レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年03月21日
- 登録日時
- 2012/04/06 09:46
- 更新日時
- 2012/04/17 09:17
- 管理番号
- 10-3A-201204-03
- 質問
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解決
道頓堀の名の由来について知りたい。
- 回答
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道頓堀の名は、『角川日本地名大辞典 27 大阪府』によりますと「慶長17年に豊臣家から新川奉行を命じられた平野郷の成安道頓により起工された。しかし道頓は大坂夏の陣に参加して戦死し、徒弟の安井久兵衛道卜・平野次郎兵衛らによって、元和元年に完成した。当初は新川と呼ばれていたが、当時の大坂城主松平忠明が道頓の死を悼み、道頓堀と命名した」ことからつけられたとあります。
しかし、昭和40年に安井道卜の子孫安井朝雄氏が道頓堀の所有権を巡って起こした「道頓堀裁判」で判決が下されるまでは、安井道頓という架空の人物が私財を投じて掘り始めたという通説が広く信じられ、日本橋北詰に大正4年に建立された「贈従五位安井道頓 安井道卜起功碑」にもその旨が刻まれています。この裁判については、『道頓堀裁判』に詳しく説明されています。また、どのようにして安井道頓という人物が作られ、通説として定着したのかという過程については、『大阪春秋 4号 御堂筋あれこれ』所収の佐古慶三「新堀奉行成安道頓伝」p129~137の中で詳しく述べられています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 歴史 (2 9版)
- 参考資料
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- 『角川日本地名大辞典 27 大阪府』「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1983 <当館書誌ID: 0000184865>
- 『道頓堀裁判』牧 英正著 岩波書店 1993 <当館書誌ID:0000338003>
- 『大阪春秋4号 御堂筋あれこれ』 大阪春秋社 1974 <当館書誌ID:0090013177>
- 『大阪史蹟辞典』 三善貞司編 清文堂出版 1986 <当館書誌ID:0000214926>
- 『安井家文書』 (大阪市史史料 20輯) 大阪市史編纂所編 大阪市史料調査会 1987 <当館書誌ID:0000619824>
- 「安井道頓は実在せず -道頓堀川と道頓-」中村浩著 『大阪春秋 19号 大阪の橋と川』 1979 <当館書誌ID:0070052023>
- キーワード
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- 大阪府大阪市中央区
- 道頓堀
- 成安道頓
- 安井道頓
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000104652