レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年09月08日
- 登録日時
- 2016/08/31 11:24
- 更新日時
- 2016/11/02 14:24
- 管理番号
- 埼熊-2016-042
- 質問
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解決
片岡喜作中尉について以下のことが知りたい。
1 郷土訪問飛行でつくば市に帰京しているはずなのだが、その詳しい日時が『所沢陸軍飛行場史』に記載されているか。飛行学校の卒業前なので、おそらく9月頃だと思う。
2 学校の行事として何月何日頃に郷土訪問飛行が実施されていたのか。
3 片岡喜作について記述がある資料
- 回答
-
1 該当記述は確認できなかった。
2 学校行事としての記述は確認できなかった。
3 以下資料に名前の記載があった。
『翼をさゝえて 陸軍少年航空兵第一期技術生徒』(翼をさゝえて編集委員会編 白楠会 1986)
p23「陸海軍 生徒採用決定者」(官報に掲載されたもの)
1期生の名簿が掲載されており、「片岡喜作」の名前あり。
《国会図書館デジタルコレクション》
「航空年鑑 昭和9年」(帝国飛行協会編 帝国飛行協会 昭和8至10)
p337「昭和八年度合格所澤陸軍飛行學校生徒」に「片岡喜作(茨城)」あり。(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1177406 国会図書館)国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
《国会図書館デジタルコレクション》
「官報 1935年12月10日」(大蔵省印刷局[編] 日本マイクロ写真 昭和10年)
p257(5コマ)「生徒卒業所沢陸軍〔飛〕行学校」(陸軍省)「片岡喜作」の名あり。卒業飛行については記述なし。(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2959161 国会図書館)
- 回答プロセス
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1 指定資料の調査
『所沢陸軍飛行場史』(小沢敬司著 〔小沢敬司〕 1978)
p73「所沢飛行場年譜」に、大正3年「6月中旬第2期交通術修業員航空機操縦将校卒業飛行。所沢=習志野原間。」とあり。同将校らは6月下旬卒業とあり。
p75 大正4年「4月5~6日第3期交通術修業員航空機操縦将校、所沢=宇都宮間の卒業飛行。」とあり。同将校らは4月21日卒業とあり。
p80 大正7年「4月25~30日 第3期帝国飛行協会委託操縦練習生、所沢=太田原間往復卒業飛行。」同練習生は5月14日に卒業とあり。
p81 大正8年「1月14~15日 航空第一大隊付航空機操縦術修業員卒業飛行。所沢=太田原間」とあり。同修業員は、「1月△日」卒業とあり。
p110 昭和9年「2月1日 少年航空兵第1期(操縦生徒・技術生徒計170名)入校、生徒隊を編成。生徒隊長:岩下新太郎大佐。」とあり。
p113 昭和10年「11月27日 第1期操縦生徒(少年航空兵)卒業。」とあり。
昭和10年8月-10月は、「熊谷陸軍飛行学校(陸軍航空本部隷下)を創立」「93式軽爆撃機は大湊から所沢に飛行中、発動機が火災により停止。12kmを空中滑走し茨城県川田村に不時着。乗員無事。」「所沢=新京間、航法教育飛行演習」「フランス人マルセル・ドレー飛行士より伝習。7日、航空関係に公間飛行。」などあり。郷土訪問飛行に関する記述なし。
2 自館目録の調査
〈書名:所沢陸軍飛行学校〉〈全項目:埼玉県 陸軍 飛行学校〉で検索したが該当する資料なし。
〈全項目:所沢陸軍飛行学校〉で検索した結果ヒットした資料を調査する。
『翼をさゝえて 陸軍少年航空兵第一期技術生徒』(前掲資料)
操縦生徒(70人)ではなく、主に技術(整備)生徒(100人)の記録。
学校行事、教育内容等についての記述はあるが、郷土訪問飛行については記述なし。
『陸軍少年兵たち』(三塚毅編著 少飛文献調査室 2005)
該当する記述なし。
なお、内容は未確認だが、p24に「朝日新聞が入校当日、『我陸軍最初の少年航空兵/一萬名から百七十名』という見出しで東京の合格者を紹介した」という記述があった。調査対象者は茨城県出身とのこと。
3 《Google ブックス》(https://books.google.co.jp/ Google)を〈所沢陸軍飛行学校 & 行事〉で検索する。
『所沢市史 近代史料 2』(所沢市史編さん委員会、所沢市編 所沢市 1988)
「...至ル間二於テ学校長之ヲ定ム但シ、学校長二於テ必要ァルト記ムルトキハ、之ヲ変更スルコトァルベシ第四章式日及休業日第八条紀元節・天長節・明治節及一月一日二ハ、職員・生徒学校二参集シテ拝賀ノ式ヲ行フ、英ノ他所沢陸軍航空整佛学校ノ諸行事 ...」
p626-627「業績ノ概況」昭和9-10年にあたる箇所あり。
「昭和九年 二月一日 第一期操縦生徒及技術生徒入校教育開始」とあり。
「昭和十年 (中略)同十日ヨリ十一月下旬ニ至ル間同人ノ指導ニ依リ滑翔機ノ伝習教育 十一月十九日皇太后陛下飛行第五聨隊 行啓飛行演習其ノ他ノ状況台覧アラセラレル本校ヨリ九一式戦闘機参加 十一月二十七日 第一期 操縦生徒(卒業)」
『所沢市史 下』(所沢市史編さん委員会、所沢市編 所沢市 1992)
該当する記述なし。
4 《国会図書館デジタルコレクション》(http://dl.ndl.go.jp/ 国会図書館)を〈所沢陸軍飛行学校〉で検索する。
「航空年鑑 昭和9年」(前掲資料)
「官報 1935年12月10日」(前掲資料)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2015年9月8日。
- 事前調査事項
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片岡喜作(陸軍特別攻撃隊第81振武隊、1945年4月22日戦死)茨城県つくば市出身。昭和9年2月所沢陸軍飛行学校に入校、翌10年11月卒業。
- NDC
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- 陸軍 (396 9版)
- 関東地方 (213 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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- 『翼をさゝえて 陸軍少年航空兵第一期技術生徒』(翼をさゝえて編集委員会編 白楠会 1986)
- キーワード
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- 所沢陸軍飛行学校
- 片岡 喜作(カタオカ キサク)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000196485