レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年06月08日
- 登録日時
- 2010/06/08 18:51
- 更新日時
- 2010/07/29 16:27
- 管理番号
- 広女院-レファ-2007005
- 質問
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解決
キリスト教での(中世の)食事には「魚の日」や「肉の日」という日があるらしいが、どのような日か。
- 回答
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おそらく、謝肉祭(カーニバル)のことと思われます。
以下の資料をご参照ください。
①『新カトリック大事典Ⅰ』(上智学院新カトリック大辞典編纂委員会編 研究社 1996.6)
「カーニバル」の項目に「〈…前略…〉復活祭の前40日間に回心,精進,断食を行い,キリストの苦難を偲ぶ慣わしがあり,これを四旬節という。古代・中世では,その全期間,信者は肉類を断って粗末な食事を取った。そこで四旬節に入る前の1週間,大いに肉やおいしい食事を楽しむとともに,賑やかに謡踊って過ごそうとする,これがカーニバルである。〈…以下略…〉」(『新カトリック大事典Ⅰ』p.1171より)
「灰の水曜日から聖木曜日の「主の晩餐の夕べのミサ」まで続く復活祭の準備の季節。入信の準備および回心の期間としての特徴をもつv」(『新カトリック大事典Ⅱ』p.1200より)
②『カトリック大辞典 第1巻』(上智大学独逸ヘンデル書会編 富山房 1965)P300~「掟」の項の「断食」参照。
③『教会のこよみ、日本のこよみ 祭り、行事の由来をさぐる』(飯清著 キリスト新聞社 1992.8)P25~29、P50
*プロテスタント系の書物には肉・魚を食す、食さない等は出てこないが、カトリック系には記載されている。
④このほか、
『主と食卓を囲む 聖書における食事の象徴性』(上智大学キリスト教文化・東洋宗教研究所編、リトン,2007.11)
にも、断食についてなどの記述があるので、参考にしてみてください。
「カーニバル(謝肉祭)
「灰の水曜日」からキリスト教のレント(四旬節、大斎)が始まり、肉も、酒も、人々の祝い事も、一切を断つ期間になります〈…以下略…〉」(『教会のこよみ、日本のこよみ 祭り、行事の由来をさぐる』p.25より)
- 回答プロセス
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本学所蔵資料より、キリスト教に関する辞書、事典を提供。
『新カトリック大事典Ⅱ』(上智学院新カトリック大辞典編纂委員会編 研究社 1996.6)で、「謝肉祭」をひくと「カーニバル」とある。同Ⅰで「カーニバル」をひく。P.1171に説明あり。
OPACで「キリスト」「食事」で検索。
『主と食卓を囲む 聖書における食事の象徴性』(上智大学キリスト教文化・東洋宗教研究所編、リトン,2007.11)
また、辞書以外にもキリスト教にならったこよみについて書かれた資料を提供。
- 事前調査事項
- NDC
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- キリスト教 (190)
- 各教派.教会史 (198)
- 年中行事.祭礼 (386)
- 参考資料
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- 『教会のこよみ、日本のこよみ 祭り、行事の由来をさぐる』(飯清著 キリスト新聞社 1992.8)
- 『新カトリック大事典』(上智学院新カトリック大辞典編纂委員会編 研究社 1996.6)
- 『カトリック大辞典 第1巻』(上智大学独逸ヘンデル書会編 富山房 1965)
- 『主と食卓を囲む 聖書における食事の象徴性』(上智大学キリスト教文化・東洋宗教研究所編、リトン,2007.11)
- キーワード
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- 大斎
- 大斎節
- レント
- 四旬節
- 灰の日曜日
- 掟
- カーニバル
- キリスト教
- カトリック
- 謝肉祭
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000067610