レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2010/07/31 14:18
- 更新日時
- 2016/07/15 15:36
- 管理番号
- 戸畑一般 141
- 質問
-
解決
戸畑区飛幡八幡宮の近辺では、昔蕎麦が作られていたそうですが、資料はありますか。
- 回答
-
『戸畑市史 第2集』によると、戸畑は蕎麦が名産で、文化年代の庄屋文書にも御用蕎麦について記録が残っています。江戸時代、戸畑の汐井崎(現在の西戸畑地区、天籟寺川の河口あたり)では蕎麦の栽培が盛んで、藩の御用として指定されていたほど、上質の蕎麦が作られていたようです。
『角川日本地名大辞典 40』によると、戸畑村の名産に蕎麦もあり、1814(文化11)年には御用蕎麦として4斗を藩に上納しています。
『日本歴史地名大系 41』によると、浅生八幡神社(平成7年に飛幡八幡宮に神社名変更)は神饌として蕎麦を栽培しており、御用蕎麦として福岡藩へ上納しています。
飛幡八幡宮の境内に「神饌蕎麦耕作地」という碑があります。当時汐井崎に建てられていたものです。
平成23年3月22日に戸畑区役所によって、碑の史跡案内版が設置されました。
- 回答プロセス
-
戸畑区の郷土なので、まず『戸畑市史』を調べました。
『戸畑市史 第2集』の目次に「戸畑そば」の項目がありました。また、「文政時代の古文書」の項目には、名産実が蕎麦との記載がありました。
次に地名辞典を調べました。
『角川日本地名大辞典 40 福岡県』の「戸畑」の項目に、「当村の名産に蕎麦もあり、文化11年には御用蕎麦として藩に上納し、その量は4斗であった」と記載があります。「浅生八幡神社」の項目には、蕎麦についての記載はありませんでした。
『日本歴史地名大系 41 福岡県の地名』「浅生八幡神社」の項目に、「当社は神饌として蕎麦を栽培していたが、この蕎麦は御用蕎麦として福岡藩へも上納された(「御用蕎麦控」戸畑市史)」と記載があります。「戸畑村」の項目には蕎麦についての記載はありませんでした。
『北九州市史』で「戸畑」、「蕎麦」、「八幡神社(戸畑)」の該当ページを調べましたが、御用そばについての記載はありませんでした。
飛幡八幡宮に現在も碑があるかどうか確認した所、現在もあることと、戸畑区役所のまちづくり推進課が案内版を設置する計画があるとのことでした。
後日戸畑区役所総務企画課に確認した所、平成23年3月22日に、史跡案内板が設置されたとのことでした。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
-
-
『戸畑市史 第2集』 戸畑市役所/編 戸畑市役所 1961年
(211~218頁) -
『角川日本地名大辞典 40』 「角川日本地名大辞典」編集委員会/編 角川書店 1988年
(937~938頁) -
『日本歴史地名大系 41』 平凡社 2004年
(168頁) - 飛幡八幡宮社務所 北九州市戸畑区浅生二丁目2-2
-
『戸畑市史 第2集』 戸畑市役所/編 戸畑市役所 1961年
- キーワード
-
- 戸畑
- 蕎麦
- 飛幡八幡宮
- 照会先
-
- 飛幡八幡宮
- 戸畑区役所 総務企画課
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000069688