レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/03/12
- 登録日時
- 2011/02/17 02:00
- 更新日時
- 2011/11/01 15:45
- 管理番号
- 10-2B-201006-03
- 質問
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解決
明治期の木曽川電源開発の際、「電力王」福沢桃介と島崎藤村の実兄・島崎広助の軋轢・確執について描いた本が見たい。
- 回答
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下記の資料をご紹介しました。
・読売新聞 2000年7月16日 東京朝刊2部03頁「近代化遺産ろまん紀行(66)読書発電所(連載)」
島崎広助が水利権交渉で福沢桃介に反発した旨の記載がありました。
・『長野県史 通史編 第8巻 』(長野県/編集 長野 : 長野県史刊行会,1989)
「県外電力資本の進出と住民」の項目(p.198~199)
具体的な桃介との軋轢については記載されていませんが、島崎広助の行動が記載されています。
・『島崎藤村事典 新訂版』 (伊東 一夫/編 明治書院,1982.4)
「島崎広助」について記載されています。(p.194)に福沢社長とのやりとりが少し記載されています。
・『長野県歴史人物大事典』(赤羽 篤/[ほか]編 郷土出版社,1989.7)
「島崎広助」の項(p.356)に、福沢桃介との水利権問題について記載されています。
・『木曽川は語る 川と人の関係史』 (木曽川文化研究会 著 風媒社,2004.4)
第8章 2「木曽川の水利権争い-島崎広助対福沢桃介」(p.191)に記載があります。
・『庄川問題 』 (石山 賢吉/著 : ダイヤモンド社,1932)
木曽川事件についての記載があり、(p.30~)その中で島崎広助と福沢桃介に関する記載があります。
・早坂元興「百年の記憶 連載67 桃介橋 木曽谷を騒がせた「電力王」」『アサヒグラフ』 2000年5月5.12日号
広助と桃介の軋轢について記載されています。(p.56)
・『信州飯田ふるさと講談14話』(牧内 雪彦/著 文芸社,2007.7)
「福沢桃介と天竜川水力発電」の項目があります。
国立国会図書館・県立長野図書館・岡山県立図書館等に所蔵。
・滝澤 壽「一九〇〇年パリ万博そして木曽谷--川上音二郎・貞奴、福澤桃介、島崎広助のことども」
『クインテット』 (29), 63-83, 2009
国立国会図書館に所蔵。
- 回答プロセス
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1.商用データベースを調査
・商用データベース「ヨミダス文書館(読売新聞記事)」
2000年7月16日の読売新聞 東京朝刊2部03頁「近代化遺産ろまん紀行(66)読書発電所(連載)」
島崎広助が水利権交渉で福沢桃介に反発して旨の記載がありました。
下記のデータベースには、該当するものはありませんでした。
・「e-レファレンス/ツール」
“島崎広助”をキーワードに、人物事典・小説・書誌を検索
・「Japan Knowledge(ジャパンナレッジ)(事典・辞書等)」
・「聞蔵Ⅱビジュアル(朝日新聞 一部記事写真閲覧可)」
2.当館所蔵図書を調査
キーワード“福沢桃介”や“島崎広助”や“木曽川”などで書誌検索して回答記載の図書を見つけました。
下記の資料は記載が見当たりませんでした。
・『木曽御料林事件交渉録 (島崎 広助/著 ,1906)
・『大同電力株式会社沿革史』 (大同電力社史編纂事務所/編 大同電力社史編纂事務所,1941.1)
・『木曽史話』( 森田 孝太郎/編 改訂5版 千村書店,1972 )
・『近代木曽谷の群像 : 島崎藤村『夜明け前』の史観に抗して』( 杉山 直/著 御茶の水書房,2004.3)
・『木曽郷土図譜』( 木曽教育会/編 郷土出版社,1996.2)
・『日本の近代化遺産 : 新しい文化財と地域の活性化』( 伊東 孝/著 岩波書店,2000.10)
・『産業遺産を歩こう : 初心者のための産業考古学入門 』 (平井 東幸/編著 ; 種田 明/編著 ; 堤 一郎/編著 東洋経済新報社,2009.4)
・『水燃えて輝く : 木曽川の水力発電開発を中心に 』( 茂吉 雅典/著 岐阜新聞情報センター(出版室)(発売),2009.3)
・『混乱時代の経営者の活路 』( 三鬼 陽之助/著 講談社,1993.10)
・『名士の系譜 日本養子伝 』( 新井 えり/著 集英社,2009.9)
・『社史で見る日本経済史 第22巻 』( 日本経営史研究所/監修 ゆまに書房,1999.10)
3.雑誌記事を調査
商用データベース「「MAGAZINEPLUS」(日外アソシエーツ雑誌論文情報)
キーワード“福沢桃介”などで検索した結果、当館所蔵雑誌で回答掲載の『アサヒグラフ』 の記事が有用でした。
