レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005年11月8日
- 登録日時
- 2005/11/08 12:14
- 更新日時
- 2009/04/02 10:34
- 管理番号
- 福井県図-20051108
- 質問
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解決
庭のつくばいにある、われただたるをしれり 「吾唯足知」の意味を知りたい。
- 回答
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「吾唯知足」は発見できず。
1 『禅学大辞典』下巻(188.8/Z3/2)p848,『禅のことば100』p21~23(188.8/タケタ)に「知足」(ちそく)=「足ることを知る」については、お釈迦さまが臨終の時にとかれた『仏遺教経』に示されたことばである旨記載あり。
2 『交通公社の新日本ガイド 14 京都』(291.09/コ)p251の竜安寺の項目に、
「知足のつくばい-“吾唯知足”(われ唯だ足るを知る)と書かれ“知足のものは貧しいといえども富めリ,不知足のものは富めりといえども貧し”という禅の 精神を示す。」と記載あり。具体的出典については記述なし。
3 龍安寺のHP http://www.ryoanji.jp/ には、「茶席蔵六庵にあるつくばい〔手洗鉢〕中心の口を共有すれば、『吾れ唯足ることを知る』と成り、知足のものは貧しといえども富めり、不 知足のものは富めりといえども貧し、という禅の格言を謎解きに図案化された無言の悟道である。このつくばいは水戸光圀公の寄進によるものと伝えられ
ている。」とある。
【回答後 補足情報】
『茶席の禅語大辞典』有馬頼底/監修 2002.2 淡交社 ISBN:4-473-01855-5 (請求記号:791.6/チヤセ 1013891641)に掲載されていました。
p.263 吾唯知足 吾れ唯だ足るを知るのみ(われただたるをしるのみ)
私はただ足ることを知るだけである。(以下略)
p.481 知足 (ちそく)
足ることを知る。自己の本分に安んじて貪りを捨てること。
近畿大学図書館様より、コメントにてご教示いただきました。
- 回答プロセス
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1 つくばいに関する本を自館OPACで検索。
『蹲踞』(629.6 シ)→78pに竜安寺にある「吾唯知足」が書かれたつくばいの写真と簡単な説明あり。語源等に関する記述なし。
2 四字熟語、仏教語という点から、18、81の仏教語辞典、仏教書、禅書、国語辞典、漢和辞典、熟語辞典等を書架からブラウジング→「吾唯足知」は載っていない。
3 過去(平成7年)の当館レファレンス事例より、『交通公社の新日本ガイド 15 京都』(291.09/コ)p251の竜安寺の項目に、「知足のつくばい-“吾唯知足”(われ唯だ足るを知る)と書かれ“知足のものは貧しいといえども富めリ,不知足のものは富めりといえども貧し”という禅の精神を示す。」と記載あり。具体的出典については記述なし。
4 京都のガイドブック等をあたる。出典についての記述は発見できず。『京都大事典』(291.6/キ)によれば、竜安寺にあるものは、水戸光圀が寄進したもの。
5 龍安寺のHPには、「茶席蔵六庵にあるつくばい〔手洗鉢〕中心の口を共有すれば、『吾れ唯足ることを知る』と成り、知足のものは貧しといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し、という禅の格言を謎解きに図案化された無言の悟道である。このつくばいは水戸光圀公の寄進によるものと伝えられている。」とある。
- 事前調査事項
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水戸黄門、芭蕉がいったことばらしいと聞いた(利用者談。だれから聞いたかは不明)
- NDC
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- 各宗 (188)
- 参考資料
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- 蹲踞 重森完途/編著 1984 毎日新聞社 (629.6/シ 1010279410)
- 禅学大辞典 1978 大修館書店 (188.8/Z3/2 1011519715 上下巻本)
- 禅のことば100 武田鏡村/著 2003 三修社 (188.8/タケタ 1014134157)
- 交通公社の新日本ガイド 14 京都 1982 日本交通公社出版事業部 (291.09/コ 1011224571)
- キーワード
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- 吾唯足知
- つくばい
- 禅問答
- 龍安寺
- 仏教
- 禅語
- 照会先
- 寄与者
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- 近畿大学図書館
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000024584