レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/06/12
- 登録日時
- 2018/07/03 00:30
- 更新日時
- 2018/07/18 15:25
- 管理番号
- 1394252
- 質問
-
解決
精麦(小麦から小麦粉を作る)の方法について調べています。
大規模な設備を使わず、手もしくは小型の機械を使って精麦を行うための手順やコツなどが書かれた資料を紹介してください。古い資料でも構いません。
- 回答
-
当館所蔵資料を調査したところ、石臼および家庭用電動石臼による小麦粉作りに関する記載がある資料1および資料2が見つかりましたので、ご紹介します。
【 】内は当館請求記号です。
資料1
三輪茂雄 監修 ; 上野紀海子, 梅田正子, 大谷昭子, 桜井昭子, 杉山恵子 編著. 小麦と石臼と子どもたち : 技術と文化の原点. 産業技術センター, 1978.3 【Y95-78C501】
岐阜県内の中学校の教師による、石臼で小麦粉を作る学習の実践記録です。25ページほどの小冊子であり、詳細な資料ではありませんが、p.10に「ふるいの工夫」として、石臼にかける前にザルでふるうと砂ほこりや小石などが取れたこと、石臼でひいた後は絹布と空缶で造ったふるいを用いると、市販品と同じような細かさの白い粉ができたことなどが書かれています。また、p.16には、石臼には適切な回転方向とスピードがあり、速く回し過ぎると細かい粉にならないことなどが書かれています。
資料2
農文協 編. 農家が教える自由自在のパンづくり : つくり方・酵母・製粉・石窯から麦作りまで. 農山漁村文化協会, 2010.10 【Y73-J2553】
さまざまな方法のパン作りを紹介した資料です。「Part3 自家製粉」(pp.105-133)の項があります。詳細な説明はありませんが、「国産有機小麦 玄麦の販売を始めました」(pp.112-113)では、ドイツの家庭用電動石臼の使い方について、十分に乾燥した穀物を使用すること、長時間の連続使用はできず、連続で2kgくらい、それ以上挽くときは5分ほど時間を置くこと、玄麦を冷蔵庫で保管した場合は挽く前に常温に戻すこと、ふすまを分けたいときは家庭用のふるいで分離できることなどが書かれています。また「製粉機の入手先」(pp.130-131)では外国製品を日本で使用する際の注意点などが書かれています。
[その他の調査済み資料及びデータベース]
末尾に*が付いている資料は、国立国会図書館デジタルコレクション(http://dl.ndl.go.jp/)国立国会図書館/図書館送信参加館内公開資料です。
・やさしい農作業の実際. 第5巻. 新農林社, 1960 【614.8-Y567】*
※「8. 製粉作業」の項(pp.78-84(41-44コマ目))に、「原料小麦の精選」、「テンパーリング(水分の添加)」などの「小型製粉機」の使い方について書かれています。ただし、製粉工場の大型製粉機と比較して、農村で使われる機械を「小型製粉機」として扱っており、家庭用の機械についての資料ではありません。
・石川清一 著. 家庭文化食料の化学. 愛育社, 昭和22 【588-I76ウ】*
・三輪茂雄 著. 粉の文化史 : 石臼からハイテクノロジーまで. 新潮社, 1987.5 【G185-73】
・片岡芙佐子 著. パン : 委託栽培、製粉から開店まで. 農山漁村文化協会, 2002.3 【PC37-G15】
・井田齊, 田中金太郎, 芦澤正和 監修. 食材料理百科事典. 講談社, 2004.10 【EF27-H382】
・小柳敦史, 渡邊好昭 編. 麦類の栽培と利用. 朝倉書店, 2011.9 【RB125-J5】
・長尾精一 著. 小麦粉利用ハンドブック. 幸書房, 2011.10 【PC31-J4】
・地域食材大百科. 農山漁村文化協会, 2012.8 【PC2-J27】
・大楠秀樹 著. 小麦粉の科学. 日刊工業新聞社, 2017.9 【PC31-L6】
・国立国会図書館オンライン (https://ndlonline.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館サーチ (https://iss.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館デジタルコレクション (http://dl.ndl.go.jp/)
・CiNii Articles (https://ci.nii.ac.jp/)
・CiNii Books (https://ci.nii.ac.jp/books/)
・J-GLOBAL (https://jglobal.jst.go.jp)
・J-STAGE (https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja)
インターネットおよびデータベースの最終アクセス日は2018年6月6日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『小麥製粉と製麺』(橋本康人/著 西ケ原刊行会 193710)
『小麦の機能と科学』(長尾精一/著 朝倉書店 2014.9)
『脱穀・精麦入門』(井上直人, 倉内伸幸 共著 日本食糧新聞社 2017)
『育てて楽しむ雑穀 栽培・加工・利用』(郷田和夫/著 創森社 2009.4)
『雑穀 11種の栽培・加工・利用』(及川一也/著 農山漁村文化協会 2003.10)
『小麦品種改良の経済分析 その変遷と品質需要対応』(齋藤陽子/著 農林統計協会 2011)
『麦の自然史 人と自然が育んだムギ農耕』(佐藤洋一郎/編著,加藤鎌司/編著 北海道大学出版会 2010.3)
『小麦1トンどり 薄まき・しっかり出芽太茎でくず麦をなくす』(髙橋義雄/編著 農山漁村文化協会 2017.8)
『麦の高品質多収技術 品種・加工適性と栽培』(渡邊好昭/編著,藤田雅也/編著,柳沢貴司/編著 農山漁村文化協会 2013.9)
『小麦の研究』(木原均 編著 養賢堂 1954)
『小麦経済と製粉工業』(日清製粉調査室 1964)
- NDC
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- 農産物製造.加工 (619 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 精麦
- 小麦
- 小麦粉
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 科学技術(レファレンス)
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000237949