レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年10月23日
- 登録日時
- 2021/01/11 13:58
- 更新日時
- 2021/01/11 14:14
- 管理番号
- いわき総合-地域622
- 質問
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解決
小川町の長福寺が所有する木造地蔵菩薩坐像は、東日本大震災で破損後に新潟の修復業者に移送されたが、修復作業中に銘記と納入品が確認された。発見された文書には、手紙が含まれており、ひしほ(味噌)の作り方や「佐波古」の文字が記してあったと聞く。詳細がわかる資料はあるか。
- 回答
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館内の蔵書で、参考になる資料は確認できなかった。
・蔵書検索「長福寺」でヒットした唯一の資料「福島県の古代・中世文書」に、「長福寺縁起所収文書」は収録されている。P301~307
広報いわき(平成25年8月)に、木造地蔵菩薩坐像 院誉作(附)像内納入品が国指定重要文化財の指定を受けたとの記事が掲載されている。
・「金沢文庫研究 第330号」(平成25年3月号) に西岡芳文・瀬谷貴之・永村眞・福島金治・渡辺智裕・若林繁「福島県いわき市長福寺本尊地蔵菩薩坐像と納入文書-概報-」が収載されている。この資料は、福島県立図書館で所蔵しており、原本は借受、複写申込可。
・金沢文庫学芸課長の西岡芳文氏が、2014年2月23日に、福島県文化センターで「いわき市長福寺本尊地蔵菩薩坐像納入文書について」と題して講演を行っている。
・WEB検索でヒットした関連資料として、科学研究費助成事業 研究成果報告書(課題番号:24320136 研究課題名:「中世都市鎌倉を中心とする宗教的ネットワークの研究」研究期間:2012~2014)があるが、その中で「2014年度に、坐像納入文書について、接合作業および翻字作業を終了し、内容分析をおこなった。東北の「海道」地域に関わる重要な中世資料であり、律宗史の上でも注目される発見であることから、体裁を整えて早期の公刊をめざしたい。」と記されている。
- 回答プロセス
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所蔵検索「長福寺」でヒットした「福島県の古代・中世文書」(戎光祥出版、2017)には、記載なし。注記検索「長福寺」でもヒットしなかった。
・WEB検索で、「ぶつぞうな日々」のサイトに、被災仏像に祈る(いわき市長福寺の地蔵菩薩坐像)の画像と関連資料の「広報いわき H25年8月」「福島民友新聞:鎌倉末期の貴重な手紙 長福寺地蔵菩薩の納入文書」を知る。
・福島民友新聞記事の掲載年月日が特定できないか、ELNETで検索を試みたが該当の記事はヒットしなかった。
・ヨミダス(読売新聞記事データベース)で検索すると、2013.6.8「重要指定仏像 地元で説明 いわき 震災で破損 中から古文書」2013.2.28「国重文指定 いわき地蔵菩薩坐像も」と2件の記事がヒットした。
・Web「金沢文庫」*「長福寺」*「地蔵菩薩」で検索したところ、金沢文庫の学芸課長で納入文書の調査にあたった西岡芳文氏が執筆した調査概報があることがわかった。
・新潟市にある修復業者のWebサイトに、地蔵菩薩坐像の修復作業の記録が画像と共にアップされていた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 10版)
- 東北地方 (212 10版)
- 参考資料
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- いわき市役所. 広報いわき 平成25年8月号. いわき市役所, 2013.
- 読売新聞 2013年6月8日 「重文指定仏像 地元で説明 いわき 震災で破損 中から古文書」
- 読売新聞 2013年2月28日 「国重文指定 いわき地蔵菩薩坐像も」
- キーワード
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- 地蔵菩薩坐像
- 長福寺(福島県いわき市小川町)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292184