レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2002/05/03
- 登録日時
- 2006/06/29 02:10
- 更新日時
- 2010/02/12 12:17
- 管理番号
- 埼川-2002-005
- 質問
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解決
「同伴者作家」(杉野要吉 至文堂 1970.7)を探している。
- 回答
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杉野要吉著による「同伴者作家」、また、杉野要吉が1970年頃至文堂から刊行した書籍は、見あたらない。
宮本顕治著の「同伴者作家」は、『宮本顕治文芸評論選集 1』及び『敗北の文学』に収録されている。雑誌「思想 1931年4月号」初出。
- 回答プロセス
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自館目録、《ゆにかねっと》《NACSIS Webcat》《至文堂》のWebサイト等に該当なし。
《NDL-OPAC》で〈同伴者作家〉を検索すると、宮本顕治著の「同伴者作家」がヒットし、『宮本顕治文芸評論選集 1』及び『敗北の文学』に収録されている。なお、初出は、雑誌「思想 1931年4月号」。
《NDL-OPAC(雑索)》や各出版情報等も検索するが、杉野要吉著の「同伴者作家」は見あたらず。
《NDL-OPAC》で検索した杉野要吉の著書には、至文堂発行のものも、1970年刊行のものも見あたらない。著作の中で関連がありそうなのは、『プロレタリア文学』(日本文学研究資料刊行会 有精堂 1971)だが、その中で杉野要吉が執筆しているのは、「『汽車の罐焚き』成立の前景」。
念のため「同伴者作家」(宮本顕治)の内容も確認するが、広津和郎についての論評で、杉野要吉の名前はない。
なお、『現代日本文学大事典』(増訂縮刷版 明治書院 1968)によれば、〈同伴者文学〉は、「プロレタリア文学の道づれの作家を意味し、ロシア革命後、革命を支持しながら、マルクス主義にもプロレタリア文学にも参加しない文学的インテリゲンチァの一群をトロツキーが名づけた」とある。同書によると、日本では宮本顕治が「同伴者作家」(『思想』 昭6・4)で、当時のプロレタリア文学運動に同情的だった作家等をとりあげて論じたとあり、代表的作家として、山本有三・広津和郎・野上弥生子・芹沢光治良があげられている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 出版 (023 9版)
- 日本文学 (910 9版)
- 参考資料
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- 『宮本顕治文芸評論選集 1』(宮本顕治 新日本出版社 1980)
- 『敗北の文学』(宮本顕治 岩崎書店 1946)
- キーワード
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- 出版-著作
- 選集
- 杉野 要吉(スギノ ヨウキチ)
- 宮沢 顕治(ミヤザワ ケンジ)
- 日本文学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000029228