レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20110906
- 登録日時
- 2011/10/20 02:00
- 更新日時
- 2011/12/26 17:20
- 管理番号
- B2011口頭0906
- 質問
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解決
フッ化水素(Hydrogen fluoride)(化学式HF)の水溶液のモル伝導率(Molar Conductivity)を知りたい。
- 回答
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ご照会の事項について以下のとおり回答します(【 】内は当館請求記号です)。
『化学便覧. 基礎編 2』【PA2-H22】p.II-555によると、モル伝導率Λ、電気伝導率(導電率)κ、物質量濃度c(SI単位はmol m^-3)の間には、Λ=κ/cの関係があります。
モル伝導率を記述している資料(1)-(4)と、電気伝導率と物質量濃度を記述している資料(5)、データベース(6)をご紹介いたします。
(1)『化学便覧.基礎編 2』(改訂5版 丸善 2004.2 【PA2-H22】)
「表13.5 無機化合物水溶液のモル伝導率Λ/S cm^2 mol^-1(25℃)」(pp.II-557~II-559)で、温度が25℃の時の様々な物質量濃度における無機化合物水溶液のモル伝導率を掲載しています。
フッ化水素はp.II-557に、物質量濃度が0.001,0.002,0.005,0.01,0.02,0.05,0.1,0.2,0.5,1.0,2.0 mol dm^-3におけるモル伝導率を記載しています。
(2)『電気化学便覧』(第5版 丸善 2000.6 【PA2-G65】)
「表3.19 水溶液中の電解質のモル伝導率(Λ/zν)/S cm^2 mol^-1(25℃)」(p.110)では、温度が25℃の時の様々なモル濃度における水溶液中の電解質のモル伝導率を掲載しています。
フッ化水素は、モル濃度が0.005、0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、1 mol dm^-3におけるモル伝導率を記載しています。
(3)『CRC Handbook of Chemistry and Physics』(91st ed. CRC Press 【Z63-C694】)
「Molar Conductivity of Aqueous HF, HCl, HBr, and HI(水溶液中におけるハロゲン化水素のモル伝導率)」(p.5-73)では、様々な温度、濃度におけるハロゲン化水素水溶液のモル伝導率を掲載しています。
フッ化水素は、温度が25℃、濃度が0.005、0.01、0.05、0.10、0.5、1.0 mol/Lにおけるモル伝導率を記載しています。
(4) 『Landolt-Bornstein 第6版』(Springer 1950- 【530.83-L258z6】)
「Leitfähigkeit anorganischer Elektrolyte bei verschiedenen Konzentrationen(様々な濃度における無機電解質の伝導率)」(6th ed. II/7 pp.34-109)では、温度が18℃、様々な濃度におけるモル伝導率(Λ)を掲載しており、HFはp.34に記載しています。
p.27に、Λの説明として、"Λ Molare Leitfähigkeit in Ω^-1 ㎠/Mol."とあります。
(5)『Kirk-Othmer encyclopedia of chemical technology』(5th ed. Wiley-Interscience c2004-c2007 【PA2-B16】)
vol.14 pp.1-22に、「Hydrogen fluoride」について掲載しており、p.3に、複数の濃度(水に対する重量比)のフッ化水素の水溶液について、0℃における電気伝導率を記載しています。
(6)Reaxys(当館契約データベース:館内限定)
「Substances and Properties」から構造式、名称、CAS番号などを入力して検索すると、物性値や利用例などを調べられます。
「Hydrogen fluoride」の検索結果から、「Physical Data」、「Electrolytic Conductivity」の順にクリックすると、様々な濃度(体積モル濃度)、温度での値と参考文献がヒットします。
調査済資料・データベース
・『化学大辞典』(縮刷版 共立出版 1963-1964(第34刷:1993.6) 【PA2-G24】)
・『無機化合物・錯体辞典』(講談社 1997.6 【PA2-G23】)
・『化学辞典』(第2版 森北出版 2009.12 【PA2-J31】)
・『実用化学辞典』(新装版 朝倉書店 2007.11 【PA2-J3】)
・『化学大百科』(朝倉書店 1997.10 【PA2-G27】)
・『カーク・オスマー化学大辞典』(丸善 1988.9 【PA2-E12】)
・『化学大辞典』(東京化学同人 1989.10 【PA2-E25】)
・『化学データブック 1(無機・分析編)』(朝倉書店 2003.3 【PA2-H3】)
・『常用化学定数表』(第3版 広川書店 1989.5 【PA2-E29】)
・『化学の単位・命名・物性早わかり』(改訂版 オーム社 1992.8 【PA23-E74】)
・『化合物の辞典』(朝倉書店 1997.11 【PA2-G31】)
・『Dictionary of inorganic compounds』(1st ed. Chapman & Hall 1992- 【PA2-A100】)
・『Lange's handbook of chemistry』(16th ed. McGraw-Hill c2005 【PA2-B22】)
・『World of chemistry』(Gale Group c2000 【PA2-A138】)
・『Encyclopedia of electrochemistry』(Wiley-VCH c2002- 【PA2-B6】)
・『Encyclopedia of inorganic chemistry』(2nd ed. Wiley c2005 【PA2-B23】
・『Handbook of inorganic chemicals』(McGraw-Hill 2003 【PA2-B9】)
・理科年表プレミアム(当館契約データベース:館内限定)
データベースの最終アクセス日は、2011年10月1日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 無機化学 (435)
- 参考資料
- キーワード
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- モル伝導率
- モル伝導度
- Molar Conductivity
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000093531