レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/08/03
- 登録日時
- 2007/12/01 02:12
- 更新日時
- 2007/12/27 16:13
- 管理番号
- 埼熊-2007-058
- 質問
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未解決
釈迦の母・妻・子の生年月日が知りたい。
- 回答
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釈迦の生没年については、諸説があり学問的にも確定していない。釈迦を基準にして母、妻、子の生年等を算出することも考えられるが、回答プロセス欄①~⑰の資料により判断してもらうよう連絡する。以下は目安として紹介した回答。注-羅?羅の?は目ヘンに侯の字で音読み「ゴ」
○釈迦の母、妻、子について
釈迦の母 ・・・ 摩耶夫人(マーヤ)
釈迦の妻 ・・・ 第1の妻:ヤソーダラー(耶輸陀羅) 第2の妻:マノーダラー
第3の妻:ゴーパー
釈迦の子 ・・・ ラーフラ(羅?羅)第1の妻の子ども(『お釈迦さま百科』より)
○釈迦の生没年等は諸説あり(『外国人物レファレンス事典 3・4 古代~19世紀』が詳しい)。
紀元前463~383年 紀元前560~480年 など諸説。
16歳(一説に19歳)で結婚。 29歳 家を出る。
○羅?羅(ラーフラ)生年にも諸説あり(『ブッダは、なぜ子を捨てたか』による)。
Ⅰ 羅?羅が誕生した時に、釈迦が家を出る。→羅?羅誕生は、紀元前434年頃または紀元前531年頃
Ⅱ 釈迦が家を出る夜に受胎し、6年後に誕生。→ 紀元前428年頃または紀元前525年頃と推定。
○摩耶夫人の生年について
35歳の時に釈迦を出産しているので、釈迦の推定生年に35を加えれば算出可能。
- 回答プロセス
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仏教関係事典で、関係者の名前や表記等を確認し、関連資料を調査。以下、記述があった資料。
①『お釈迦さま百科』(大法輪選書 23 大法輪閣)p20-22「三人の后」の項 3人の妻の名前と子どもの名前等があるが、該当記述はなし。
②『釈尊の生涯』(水野弘元 大修館書店)p33-47 釈尊の出生に関しては正確な歴史的記録は伝えられていないが、およそ西紀元6世紀前後。・・・生母マーヤ夫人は35歳前後まで久しく子に恵まれなかったものと思われる。・・・と記述あり。
③『仏教誕生』(宮元啓一 筑摩書房)p77「釈尊の在世年代」の項 仏滅は紀元前583年、釈尊の在世年代は紀元前563~483年となり、世界の歴史学者の大半はこの年代論を採用している。仏滅に関しては諸説あり、歴史学上の論争が生じ、今なお結論はでていない。と記述あり。また、p91「釈尊の結婚生活」の項 釈尊は16歳で、いとこのヤソーダラーという13歳の女性を正妻に迎えた。・・・釈尊に子供ができたのは、20歳代後半おそらく29歳で出家する少し前のことであったらしい。・・・。
④『釈迦 生涯とその弟子』(高下恵 百華苑)p61-62「父母」の項に、母は摩耶夫人(マーヤ)。p68-69「誕生日」の項に、「時は4月8日、菩薩は右脇より生まれぬ」との4月8日誕生説の他に、3月15日、2月8日誕生説あり。p91「結婚」の項に、はっきりした年次はわからずに、その結婚は「16歳の頃」と記した・・・と記述あり。
⑤『仏陀の生涯』(平川彰 春秋社)p32-34「太子の結婚と羅?羅の誕生」の項 説に結婚後7年目に太子と摩耶陀羅の間に一子・羅?羅が誕生。
⑥『ブッダは、なぜ子を捨てたか』(山折哲雄 集英社)p26-27「誕生した子、ラーフラを捨てて」の項 シャカは16歳のとき(一説に19歳)ヤソーダラー(耶輸陀羅)と結婚したといわれる。・・・その後29歳になって「家を出ている」とあり。
⑦『釈尊と十大弟子』(ひろさちや 法蔵館)p184-185に、羅?羅の誕生について疑惑の記述あり。
⑧『仏教の歴史 1 新装版 はじめに釈尊あり-釈尊の生涯』(ひろさちや 春秋社)p27-29に「シッダッタ太子の妻=ヤソーダラー」の項 p34-35に、後継者ラーフラの誕生はシッダッタ29歳のときであった。・・・との記述あり
⑨『仏教』(アンリ・アルヴォン 白水社)p30 仏陀の誕生は西暦前560年頃、その生涯は80年であるから、入滅は前480年頃である。母は誕生後まもなく亡くなった・・・とあり。
⑩『ゴータマ・ブッダ』(早島鏡正 講談社)p79-82「生い立ち」の項に、(1)信仰上の年代説(2)学問上の年代説の詳細な記述あり。
⑪『ブッダの生涯』(ジャン・ボワスリエ 創元社)p50-51に、16歳で婚約とあり。
⑫『仏教説話大系 1 釈尊の生涯』(鈴木出版)p85に、子のラーフラに関する記述あり。
⑬『仏教小年表』(三枝充悳 大蔵出版)
⑭『外国人物レファレンス事典 3・4 古代~19世紀』(日外アソシエーツ)
⑮『東洋仏教人名事典』(新人物往来社)
⑯『総合仏教大辞典 上』(法蔵館)
⑰「釈尊と生きた女性たち」(ひろさちや 鈴木出版 1989:県内公共図)p42-43に、ヤソーダラーがシッダッタ太子の妃となったのは10歳前後、あくまでも推定でしかない・・・シッダッタはそのとき17歳であったという。29歳で家を出るが、その直前に長子のラーフラ誕生、結婚後12年である。そのときヤソーダラーは20歳前後・・・という記述あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教史 (182 9版)
- 系譜.家史.皇室 (288 9版)
- インド (225 9版)
- 参考資料
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- 『お釈迦さま百科』(大法輪選書 23 大法輪閣)
- 『釈尊の生涯』(水野弘元 大修館書店)
- 『仏教誕生』(宮元啓一 筑摩書房)
- 『釈迦 生涯とその弟子』(高下恵 百華苑)
- 『仏陀の生涯』(平川彰 春秋社)
- 『ブッダは、なぜ子を捨てたか』(山折哲雄 集英社)
- 『釈尊と十大弟子』(ひろさちや 法蔵館)
- 『仏教の歴史 1 新装版 はじめに釈尊あり-釈尊の生涯』(ひろさちや 春秋社)
- 『仏教』(アンリ・アルヴォン 白水社)
- 『ゴータマ・ブッダ』(早島鏡正 講談社)
- 『ブッダの生涯』(ジャン・ボワスリエ 創元社)
- 『仏教説話大系 1 釈尊の生涯』(鈴木出版)
- 『仏教小年表』(三枝充悳 大蔵出版)
- 『外国人物レファレンス事典 3・4 古代~19世紀』(日外アソシエーツ)
- 『東洋仏教人名事典』(新人物往来社)
- 『総合仏教大辞典 上』(法蔵館)
- 「釈尊と生きた女性たち」(ひろさちや 鈴木出版 1989:県内公共図蔵)
- キーワード
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- 釈迦(シャカ)
- マーヤ
- ヤソーダラー
- マノーダラー
- ラーフラ
- 仏教
- 生年月日
- インド-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000039897