レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/07/13
- 登録日時
- 2010/09/26 02:00
- 更新日時
- 2011/01/20 17:22
- 管理番号
- 6000002101
- 質問
-
解決
「つわぶき」「ふき」の薬効成分が知りたい。
- 回答
-
当館所蔵資料より、薬草(薬学)以外にも植物、園芸、栄養成分等の資料で薬効成分について載っている資料を調査した結果、以下を紹介。
資料1:薬効の項目があり、フキの薬用部はつぼみ(若い花穂)であり、「つぼみにはテルペンなどの精油、苦味質、グルコース、フルクトースといった糖質、蛋白質、ミネラルなどが含まれ・・・」。ツワブキは、薬用部が葉または茎葉であり、「青葉臭を呈する青酸アルデハイドは制菌力をもち、含まれる渋には消炎・収斂・止血作用があり(以下略)」といった内容あり。
資料2:「主な有効成分の薬効」の項目があり、フキは「苦味質、精油(テレペン)」。ツワブキは「タンニン、ヘキサール(青葉アルデハイド)」が成分として記述あり。
資料3:成分の項目があり、フキは「精油(Terpene その他)、苦味質、糖(Glucose,Fructose など)、蛋白質および遊離アミノ酸、ミネラル」。ツワブキは「根にDimethylacrylic acid。生葉に2-Hexal CH3-(CH2)2-CH=CH-CHO、ミネラル、渋」と記述あり。
論文についても4点紹介(うち、3点については〔CiNii〕で本文を見ることができる)。※いずれも当館所蔵なし。
・「ツワブキLigularia tussilaginea MAKINOの成分研究(第1報)根茎の成分について」栗原 藤三郎 ; 鈴木 稠徳『薬学雜誌 97(8)』p863-866(〔CiNii〕にPDF本文あり)
・「ツワブキFarfugium japonicum(L.)Kitam.の成分研究(第3報)根茎の成分について」 栗原 藤三郎 ; 鈴木 稠徳『薬学雑誌 100(6)』p681~684(〔CiNii〕にPDF本文あり)
・「フキのとうの成分研究(第7報)精油成分について その4」菊地正雄『薬学雑誌 93(1)』p123~126(〔CiNii〕にPDF本文あり)
・「フキの根茎の成分研究(第11報)新規Eremophilenolideの構造について」八百板 康範 ; 菊地 正雄『東北薬科大学研究年報45』p123-126(〔CiNii〕に本文なし)
これらの論文については、検索でヒットしたものの一部であり、一般の方も、インターネットが利用できる環境にあれば、〔NDL-OPAC 雑誌記事索引〕や〔CiNii〕で検索することができ、上記以外の論文もさがすことができる旨伝える。また、インターネットが利用できない場合は、所蔵館に複写依頼する必要がある旨も伝える。
- 回答プロセス
-
(1) 薬草、薬学、植物、園芸、栄養成分等の資料で、薬効成分について載っている資料の内容を確認。
(2) 論文などの資料をさがすため、〔NDL-OPAC 雑誌記事索引〕で「つわぶき」「ふき」で検索。→ 単独キーワードでは関係ない記事のヒットが多すぎ、検索件数オーバーになるため、「ツワブキ」×「成分」、「フキ」×「成分」でそれぞれ検索。
- 事前調査事項
-
実際に薬効があるかどうかは分からないが、詳しく(論文も含めて)知りたい。
- NDC
-
- 薬学 (499 8版)
- 参考資料
-
- 薬草図鑑,伊沢 凡人/著,家の光協会,1999.8, (1999、p232~233「フキ」、p174「ツワブキ」 【資料1】)
- 薬木薬草事典,大須賀 正美/著,歴史春秋出版,1997.8, (1997、p252~253「ツワブキ」、p324~325「フキ」 ※貸出禁止資料 【資料2】)
- 原色版日本薬用植物事典,伊沢凡人/著,誠文堂新光社,1985, (1985、p66~68「ツワブキ」「フキ」 ※貸出禁止資料 【資料3】)
- キーワード
-
- つわぶき(ツワブキ)
- ふき(フキ)
- 薬効成分(ヤッコウセイブン)
- キク科(キクカ)
- ふきのとう(フキノトウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000071738