国立国会図書館所蔵の下記の記事も有用かと思われます。
滝澤 壽「一九〇〇年パリ万博そして木曽谷--川上音二郎・貞奴、福澤桃介、島崎広助のことども」
『クインテット』 (29), 63-83, 2009
その他、雑誌記事を調査するが、下記には該当の内容の記載なし。
・大野 正義「‐NHK「春の波涛」に登場‐ 福沢桃介と古川橋変電所(上)」『まんだ』24号(1985)
・大野 正義「‐NHK「春の波涛」に登場‐ 福沢桃介と古川橋変電所(下)」『まんだ』25号(1985)
・伊東 善次「’86まんだア・ラ・カ・ル・ト 福沢桃介・貞奴の史跡めぐり」『まんだ』26号(1986)
4.国立国会図書館データベースを調査
レファレンス協同データベース・リサーチナビ・PORTAで有用な情報なし。
- 事前調査事項
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1.質問者は、大阪府立図書館所蔵の下記資料を調査済。
・『鬼才福沢桃介の生涯』(浅利 佳一郎/著 日本放送出版協会,2000.6)
・『木曽谷の桃介橋』(鈴木 静夫/著 NTT出版,1994.3)
・『経営の鬼才 福沢桃介』(宮寺敏雄?著 五月書房 1984.11)
・『財界の鬼才 福沢桃介の生涯』(宮寺敏雄著 四季社 1953)
・『電力王 福沢桃介』(堀 和久/著 ぱる出版,1984.12)
・『桃介は斯くの如し』(福沢桃介?著 星文館 1913)
2.当館蔵書を調査
・『木曽川は語る 川と人の関係史』 (木曽川文化研究会 著 風媒社,2004.4)を予約
3.他館所蔵を調査
『信州飯田ふるさと講談14話』(牧内 雪彦/著 文芸社,2007.7)
「福沢桃介と天竜川水力発電」の項目あり。
国立国会図書館・県立長野図書館・岡山県立図書館等に所蔵。
- NDC
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- 日本 (281 9版)
- 参考資料
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- 商用データベース「ヨミダス歴史館」(読売新聞記事)
- 商用データベース「MAGAZINEPLUS」(日外アソシエーツ雑誌論文情報)
- 『長野県史 通史編 第8巻』長野県/編集 長野県史刊行会,1989<当館書誌ID:0080143651>
- 『島崎藤村事典 新訂版』 伊東 一夫/編 明治書院,1982.4<当館書誌ID:0080070607>
- 『長野県歴史人物大事典 』 赤羽 篤/[ほか]編 郷土出版社,1989.7 ISBN 4-87663-126-3<当館書誌ID:0080138210>
- 『木曽川は語る 川と人の関係史』 木曽川文化研究会/著 風媒社,2004.4 ISBN 4-8331-0524-1<当館書誌ID:0010740282>
- 『庄川問題』 石山 賢吉/著 : ダイヤモンド社,1932<当館書誌ID:0080192934>
- 早坂元興「百年の記憶 連載67 桃介橋 木曽谷を騒がせた「電力王」」『アサヒグラフ』 2000年5月5.12日号4079号<当館書誌ID:5100194809>
- 『信州飯田ふるさと講談14話』牧内 雪彦/著 文芸社,2007.7 ISBN 978-4-286-03302-0
- キーワード
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- 木曽川
- 福沢桃介
- 島崎広助
- 電力王
- 島崎藤村
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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福沢桃介(ふくざわ-ももすけ)1868-1938
明治-大正時代の実業家。福沢諭吉の娘婿。相場師として名と財をなし,電力事業に力をそそぐ。大阪送電(大正9年大同電力と改称)などを設立し,木曾(きそ)川で大規模な水力発電を開発した。女優川上貞奴(さだやっこ)との仲は有名。明治45年衆議院議員。
(『日本人名大辞典』【福沢桃介】の項目より抜粋)
商用データベース「e-レファレンス/ツール」は、2010年6月から「e-レファレンス・ライブラリー」(日外 人物・出版情報) に変更。人名調査には、「人物レファレンス事典plus」をご利用ください。
また、大阪市立図書館多機能OMLISでは、2010年4月より商用データベース「ヨミダス文書館」に代えて「ヨミダス歴史館」(読売新聞記事)を提供しています。
商用データベース「 ヨミダス歴史館(読売新聞記事)」のコンテンツ名が、「読売新聞」から「平成」に、「人物」から「現代人名録」に変更(2011.10)。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000078132