レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月23日
- 登録日時
- 2017/01/19 13:42
- 更新日時
- 2017/03/15 14:22
- 管理番号
- 埼久-2016-113
- 質問
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解決
「人口が多いので満州に移住し、移住した人の土地を分けた」と聞いた。
1 この時期から現代まで、日本の人口がどのように増えていったのか分かるグラフなどが見たい。
2 人口増加の理由を知りたい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
(満州移住は1932年の試験移民を経て1936年に国策として決定した。)
『人口から読む日本の歴史』(鬼頭宏著 講談社 2000)
p219 1800年から2050年までの日本の人口のグラフあり。「凶作・疫病のない平常状態がある期間にわたって持続する」「工業化」「経済成長」等、幕末からの人口成長の要因についての記述あり。
p224に1950年以降の急速な出生率低下について「出生率低下は出産力の著しい縮小が原因である。それは二十歳未満と三五歳以上でとくに著しかった。前者は女子の進学率の上昇と就職率の上昇により、後者はもっぱら産児制限による出生抑制が原因だった。」との記述あり。
『人口尺度論 居住環境の人間尺度 現代建築シリーズ』(戸沼幸市著 彰国社 1980)
p216-217 「日本人口グラフ」あり。15-25万年前から西暦2000年までの日本の人口が曲線グラフで示されている。
- 回答プロセス
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1 人口増加の推移について調べる
《国会図書館 リサーチ・ナビ》「人口統計(国内)」(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-102087.php 国会図書館)
「人口の推移」の項で挙げられている資料を確認する。
『国勢調査集大成人口統計総覧』(東洋経済新報社編 東洋経済新報社 1985)
p4 「日本人の人口増加曲線」グラフあり。解説に人口増加の理由なし。
『人口の動向日本と世界 人口統計資料集 2016』(国立社会保障・人口問題研究所編 厚生労働統計協会 2016)
国立社会保障・人口問題研究所HP内の人口統計資料集でも閲覧できる。
《人口統計資料集》(http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2016.asp?fname=T01-01.htm 国立社会保障・人口問題研究所)
「総人口および人口増加:1872~2014」で人口の推移はわかるが、グラフはなし。
『日本統計年鑑 第65回(平成28年)』(総務省統計局編 総務省統計局 2015)
p34「総人口の推移」のグラフあり。(大正9年から予測値の平成37年まで)
p35-37「人口の推移」統計表あり。明治5年から平成26年までの推移がわかる。
『日本長期統計総覧 第1巻』(日本統計協会編 総務省統計局監修 日本統計協会 2006)
p48-49「男女別人口、人口増減及び人口密度」統計表あり。明治5年から昭和60年までの推移がわかる。グラフはなし。
『完結昭和国勢総覧 第1巻』(東洋経済新報社編 東洋経済新報社 1991)
p21「人口の推移(統括表)」大正9年から昭和63年までの人口の推移あり。ただし、大正10年から大正14年までの数値はなし。
2 人口増加の理由を調べる
(1)満州移住の時期を調べる
『日本史大事典 6 へ-わ』(平凡社 1994)
p381「満蒙開拓」の項に1932年(昭和7年)から四年間試験移民があり、36年に国策として決定したとあり。満蒙開拓の理由もあるが、「人口が多いので満州に移住した」という記述はなし。
(2)人口史関連の資料を調べる
『人口尺度論 居住環境の人間尺度 現代建築シリーズ』(戸沼幸市著 彰国社 1980)
p207「日本の明治初年の人口は三千四百万人であったが、これが、自然と人間の係わりの媒介技術に機械を持ち込み、新しい財の生産システムを導入することによって人口が増加し、約二倍の七千万人になったのが昭和九年から十年にかけてのことである。」
p216-217 人口の推移のグラフあり。(15-25万年前から2000年まで)
3 人口関係の資料を確認する
『日本の人口移動』(大友篤著 大蔵省印刷局 1996)
p1-2 「全国総人口の年次推移(1945~94年)」「全国人口の年平均増加率(1945~94年)」にグラフあり。
p13「表1-7 都道府県別年平均人口増加率の推移 1940~90年」あり。
『日本人口史』(本庄栄治郎著 日本評論社 1941)
上古から明治まで、時代別の人口史。グラフはなし。
『日本長期統計総覧 第1巻』(日本統計協会編集 日本統計協会 1987)
p48 「男女別人口、人口増減及び人口密度(明治5年~昭和60年)」の表あり。
『日本の人口移動』(館稔編 古今書院 1969)
日本移動の背景等の記述はあるが、グラフなし。
満州での日本人人口について記述のあった資料
『日本帝国をめぐる人口移動の国際社会学』(蘭信三編 不二出版 2008)
p207「3 満州における日本人移民」に1903年の満州全体における日本人人口の記述あり。
p208「表1 満州における漢族、日本人、朝鮮人の増加」あり。
『人の移動事典』(吉原和男編 丸善出版 2013)
p430「【付録6】植民地・勢力圏における日本人人口の推移と職業別構成」1900年から1940年(10年ごと)の表あり。
ウェブサイトの最終アクセス日は2016年8月23日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 人口.土地.資源 (334 9版)
- 人口統計.国勢調査 (358 9版)
- 参考資料
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- 『人口から読む日本の歴史』(鬼頭宏著 講談社 2000) , ISBN 4-06-159430-3
- 『人口尺度論 居住環境の人間尺度 現代建築シリーズ』(戸沼幸市著 彰国社 1980) , ISBN 4-395-00132-7
- キーワード
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- 人口-統計
- 移民・植民(日本)-満州
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000206800