レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年06月30日
- 登録日時
- 2014/07/09 12:25
- 更新日時
- 2014/10/01 14:38
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2014-019
- 質問
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解決
戦前に名古屋にあったプロ野球の球団について知りたい。
- 回答
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戦前、名古屋には「名古屋軍」と「名古屋金鯱軍」の2球団がありました。
名古屋軍は新愛知新聞が親会社となり、大日本野球連盟名古屋協会が1936年1月15日に創立した後、「産業軍」、「中部日本」、「中部日本新聞ドラゴンズ」と改称し、現在の「中日ドラゴンズ」となっています。
また、名古屋金鯱軍は名古屋新聞が親会社となり、名古屋野球倶楽部が1936年2月28日に創立した球団で、「翼」と合併して「大洋」と改称し、「西鉄」となって解散しています。
- 回答プロセス
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1.郷土コーナーの分類7837(野球)を確認しました。
『中日ドラゴンズ30年史』
この資料は、中日ドラゴンズについてだけではなく、プロ野球前史なども掲載されていました。
→口絵写真に、名古屋軍の写真が4ページにわたって掲載されています。
→p.81-82に、「中日ドラゴンズ社史年表」があり、名古屋軍はもちろん、名古屋金鯱軍についても日付の分かる年表となっています。
→p.91に、各球団の系図が掲載されています。
→p.110-143に「名古屋軍創立」についての記述があり、p.116には、「短命だった金鯱の球史」の項目があり、“戦後復活した中日ドラゴンズとは、無関係である”とあります。
→p.147に“名古屋軍は(中略)産業軍と改称されたのち(中略)「中部日本」と改称(中略)「中部日本新聞ドラゴンズ」として連盟に登録”とあります。p.142-13にも、「産業軍と改名されたいきさつ」の項目があります。
→巻末には、選手名簿や、試合成績、選手成績と記録などが掲載されています。
『中日ドラゴンズ40年史』
→p.116-127に、名古屋軍の誕生から野球中断までの記述があります。
→p.25-26に写真が掲載されています。
『中日ドラゴンズ70年史』
→p.39-46に戦前の名古屋軍について、名古屋金鯱軍についても記述があります。p.41には、“(名古屋金鯱軍は)'44に消滅しているから、中日ドラゴンズはあくまで「名古屋軍」が前身である”との記述がありました。
→p.207-287には、「ドラゴンズ・データ集」が掲載されています。
『東海野球史』
→p.147-156に、戦前のプロ野球についての記述があります。
2.分類7837(野球)を確認しました。
『野球五十年』
→p.246-248「名古屋金鯱軍」について書かれています。
→p.249-251「名古屋軍」について書かれています。
→p.380-381「プロ野球 プロ球団リーグ加盟・移動年表」が掲載されています。
『ザ・プロ野球 記録と話題の50年』
→見返しに、「プロ野球・球団誕生と消滅のドラマ1/2世紀」が掲載されており、「名古屋」と「名古屋金鯱」のチーム名の変遷などが分かります。
『野球史』p.38-43、写真
→戦前のプロ野球についての記述がp.38-43にあります。また、写真として「結成二年目の名古屋軍」「朝鮮遠征の名古屋軍」「名古屋軍の強打者大沢清選手」「八事球場の名古屋軍」が掲載されています。
3.インターネット上の資料を探しました。
金沢大学学術情報リポジトリより、「日本プロ野球における企業の存在意義 : プロ野球を本業に活かした球団経営の変遷から」がヒットしました。「名古屋軍」や「名古屋金鯱軍」についての記述があります。
4.経営母体の新聞社の社史などを確認しました。
『中日新聞創業百年史』
→p.952-954に「株式会社中日ドラゴンズ」の項目があります。その中に、前身の「名古屋軍」についての記述があり、歴代オーナーや創立以来の年次成績と監督等も分かります。
『新愛知年鑑 昭和十二年版』
→p.642-649に職業団野球についての項目があり、球団の結成についてや、試合の結果などが掲載されています。
『名古屋新聞社史』
→p.128-130に「金鯱軍の話」の項目があります。結成時のメンバーや、主な成績が掲載されています。
『名古屋新聞・小山松寿関係資料集 第1・2・6巻』
→第1・2巻には社報が掲載されており、名古屋金鯱軍が結成された1936年2月以降の社報に記事が掲載されています。
→第6巻p.497には、名古屋新聞の昭和10年11月1日の記事「名古屋職業野球の誕生」が掲載されています。
- 事前調査事項
- NDC
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- 球技 (783 9版)
- 参考資料
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- 『中日ドラゴンズ30年史』 中日ドラゴンズ 1965年 (口絵写真、p.81-82、p.91、p.116、p.147、巻末など)
- 『中日ドラゴンズ40年史』 中日ドラゴンズ/編 中日ドラゴンズ 1975年 (p.116-127、写真p.25-26)
- 『中日ドラゴンズ70年史』 中日新聞社 2006年 (p.39-46、p.207-287)
- 『野球五十年』 大和球士/著 時事通信社 1955年 (p.246-248、p.249-251、p.380-381)
- 『ザ・プロ野球 記録と話題の50年』 自由国民社 1983年 (見返し)
- 「日本プロ野球における企業の存在意義 : プロ野球を本業に活かした球団経営の変遷から」、要堺弘隆/著、人間社会環境研究第23号、p.153-169(http://hdl.handle.net/2297/31503)【最終確認2014/07/10】
- 『中日新聞創業百年史』 中日新聞社史編さん室/編集 中日新聞本社 1987年 (p.952-954)
- 『新愛知年鑑 昭和12年版』 新愛知新聞社東京支社/編 新愛知新聞社東京支社 1937年 (p.642-649)
- 『名古屋新聞社史』 名古屋新聞社/編 名古屋新聞社 1936年 (p.128-130)
- 『名古屋新聞・小山松寿関係資料集 第1巻』 山田公平/編 竜渓書舎 1991年
- 『名古屋新聞・小山松寿関係資料集 第2巻』 山田公平/編 竜渓書舎 1991年
- 『名古屋新聞・小山松寿関係資料集 第6巻』 山田公平/編 竜渓書舎 2006年
- 『野球史』 新名古屋新聞社/編 新名古屋新聞社 1956年 (p.38-43、写真「結成二年目の名古屋軍」「朝鮮遠征の名古屋軍」「名古屋軍の強打者大沢清選手」「八事球場の名古屋軍」)
- 『東海野球史』 玉腰年男/著 風媒社 1973年 (p.147-156)
- キーワード
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- 名古屋軍
- 名古屋金鯱軍
- 中日ドラゴンズ
- 産業軍
- プロ野球
- 新愛知新聞
- 名古屋新聞
- 体育・スポーツ―名古屋市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000155756