松ヶ岡開墾場における士族授産事業の展開」(「歴史の研究 通号 14 」p73-83 山形歴史学会 1972.1))
(未所蔵)松村 祝男「庄内平野における士族授産事業の展開とその地域的機能に関する一考察」(「都市の歴史地理 通号 19」p283-313 歴史地理学会 1977)
《山形県立図書館Web-OPAC》を〈士族授産〉で検索した結果から当館でも所蔵しているものを調査
『日本近代思想大系 8 経済構想』(回答参照)
自館目録を〈秩禄処分〉で検索した結果から次の資料を調査
『秩禄処分 明治維新と武士のリストラ』(回答参照)
自館目録を〈士族授産〉で検索した結果から次の資料を調査
『士族授産の研究』『地域社会の歴史と構造』『華士族秩禄処分の研究』『下級武士と幕末明治 川越・前橋藩の武術流派と士族授産』(回答参照)
その他の調査資料は以下のとおり
『東北産業経済史』米沢藩の巻(東北振興会編 東洋書院 1975)
『東北産業経済史』庄内藩の巻(東北振興会編 東洋書院 1975)
『明治維新の変革に伴う新しい階級分化と社会的政治的運動』(平野義太郎著 岩波書店 1982)
『幕末に於ける社会経済状態、階級関係及び階級闘争 前篇』(羽仁五郎著 岩波書店 1982)
『明治維新と経済近代化』(堀江保蔵著 至文堂 1963)
『士族の歴史社会学的研究』(園田英弘〔ほか〕著 名古屋大学出版会 1995)
『封建的身分制度の廃止、秩禄公債の発行及び武士の授産』(中島信衛著 岩波書店 1982)
『明治前期産業発達史資料 別冊第14の2 山形県農事調査書(明治21年)』(明治文献資料刊行会 1966)
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会福祉 (369 9版)
- 参考資料
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- 『山形県史 4 近現代編』(山形県 1984)
- 『山形県史 本篇 5 商工業編』(山形県編 山形県 1975)
- 『山形県史 本篇 6 漁業編 畜産業編 蚕糸業編 林業編』(山形県編 山形県 1975)
- 『山形県大百科事典』(山形放送、山形県大百科事典事務局編 山形放送 1983)
- 『国史大辞典 6』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1985)
- 『士族授産の研究』(吉川秀造著 有斐閣 1935)
- 『明治国家と士族』(落合弘樹著 吉川弘文館 2001)
- 『体系日本史叢書 12 産業史』(山川出版社 1974)
- 『日本近代思想大系 8 経済構想』(加藤周一〔ほか〕編集 岩波書店 1988)
- 『秩禄処分 明治維新と武士のリストラ』(落合弘樹著 中央公論新社 1999)
- 『日本歴史 通号 492』(吉川弘文館 1989.5)
- 『地域社会の歴史と構造』(丹野清秋編著 東京 御茶の水書房 1998)
- 『華士族秩禄処分の研究』(深谷博治著 吉川弘文館 1973)
- 『下級武士と幕末明治 川越・前橋藩の武術流派と士族授産』(布施賢治著 岩田書院 2006)
- キーワード
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- 武士-歴史-江戸末期
- 士族
- 授産事業-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000114006