レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年07月01日
- 登録日時
- 2010/07/01 11:00
- 更新日時
- 2010/07/01 11:37
- 管理番号
- KYL-2010-10-001
- 質問
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解決
大韓民国、論山市の般若山、潅燭寺にある石仏はなぜ三頭身なのか
- 回答
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1.巨石を積み上げたためという説
金丸和子「韓国高麗時代の石造弥勒像の特色に関する一試論-灌燭寺の石造菩薩立像を中心に-」の中の
黄壽永「韓国의仏像」からの引用(日本語)箇所には「規模から見て一石材で造成することが不可能なので、巨岩を積み上げて
高さ一八メートルの巨躯を造る方法を用いた。したがって、体部の均整を得られず…」という説明がある。
2.下半身は埋まっているためという説
菊池章太「弥勒信仰のアジア」の中に「じつは、この弥勒像は今まさに地面から出てくるところなのだ。まだ完全には出きっていない。
下半身は地面の下にある。だから上半身だけがむやみと大きく、頭でっかちに見えるのだ。それにしては足の指が彫ってあるのは
おかしい、という人がいるかもしれない。たしかにそのとおりである。足の指のない像なんてヘンだと勘違いした石工が、ご苦労にも
彫ってしまった。ほんらいはなくてよいのである。少なくとも理念としてはそうなのであった。下半身がまだ地上に出きっていない姿で
作られた像が、よそにもたくさんある」との記述がある。
- 回答プロセス
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本館では解決できなかったため、国立国会図書館のレファレンス・サービスを利用。
金丸和子(2005)「韓国高麗時代の石造弥勒像の特色に関する一試論-灌燭寺の石造菩薩立像を中心に-」東京成徳大学研究紀要12等参考文献をご紹介頂いた。
本館でも調査を続けたところ、所蔵図書(菊池章太「弥勒信仰のアジア」)の中にも記述があったため合わせて紹介
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 金丸和子(2005)「韓国高麗時代の石造弥勒像の特色に関する一試論-灌燭寺の石造菩薩立像を中心に-」東京成徳大学研究紀要12 (http://www.tsu.ac.jp/bulletin/bulletin/pdf/12/P123-136.pdf)
- 黄壽永(1989)「韓国의仏像」文藝出版社
- 菊池章太(2003)「弥勒信仰のアジア」大修館書店p25
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000068651