レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000077531提供館 (Library) | 千葉県立東部図書館 (2110047) | 管理番号 (Control number) | 千県東-2010-0002 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
事例作成日 (Creation date) | 2010/04/20 | 登録日時 (Registration date) | 2011年02月03日 02時00分 | 更新日時 (Last update) | 2016年02月27日 15時16分 | |||||
質問 (Question) | 「Gettysburg Address」の2段落目に以下の記載がある。 「Now we are(中略),as a final resting place for those who here gave their lives that that nation might live.(後略)」 「that that」とthatが2回続いているが、誤植なのか、このように演説したのか。 資料によっては「that the」となっている場合もあるようだ。 | |||||||||
回答 (Answer) | 下記資料に質問箇所についての解説があります。 『英語演説法』(前田定之介著 成功雑誌社 1911)p90-91 「thatが二語並んで居るが次のthatはnationの形容詞であって、前のthatは目的を示す接続詞である、故に此thatは『為めに』と訳するのである。」 また下記資料にも関連する記載があります。 『リンカーンの三分間 ゲティスバーグ演説の謎』(ゲリー・ウィルズ著 北沢栄訳 共同通信社 1995)p230- 「ゲティスバーグ演説の正確な言い回しを確定することは難しい。まず前提条件として、演説がされた1863年はマイクや録音機が無い時代である。そのため、記者等の速記あるいは、リンカーンが演説で頼りにした原稿を参照するしかない。しかし、速記は人によって異なる。原稿は本当にそれが原稿 なのか、仮にそうであったとして原稿どおりに語られたかどうかも定かではない。」 「that」と「the」の相違についても箇所を特定してはいないが説明がある。残されている版の一つである「ヘイのテキスト(第2草稿)」では、筆写係が写し間違いをしており、「頭が目の動きよりも先んじてしまい異なった代名詞や前置詞を書いてしまう-「The」が「a」に、「for」は「of」に、「that」は「the」になってしまうのである。」との記載があります。 これが具体的に、質問箇所を指しているかは不明ですが、参考にはなるかと思います。 | |||||||||
回答プロセス (Answering process) | 原文の掲載がある文献・サイト等を確認するが「that that」がほとんど。 説明・解説等を以下の資料に探すが、記載なし。 『原典アメリカ史 第4巻 現代アメリカの形成 上』(アメリカ学会訳編 岩波書店 1982) 『The New encyclopedia Britannica vol.5』(15th ed. Chicago Encyclopedia Britannica 1994) 『The Encyclopedia of Americana vol.12』(International ed. 1996) その他、先の質問(管理番号:千県東-2010-0001)時に参照した資料を確認。( https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000077530 ) 『英語演説法』(前田定之介著 成功雑誌社 1911)に解説あり。 以下資料に記載があると思われるが、英文なので理解できず。 『Lincoln at Gettysburg;the words that remade America』(Garry Wills Simon&Schuster 1992) ⇒邦訳版を参照する。 『リンカーンの三分間 ゲティスバーグ演説の謎』(ゲリー・ウィルズ著 北沢栄訳 共同通信社 1995)p230- 【付録Ⅰ】リンカーンが話したこと-テキスト、という項がある。 (2016/2/27追記)情報提供により、下記の各サイトにも情報があることがわかった。 ○関連文書の画像を見ることができるサイト ・Abraham Lincoln Papers at the Library of Congress ( http://memory.loc.gov/ammem/alhtml/malhome.html ) ページ中の「Search by Keyword」をクリックし、「Gettysburg Address」で検索すると検索結果一覧から演説文の画像を見ることができる。 ○アメリカ国立公文書館(NARA)が参加するデジタルアーカイブプロジェクト「Our Documents」のサイトでも画像等が公開されている。 ・Gettysburg Address (1863) ( http://www.ourdocuments.gov/doc.php?flash=true&doc=36 ) ( http://www.ourdocuments.gov/doc_large_image.php?doc=36 ) ・Transcript of Gettysburg Address (1863) ( http://www.ourdocuments.gov/doc.php?doc=36&page=transcript ) ○以下のサイトには、5通りのゲティスバーグ演説とその解説が掲載されている。 ・Abraham Lincoln Online ( http://www.abrahamlincolnonline.org/lincoln/speeches/gettysburg.htm ) (インターネットの最終アクセス:2016年2月27日) | |||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | 『オバマ大統領就任演説 対訳』(『CNN English Express』編集部編 朝日出版社 2009)p10 「that the」と記載されている。 『The Gettysburg Address』(Abraham Lincoln Penguin 2009)p115 「that that」と記載されている。 | |||||||||
NDC |
| |||||||||
参考資料 (Reference materials) |
| |||||||||
キーワード (Keywords) |
| |||||||||
照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||
寄与者 (Contributor) | 備考 (Notes) | |||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 人物 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||||
登録番号 (Registration number) | 1000077531 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |