レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/07/11
- 登録日時
- 2008/10/18 02:13
- 更新日時
- 2024/03/30 00:32
- 管理番号
- M08071422213444
- 質問
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山陽新聞7月7日付3面掲載の辺見庸「水の透視画法」の中で「むしむしする。(中略)こんな状態のことを、お粥につかったみたいに…とかなんとか形容した人がいた」と作者が述べている。こうした比喩表現を実際に用いた人物が存在するのか。
- 回答
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小内一『日本語表現大辞典』(講談社)、中村明『感覚表現辞典』(東京堂出版)には「お粥につかったみたいに」の類似表現の記述なし。中村明『比喩表現辞典』(角川書店)の「温度」の項において、開高健「蒸暑い夜」に収められた「粥のようにねばねばした暑熱」という表現例が挙げられている。また、榛谷泰明『レトリカ』(白水社)の「暑さ」の項には、開高健「輝ける闇」における「暑い。まるで粥につかったようである」という表現への言及があり、『開高健全集第6巻』(新潮社)収録の「輝ける闇」の本文中に「暑い。まるで粥につかったようである。それが腰を浸し、顎を浸し、額をこえてしまった。駒も飯盒もにちゃにちゃ汗ばみ、膿んで、崩れかかっている。酒精が毛穴からにじみだし、腹へ汗がころがりおちる」という質問内容に類似した表現が確認できる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 文章.文体.作文 (816 9版)
- 参考資料
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辺見庸「水の透視画法」『山陽新聞』岡山版,2008年7月7日3面.
中村明編『比喩表現辞典』角川書店,1995,478p.参照はp369.
榛谷泰明編『レトリカ』白水社,1988,343,74p.参照はp.16.
開高健著『開高健全集 第6巻』東京 新潮社,1992,528p.参照はp15.
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辺見庸「水の透視画法」『山陽新聞』岡山版,2008年7月7日3面.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2008071422241713444
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000048131