レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/08/29
- 登録日時
- 2007/10/31 02:11
- 更新日時
- 2007/11/07 16:24
- 管理番号
- C2007F0633
- 質問
-
未解決
カレッジリンク型老人ホームについて、
1.国内では関西大学が行っているようだが、国内での状況について知りたい。
2.アメリカでの状況(実施大学の数、施設の概要、カリキュラム等)を知りたい。
3..1、2に限らず「カレッジリンク型」について関連書籍を読みたい。
- 回答
-
ご照会の件について以下のように回答いたします。【 】内は当館請求記号です。
1.国内では関西大学が行っているようだが、国内での状況について知りたい
“カレッジリンク”、“大学の経営戦略”、“高齢者×住宅”、“高齢者×大学”、“高齢者(またはシニア、シルバー)×ビジネス”等をキーワードに図書、雑誌、新聞を調査しましたが、関西大学以外の情報は見つかりませんでした。以下に関西大学の「カレッジリンク型シニア住宅」事業に関する情報が載っている資料をご紹介します。
・河田悌一:「シニアエイジ・フロンティア-カレッジリンク型シニア住宅の創設にむけて」(『IDE』 487号 2007.1 pp.36~39 【Z7-213】)
筆者の河田悌一氏は関西大学の学長です。
・『少子化・高齢化ビジネス白書』2006 日本ビジネス開発 2006【Z71-K670))
「生きがい・カルチャー市場」のpp.155~156に関連情報が載っています。
また関西大学のHPに「カレッジリンク型シニア住宅」事業に関する詳しい情報が載っています。
・関西大学文学部のHP「日本初の「カレッジリンク型シニア住宅」の創設に文学部は教育プログラムを提供します」
このページに【関連資料】という項目があり、事業内容が分かります。2007年度はプレコースを開設し、本
格実施は2008年度開始予定です。
(http://www.kansai-u.ac.jp/Fc_let/topics/college-link/college-link.htm)
・関西大学のHP「日本初の「カレッジリンク型シニア住宅創設に向けて」
(http://www.kansai-u.ac.jp/Fc_let/topics/college-link/greeting.pdf)
全国紙および地方紙、業界紙の一部が横断検索できる「日経テレコン21」(当館契約のデータベース)を“カレッジリンク”で検索したところ(1年分)、23件の新聞記事がヒットしました。記事見出しを通覧したところ、ほとんどの見出しに“関西大学(関大)”という言葉が入っていました。見出しに“関西大学”と入っていない何点かの記事は現物を確認しましたが、他の情報は見つかりませんでした。
その他に以下の資料を調査しましたが、関西大学を含め国内の状況について書かれた資料は見つかりま
せんでした。
・『第三の高齢社会対応住宅事業化モデルプラン集』綜合ユニコム 2005 【NA241-H233】
・『高齢者住宅新聞』全国賃貸住宅新聞社【Z85?1465))
関西大学が「カレッジリンク型シニア住宅」プランを公表したのが2006年6月だったため、2006年6月~8月(
当時は半月刊)、および直近の2007年6月~8月(月3回刊)の新聞を通覧しましたが、カレッジリンクに関する情報は見つかりませんでした。
2.アメリカでの状況(実施大学の数、施設の概要、カリキュラム等)を知りたい。
・『第三の高齢社会対応住宅事業化モデルプラン集』綜合ユニコム 2005 【NA241-H233】
pp.114~116に「大学内リタイアメント・コミュニティ(米国)」という項目があり、ハワイ島の事例等が載ってい
ます。
他に『アメリカ高齢者住宅視察報告書 2000年度』高齢者住宅財団 2001 【EF53-H9】等の図書資料も調査しましたが、関連する記述は見つかりませんでした。
次に NDL-OPACの「雑誌記事索引」(http://opac.ndl.go.jp/index.html)を“カレッジリンク”、“アメリカ(または米国)×高齢者(またはシニア)住宅”で調査したところ、以下の雑誌記事が見つかりました。
・村田裕之:「キャンパスに「カレッジリンク型」老人ホームを」(『大学時報』 54(302) 2005.5 pp.112~117 【Z7-41】)
筆者の村田裕之氏は1.でご紹介した関西大学のHPによると、「カレッジリンク型シニア住宅」事業を共同実施する(財)社会開発研究センターの理事長です。マサチューセッツやフロリダの事例が簡潔に紹介されています。
・吉田隆幸、森高伸明「米国高齢者住宅視察報告(その1)」(『いい住まいいいシニアライフ』 62号 2004.9 pp.22~27 【Z71-L924】)
