レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/03/21 16:27
- 更新日時
- 2022/03/21 16:32
- 管理番号
- 岡崎-605
- 質問
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解決
家康は爪を噛む癖があったようだが、そのことについて分かる資料はあるか。
- 回答
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以下、「爪」ではなく、「指をかむ」という記載のあった資料。
・『徳川実紀』天保14年(1843)完成
今回は「徳川実紀」が収められている以下の資料を確認。
【資料1】「東照宮御実紀附録巻十」関ケ原の戦いについて書かれている箇所に「しきりに御指をかませられ。・・・(天元実記)」と記載あり。
・『関ヶ原軍記大成』宮川忍斎/著 正徳3年(1713)
確認したのは国立国会図書館デジタルコレクションで公開されている以下の資料。
『関原軍記大成3(国史叢書)』 宮川尚古/著 国史研究会 1916
p.169「此君、未だ御弱冠の頃より、味方危き時は、御指を咬せ給へる御癖ありしが、此時も頻に御指を咬み給ひ・・・」と記載あり。
上記に挙げた資料、「家康の指を噛む癖」について、国立公文書館HP「国立公文書館 創立40周年記念貴重資料展Ⅰ 歴史と物語」の『御実紀(東照宮御実紀)』や『朝野旧聞裒藁』の説明に詳しく書かれている。(http://www.archives.go.jp/exhibition/digital/rekishitomonogatari/contents/category09.html 2022.3.20確認)
・『改正三河後風土記』成島司直/編 天保4年(1833)
確認したのは以下の資料。
【資料2】「・・・頻りに御指を噛せらる。これ神君御少年より事急危に臨ませ給ふ時には、頻に御指をかませ給ふ御くせなりしが、此時も頻に御指をかませ給ふ。」と記載あり。
なお、「爪を噛む」の記載があったのは以下の資料。
【資料3】「東京日日新聞」に明治25年~31年にわたって掲載されたものをまとめた資料。
「八一 小牧の役、家康十指の爪を嚼尽す」
【資料4】『戦国武将のゴシップ記事』鈴木眞哉/著 PHP研究所 2009
「8.爪を噛む家康」の項があり、出典として【資料2・3】が挙げられている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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徳川実紀 第1篇. 吉川弘文館, 1976. (国史大系 新訂増補 ; 第38巻)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I104589860-00 (【資料1】「東照宮御実紀附録巻十」p.227) -
宇田川武久 校注 , 宇田川, 武久, 1943-. 改正三河後風土記 下. 秋田書店, 1977.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001331883-00 (【資料2】p.337(第三十九巻)) -
山田三川 著 , 小出昌洋 編 , 山田, 三川, 1804-1862 , 小出, 昌洋, 1948-. 想古録 : 近世人物逸話集 1. 平凡社, 1998. (東洋文庫)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002729991-00 , ISBN 4582806325 (【資料3】p.72) -
鈴木眞哉 著 , 鈴木, 真哉, 1936-. 戦国武将のゴシップ記事. PHP研究所, 2009. (PHP新書 ; 598)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010154109-00 , ISBN 9784569709550 (【資料4】p.105-108)
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徳川実紀 第1篇. 吉川弘文館, 1976. (国史大系 新訂増補 ; 第38巻)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000313904