レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年04月07日
- 登録日時
- 2009/07/17 13:16
- 更新日時
- 2009/07/24 18:37
- 管理番号
- 0000004486
- 質問
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解決
アロマテラピーなどで使われる精油(エッセンシャルオイル)の定義について、とくにいわゆる油(油脂)とはどう違うのか知りたい。
- 回答
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資料1には「植物中に含まれる香気成分は水蒸気によって容易に分離され,一般に水より軽く,テルペン化合物を主体とする揮発性の油であり、ナタネ油やヤシ油と性質が全く異なっている。後者の油脂に対し、精油(essential oil)と呼ばれる」とあり、精油を「揮発性の油」としつつ、「油脂」とは異なるものとする。
資料2「精油」の項(p288-289)には「天然の植物から抽出される揮発性の液体をいう(以下略)。」とある。また「油脂」の項(p534)には「脂肪酸類のグリセロールエステルの総称(以下略)。」とある(「あぶら」の項なし)。
資料3「精油」の項には「植物から採取される揮発性油をいう(中略)。テルペン類、芳香族アルデヒド、ケトン、フェノールまたはアルコール類、各種エステル類の混合物である。(中略)英語の名称も、一般の鉱物油、油脂と区別して貴重視したゆえに付与されたものである」とある。また資料4「あぶら」の項には「疎水性の液状物質を一般に油という。その代表的なものに動物性油と鉱物性油とがある。前者は長鎖脂肪酸のグリセリンエステルすなわちトリグリセドを主成分とし、後者は炭水化物が主成分であるというようにその化学的組成は全く異なる。(以下略)」とある。
資料5「精油」の項には「植物の葉、茎、花、または小枝から抽出される揮発性の油(以下略)」とある。また「油」の項には、「“油(oil)”という用語は、化学的性質がまったく違う物質に対しても広く用いられている」として、油を種類と機能により大きく「鉱油」「植物油」「動物油」「精油」「食用油」に分類し、その中の精油については「花、茎、葉、ときには植物全体から得られる複雑な揮発性液体、テルペン類(ピネン、ジペンテンなど)を含み、主に香料や香味料に用いられる。(以下略)」とある。
資料6「油」の項には「一般に、常温で液体であり、水に不溶で、粘性があり、水より比重が小さく、燃焼するものの総称。その成分は物質により多様である。(以下略)」とある(「精油」の項なし)。
上記を仮にまとめると、「油」は水と混じりにくく、常温では液状の物質の総称であり、多様な成分のものが含まれる。また、「精油」は、「油」のうち、植物から抽出される揮発性の液体を指し、同じ「油」の一種である「油脂」とは成分が異なるものである。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 油脂類 (576 9版)
- 参考資料
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- 1.『香りの百科事典』谷田貝光克∥編集委員長 丸善2005 p561 請求記号:R576.6/N 6
- 2.『油化学辞典』日本油化学会∥編 丸善 2004 p288-289,534 R576/N 4
- 3.『世界大百科事典 15』平凡社 2005 p446-447 R031/N 5
- 4.『世界大百科事典 1』平凡社 2005 p375 R031/N 5
- 5.『実用化学辞典』越後谷悦郎∥訳者代表 朝倉書店 2007 p23-24,394 R430.3/N 7
- 6.『標準化学用語辞典』日本化学会∥編 丸善 1991 p42 R430.3/M 1
- キーワード
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- アロマテラピー
- 精油
- 油脂
- エッセンシャルオイル
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000056483