p.27に「ユニバーシティ・ビレッジ・プログラム」に関する記述があります。
*なお『いい住まいいいシニアライフ』は記事の採録を63号(2004.11)から開始したため、当該論文はNDL-OPACの「雑誌記事索引」ではヒットしません。
・大井孝光「海外最新情報 ニューヨーク 米国高齢者住宅の新たな展開」(『日経研月報』 299号 2003.5 pp.12~16 【Z3-3289】)
記事の大部分が大学と関連したCCRC(Continued Care Retirement Community)に関するものであり、お求めの内容と近いようです。
なお、この記事は「高齢者住宅の新たな展開-米国のアクティブ・シニアと高齢者誘致による地域活性化- 2003年3月」(日本政策投資銀行ニューヨーク駐在員事務所 大井孝光)を要約・加筆・修正したものとあります。
「高齢者住宅の新たな展開」はインターネットで全文をご覧になれます。
(http://www.dbj.go.jp/japanese/download/br_report/ny/79.pdf)
pp.19~27「第5章 CCRCの事例紹介」に詳しく載っています。
また、Googleを“カレッジリンク×CCRC”で検索すると以下の論文がヒットしました。
・宇都正哲、岡村篤「高齢化社会における新たな居住スタイル-米国におけるカレッジリンク型CCRCの展開-」(『NRIパブリックマネジメントレビュー48号2007.7)(http://www.nri.co.jp/opinion/region/2007/pdf/ck20070702.pdf)
インターネットで全文をご覧になれます。2007年7月発行なので最新の動向が載っているものと思われます
。
p.2に「現在では数十のカレッジリンク型CCRCが開設されており、その数は増加傾向にある」という文章お
よび「主要なカレッジリンク型CCRCの所在地」が載っています。
当館では『NRIパブリックマネジメントレビュー』【Z71-K672】2007年7月号を所蔵していますが、現在雑誌記事索引の採録作業を行っており、掲載ページは未確認です。
3.1、2に限らず「カレッジリンク型」について関連書籍を読みたい
(注:ご質問を「日本とアメリカ以外の、諸外国の「カレッジリンク型」に関する資料」と解釈して調査しました。)
(財)高齢者住宅財団では毎年、海外高齢者住宅視察報告書を作成しています。(http://www.koujuuzai.or.jp/html/page05_01.html#02)。
HPでは報告書の中身までご覧になれませんので、当館で所蔵している中から2002年以降に発行された以下の報告書を確認しましたが、「カレッジリンク型」に関する記述は見つかりませんでした。
*出版社は全て(財)高齢者住宅財団です。
・『北欧高齢者住宅視察報告書 2002年度』 2003【EF53-H11】
・『オーストラリア高齢者住宅視察報告書』 2004【EF53-H17)
・『イタリア高齢者住宅視察報告書』 2005【EG51-H1153)
・『フィンランド高齢者住宅視察報告書2005年』2006(注:NDL-OPACでは出版年を[2005]と表記)【EG51-H1152】
*最新刊の『スペイン高齢者住宅視察報告書 2006年度』は当館未所蔵です。
またGoogleを“カレッジリンク”で検索しましたが、日本およびアメリカ以外の事例は見つかりませんでした。
(インターネットの最終アクセス:2007年8月27日)
【以下、レファレンス協同データベース入力後情報】
下記の図書が刊行されています。
『リタイア・モラトリアム : すぐに退職しない団塊世代は何を変えるか』 村田裕之著 日本経済新聞出版社, 2007.8
第10章 カレッジリンクという「知縁型」ライフスタイル pp.181-200
近畿大学 様からご教示いただきました。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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カレッジリンク型老人ホームについて:リタイア後も知的刺激がほしいという高齢者のために、大学構内に老人ホームを設置する動きがアメリカで広がっている「カレッジリンク型」と呼ばれる施設(平成16年5月19日 日経新聞夕刊から)
- NDC
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- 朝鮮 (221 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 住宅問題
- 高齢者福祉
- カレッジリンク型老人ホーム
- シルバー産業
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000038546